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東京国立博物館の特別展「はにわ」に行きました。一生分のはにわを見た、、、というくらい、はにわのオンパレード。かつ、指定物件のオンパレード。はにわはできたころは色がつけられていたらしい。この展覧会、撮影OKが大多数。はにわは東京国立博物館の常設展で見ることができるけれど、特別展なだけに、展示が凝っています。そして、おかれたグッズの豊富さ、、、ここでしか買えない、限定品だらけ、、かわいい、など、テンションが上がり、購入意欲を誘う誘う、、、。いろいろな意味で楽しみました。そして東京国立近代美術館ではハニワと土偶の近代という展覧会がしています。東京国立近代美術館の建設している場所は、発掘によって貴重なハニワがたくさん出土されたらしい。そして、明治以降、いろいろな形で関心がもたれてきた。それは、天皇の世となったからこそ、、、東京国立博物館でみたはにわがとうとりあげられてきたのか、、、という側面もみることができた。岡本太郎といった有名なアーティストから、「誰これ?」という作者名まで、、、「へぇ~」と思う展開がたくさん!そして、ラストのほうには、あの懐かしい「お~いはに丸」の映像が!!!盛りだくさんで、疲れていないときに振り返りたい内容なのですが、また来るか、図録にするかっていうところ、悩ましい。この展覧会の図録、表紙が素敵で、、、なおさら購買意欲を誘う。。。両館とも常設展も充実しているし、半日以上かけて、プチトリップとしてゆっくり遊んだほうがいいところだな、、、としみじみ感じたのでした。
2024年10月27日
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世田谷美術館で北川民次展がやっていた。撮影可能。北川民次(1894-1989)のメキシコと日本での作品や活動を中心に展開する30年ぶりの大回顧展。これ、食品メーカー、カゴメのビル(いまはない)の壁画のために描かれた絵なのだそう。真ん中の机の上に置かれたトマトたちがいい!!!この展覧会は撮影可能な作品が多い。会場も広く、とっている人もあまりいないのもあって、せっかくなので、食をテーマにした作品を撮ってみました。
2024年10月13日
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横浜 海のみえる丘公園内の大佛次郎記念館に行きました。その日は天気が良かった。公園、坂が半端ないとは思うが、よく整備されていてキレイ。5月は薔薇がきれいなのだとか。噴水の水も光を反射し、キラキラしていた。大佛次郎は第の猫好き。館内、いたるところに猫がいる。ホラ!展覧会も猫好きの仲良し画家、木村荘八とのコラボ展だった。併設喫茶、ティールーム霧笛の店内には猫の絵が飾られている!え、、、嗣司!藤田嗣治!!!そういえばフジタも猫好き。サンドイッチセット。ハムとチーズ。カフェオレがついて1200円だったか?デニッシュ系のパンがあたたかく、、、チーズがとけて、美味しい。カフェオレ、カップがおおきくてたっぷり入っていた。昭和レトロな空間。楽しいひと時だった。
2024年03月28日
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ホテルオークラのそばにある、菊池寛実記念 智美術館の第10回菊池ビエンナーレに行ってきました!第10回ということは20年も続いている、歴史ある公募展ということ。日本各地から集まった公募作。その入選作が並んでいて、撮影OKで、しかも一部の作家さんのミニ作品(食器が多い)をショップにて手に入れることができます。奨励賞をとった腰越祐樹さんの《おもう》奇妙な存在感を持つ作品。質感もかえて、リアルさを追求しているのかも。楽しめました。例えば、青磁も白磁もキレイ。それだけで存在感があるし、手にもって癒し効果がある。シンプルなだけに、追及すればするほど、洗練されて透明感のある作品が出来上がる。でも、陶芸ってそれだけじゃないのだな~と。こういう造形的に楽しい作品もあるのだなと思いました。しまった!誰のなんという作品?撮り忘れました。一見キレイな器。色もラインも美しい。でもよくみると、水玉は水玉としてふくらんでいて、その有り方もあざとくなく自然。唐三彩で見慣れたような絵具のたれていく魅力ある表現。しかし、色が違うし、形が違い、奇妙な存在感を放っています。加藤清和《藍三彩2037Fr》これは一緒に行った友人も絶賛!そして、、、異様さで印象が残った作品。