ドアの攻防

彼氏とレストランで食事。

途中、トイレに立った彼氏はなかなか戻ってこない、ウンコでもしてるのかしら。

彼氏、戻ってくるなり、何があったか説明を始めた。

「まあ、食事中に何なんだけど、トイレに行ったらとんだことになっちゃって・・・、大きな声では言えないけど、その、個室に入って・・・大の方をしようとしてたんだ・・・、ところが、そのドアを開けようと、ドアノブをガチャガチャする馬鹿がいて・・・」

彼氏、水を飲み干して、続ける。

「若い女が、ガチャガチャガチャガチャ音を立てて、「ドアを開けてー、ドアを開けてー」って、泣き叫ぶんだ。で、まあ、こっちはゆっくりウンコもできないってワケで・・・」

彼氏、おかわりの水をウエイターにたのんで続ける。

「そうだよ。女の力だって見くびれないよ。もちろん鍵は掛けてたけど、心配だからこっちも必死に片手でドアノブをおさえてたよ・・・、まあ、そんなこんなで悪戦苦闘。こっちも、床を足で鳴らしたり、怒鳴りつけてやったりしたよ。そのうち、彼女もようやくあきらめたみたいで、なんとか最後は、ゆっくり用は足せたよ・・・」

興奮冷めやらない彼氏に聞いた。

「で、ドアを開けたら、まだそこに彼女はいたの？」

「何言ってんの？　ドア開けたら彼女は出てったんだよ」

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