PR
フリーページ
カテゴリ
サイド自由欄
キーワードサーチ
メモ禁止
2010年10月20日、中国は陜西省(せんせいしょう)西安(せいあん)市内で、西安音楽学院(大学)の3年生であるY(21歳)は、自家用自動車を運転していた。どんな気分だったかは分からないが、ガールフレンドとあった後、帰宅の途中だった。
ところがYは、午後10時40分ごろ、職場からこちらも帰宅途中の、電動自転車に乗った女性Zさん(26歳)をはねてしまった。
Yによると、道路が急に暗くなった地点で、車に何かがぶつかったことは感じたが、最初は気にとめずしばらく走行したという。人通りはほとんどなかった。
100メートルほど進んでから気になり引き返すと、路上に女性が倒れていた。すぐに逃げようとしたが女性が自分の顔を見た上、車のナンバーをメモしようとしたので、果物ナイフを取り出し八回もめった刺しにして死亡に至らしめた。「農村の田舎者にぶつかったので怖かった。彼らは始末に負えないから」と思い、自分を守るために殺したという。
さらに、Yは現場から逃走するときも通行人を轢(ひ)いて怪我をさせた。
しかし集まり始めた付近の住民達に囲まれて逃走を阻止され、駆けつけた警察官に身柄を拘束された。
Zさんの直接の死因は、刺されたことによる動脈からの大量の失血だとみられている。警察は「車にはねられたことで左足を骨折し、後頭部にも傷があったが、ただちに救助すれば命を失うことはなかった」との見方を示した。Zさんには、結婚して4年の夫と生後半年の長男がいた。
Y容疑者は裕福な家の出身。成績優秀で、学部1年生の時にはクラス87人のうち上位10人しか獲得できない乙級奨学金も獲得している。両親はともに学卒の高学歴者で、父は実業家、母は研究機関職員という恵まれた家庭で育っている。この日も親に買ってもらった高級車を運転していた。運転免許は9月に取得したばかりだった。
これは地元で大きなニュースになったが、公判でYの後輩女子学生が「もし私が彼だったら私もきっと刺すだろう。厚かましく自動車ナンバーまでメモを取るなんて呆れたもんだ」と先輩のために弁明、さらに人々の怒りを買ったという。
中国では2000年を過ぎてから、交通事故の加害者である運転手が人身事故を起こした場合、負傷者を救助せずに確実に死なせるため故意に何度も轢きなおす事件が目立つようになった。現場で阻止しようとした人々を振り切ってでも轢きなおした事例もあるという。交通事故で負傷させれば、死亡させるよりも補償金がはるかに高額で、示談交渉も面倒だからだという。
Y容疑者もそれが頭にあって、「農村の田舎者は始末に負えない」というのも農民蔑視だけではなく、「金」のことを言っているのだろう。
しかし、高級車と電動自転車とメモと果物ナイフ。なんか、俺の周りに無いモノばっかりだな。
4月22日、中国西安の裁判所は車で女性をはねた後、軽傷だったこの女性を刺し殺した男子学生Yに死刑判決を下した。裁判所は、事件を「極めて卑劣で残虐」と断じ、Y被告が罪を認め悔恨の情を見せているにも関わらず、死刑を言い渡した。被告にはさらに、2歳児の母親でもあったZさんの家族に対し、慰謝料4万5000元(約60万円)の支払いも命じた。
たった、60万円!
ステイ・ブレイブ ベイビー・バンディー… 2019年02月11日
東京ワイン ロゼ[2017] 2019年02月10日
セブンプレミアム ヨセミテ・ロード 赤 2019年02月09日