こちらも紅白の色合いと質感と細やかな縞模様と、こうあるべき姿として出来上がっていて、完成度も高いと思いました。増原嘉央理《紅白鮮 斜陽—2307》あ、ひいて撮ればよかった。展示の位置と作品が極めてうまくいっていると思ったのはこの作品なので、、。大塚くるみ《SPACE CUBE》ショップで皿をみて、また作品を確認しに行った作品。はじめに見たときは、上から見ただけで地味で気が付かなかったけれど、脇からみると華やか。青から薄いピンク!市野秀作《灰釉彩鉢》です。この色の美しい感覚、私がショップで買ったお皿にも出てました!小さい皿です。3800円くらいだったかと。鉢はきっとお高くて手に入らないだろうな~。(置く場所もないか)ショップには2枚おかれていて、2枚は双子のように似ていて、でも細部も肌合いも違う。今回はそのうちの1枚をいただきました。大事に、、、でも、食器なので楽しんで使いたいと思います。普段食器を気に掛ける余裕も足りず、陶芸とかも積極的には見ないけれど、でもこの展覧会は楽しめたし、小さいお皿まで買ってしまいました。お猪口などはお好きなかたにはたまらないのでは?2万円くらいを持っていけば、おつりがくる感覚の商品が多かったような???なお、ショップは現金精算のみでした。場所はホテルオークラの向かいあたり。ホテルと一緒に優雅に楽しむ一日もいいかもしれませんね。
2023年12月23日
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先日、国立新美術館のイブ・サンローラン 時を超えるスタイル展と、そして、大巻伸嗣展に行きました。以前ご紹介したクリスチャン・ディオール展は、ブランドのデザイナー集団として作られた華やかなショー展開で見せるお金のかかった桁違いの夢展覧会。サンローラン展は、幼い時から才能をみせたサンローランの人生、作品、展開を見せる展覧会でした。無料撮影可能エリアもありました。この展覧会でサンローラン本人にも焦点をあてているので、このデザイナーがイケメンだし、才能あるアーティストなんだな~と思えた。そして、、、発想勝負だから、発案のデザイン絵は、そんなにうまくなかった。。。若い頃、セゾン美術館で開催されたサンローラン展のほうが感動したけれど、亡くなったあとに俯瞰してみるという内容としては、王道だし、時代を知ることのできるショーの映像はよかったな~と思いました。そして大巻伸嗣はスケールが大きかった。この大きな壺みたいな作品のなかにある光が上下に動くため、陰がゆらぐ、、、。広いスペースのなかで、うすい布が繊細に、ダイナミックに波のように動く。いろいろなイベントがあって、それを調べてから参加するといいかもしれないが、それがなくても充分に楽しむことができました。両展ともわりと混雑していました。
2023年12月10日
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先日、予約がとれないと話題の「クリスチャン・ディオール 夢のクチュリエ」展に行ってきました。館内、一部を除いて撮影可能。クリスチャン・ディオールというブランドで活躍したデザイナーによるファッションの紹介。日頃御縁のない夢の世界の服を気軽に楽しむことができる展覧会です。ただ飾る、、、というのではなく、空間が映像とともに作りこまれています。鏡が効果的に用いられています。服の下ってこうなっているのね~と思う。音と映像の世界。会場の東京都現代美術館の所蔵作品も展示されていました。世界巡回らしいけれど、会場のつくりは日本仕様のようです。豪華な展覧会。人数制限がされているため、窮屈な思いはせずに楽しむことができました。
2023年03月09日
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国立西洋美術館のピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展。館内撮影OK!この展覧会は、ドイツ生まれの美術商ハインツ・ベルクグリューン(1914-2007年)氏のコレクションを紹介していました。ベルググリューン氏は、1948年からパリで画廊を経営しながら自分自身のために作品を集め、晩年まで作品の購入と放出を繰返して内容を磨き上げていき、世界有数のコレクションとなるまでに築き上げました。なお、コレクションの特徴は、同時代の4人の芸術家たち、パブロ・ピカソ、パウル・クレー、アンリ・マティス、アルベルト・ジャコメッティの作品に重点が置かれているということ。この展覧会では、この4人に彼らが共通して師と仰いだモダンアートの祖、ポール・セザンヌも加えて、画商がこつこつセレクトした粒選りの作品で構成されていました。やっぱりピカソってこうやってまとめていいものを見ると、すごいなと思いました。なんか、見たことある、、、けどちょっと違うという。。。有名な画家の代表作らしい力作が並んでおりました。国宝展とは違い、、、すいておりました。なんで?今はもう混雑しているかも。
2022年12月14日
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ストック記事が切れてしまいまして、お休みしました。クリスマス、年末、正月、バレンタインと、書きたまっていた記事は、なんだかなくなってしまうのね~。毎年春になると、ペースが落ちますねぇ。
2014年04月11日
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以前、ヴェルデさんの記事にもありましたが、「青春のロシア・アヴァンギャルド シャガールからマレーヴィチまで」を見に行きました~。モスクワ市近代美術館の所蔵品から、20世紀前半に活躍した“ロシア・アヴァンギャルド”の中心作家30作家の作品70点で構成される展覧会。中でもマレーヴィチやピロスマニが多く展示されていた印象があります。怪獣映画の展覧会か?と思うような赤い壁に銀と黒を使ったような部屋。でもこれがアヴァンギャルド感をひきたてて、あっていました。黒、赤、黄色などインパクトの強い色が並んでいますから、絵が負けていないですねシャガールの若い頃描く、初恋の人の肖像画もありましたよ~。ふわふわしていなく、写実的だけれど、女性の眼の焦点があっていないのがふわふわしていてシャガールチックです。ロシアというと、1910年くらいはとても自由な雰囲気だったらしいです。それが1930年代すぎてからスターリン政権で共産主義が台頭し、表現の自由が束縛されていって、抽象的なものは「個人主義」だから排除されてしまう。マレーヴィチの作品も、会場中央に並ぶ作品群とラストに並ぶ肖像画は全く違う。画家の実力は示すけれど、当時の国家の圧力を肌で感じました。映像もありました。作品も出品されているアレクサンドラ・エクステルが衣裳デザインをした「火星の女王アエリータ」というもの。動きがバレエちっくで、衣裳だけでなく雰囲気がシュールで見入ってしまいました。会場では抜粋版で、出口近くではちゃんとDVDが売っていました。果たしてアヴァンギャルドなのか。異質な感じのグルジアの画家、ニコ・ピロスマニは絵を描かずにはいられなかった作家。絵を描くための絵具1本の値段で絵を描かせてという彼の言葉の抜き書きが、絵への離れられない画家の執着心を物語り、心を打つ。加藤登紀子の「百万本のバラ」も彼がモデルらしいです。映画もあるくらいその人生はドラマチックだったのだろう。そしてワインにもなるくらい国民的~らしい。加藤登紀子加藤登紀子『百万本のバラ』。ニコ・ピロスマニピロスマニ(白)~PIROSMANI White~や~本当にあるんですね!渋谷「ロゴスキー」と、吉祥寺の「カフェロシア」で展覧会の特別メニューが提供されているらしいです。そのメニューではないのですが、本日の昼、「カフェロシア」でランチをしてきました。ボルシチがビーツで美しいトマトとは別の赤い色をしています。Belgische_Pralinesさん がいらっしゃったこともあるお店です~。
2008年08月13日
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フェルメール展、子どもが出かけている隙を見つけて、行っちゃってました!だって7点のはずのところ、8点も来ているんだし(勘違いです。1点減って1点増えて全部で7点、でもすごいです)早く見ないと混んでしまうもの~。って充分もう混んでいますが・・・。代表作でない作品ばかり来ているとか、悪い噂も聞くけれど、7点も集めたなんてすごくないですか?バブルはじけているんですよ~。フェルメールフェルメール 奇跡の光を描いた画家(DVD) ◆20%OFF!名画・油絵 フェルメールの名作 「ヴァージナルの前に座る女」第一生命がきっと沢山お金を出してくれているのかな?フェルメールだけなのかというともちろん違って、なかなかうっとりする絵が揃っておりましたヨ!展覧会は建築画と称するヤン・ファル・ヘイデンから始まっていました。この作家の同じところから見た15年後の作品と並べてあって、この作家の進化が見られて面白かったですよ~。そして、エマチュエル・デ・ウィッテの絵は、建築画なんだけれど、だまし絵よろしく、幕用のカーテンが描き混んでありました。建築画と言われるとピンとこないな~。見たままではなく作家の創意がちゃんと感じられるなかなかな作品群でした。また、地下1階には若くして亡くなった幻の画家、カレル・ファブリウス(レンブラントの弟子)の作品が展示されていました。爆発によって命の作品の多くも失われたそうです。でも一世を風靡したということで、彼の亜流の作品も生まれたんだとか。やはり有名なピーテル・デ・ホーホの作品群までたどり着いたら、その完成度の高さに、なんだかフェルメール展のはずですが、かなり満足していました。正直、これをフェルメールって越えていたっけ?みたいな気分でした。1階に上がるとフェルメールの初期の「マルタとマリア家のキリスト」からはじまっていました。背後には説明パネルが並んでいます。すごい、布のパネルが設置されている!フェルメールは展示の仕方が別格扱いでした。この作品はなかなかフェルメールのイメージと違う鮮やかさで、大きめでした。そんなにホーホを越えてないかな~と進んでいきますが、あの、鮮やかなドレスを身にまとった丸顔の女性が登場し始めると・・・はっきり言って、フェルメール作品群の印象は、他の作品の印象を消し去っていました。名画・油絵 フェルメール 「紳士とワインを飲む女」明暗の、明るい部分のするどさ、くらい場所のけぶる感じ、同時代にフェルメールしか使っていない青い絵の具のせいなんでしょうか?不気味な表情だと感じる絵もありましたが、すっかり魅了されちゃいました。3階にはフェルメールの出品されていない作品を含めたパネルが勢揃いしていました。また、優美なヤン・フェルコリエの作品などもありましたが、頭がフェルメールの印象ではっきり言って、ぼ~っとしてしまいました。作品の数は実は40点ほどと多くはなかったのですが、見応えがありました。会期は長く12月14日までです~。
2008年08月04日
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東京国立博物館の「対決 巨匠たちの日本美術」展と「フランスが夢みた日本 陶器に写した北斎、広重」展に行ってきました~。(一昨日更新しなかったので、二日分の更新です~)先に「対決」展に行きましたが、ちょっと失敗だったかなと感じます。展覧会の迫力から行くと、「フランスが夢みた日本」展はインパクトが弱い。オルセー美術館からわざわざ陶器類が日本に来ていて、北斎漫画のここからこの柄をとったとか、浮世絵のここから絵柄をとったなど、面白い内容です。テーブルセッティングの部屋もあって素敵なのですが、転写した線などは、巨匠たちの作品を見たあとだと、とくに前半の皿は稚拙に感じてしまいました。さて、「対決展!」混雑していましたが迫力がありました。なんでこの対比を選んだの?北斎はないの~?という疑問はありますが、確かに有名な巨匠たちの優品で埋め尽くされていて、理屈は抜きにして楽しめました。今まで永徳より断然等伯のほうが良いと思っていましたが、今回の国宝などを見て、やっぱり永徳も天才だったのだと納得しました。円空の仏像など、荘厳な雰囲気が漂っていましたし、蕭白異様な仙人たちを描く大きな屏風作品は異様でカラフルで迫力ありました。あの有名な、光悦の国宝に指定されている硯箱も展示されているので、顔もほころびました。出品されている歌麿と写楽の浮世絵版画を比べると、写楽のほうが重要文化財が多かったです!驚きでした。有名な宗達と光琳の「風神雷神」は8月11日からの展示です~。会場で「やっぱり風神雷神がないとつまらん」と否定する声も聞こえましたが、個人的にこの展覧会は満足できました。ちなみに私の大好きな今村紫紅の絵巻が常設展で見られたのでラッキーでした。この「対決」展、もっと混雑していくのでしょうか。平成館までたどり着くのも、この暑い中だとつらく、もっと木々を増やすかアーケードの設置、打ち水などを望みたくなりますが、敷地内で日傘の貸し出しをしていましたよ。展示替えが多いのでもう一度行きたいものですが、この夏は他にも見たい展覧会もあるし、この暑さでは炎天下の外出は最低限にしたい気持ちも出てしまいますね(苦笑)。
2008年07月26日
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その豊かな所蔵品で知られるポーラ美術館。箱根で絵画を見たいと思ったらやはりポーラ美術館でしょう。ブナの林に囲まれた、大きい美術館である。現在は「シャガール 私の物語」展をやっていた。ポーラ美術館の所蔵品のみで構成した、美術館初の個展だそうだ。油彩と水彩あわせて21点と挿絵本10作品が展示されていた。このシャガール展、なぜか子どもが乗り気で見始めた。「融合って有名な作品があるから」って、何で?どうやら「ちびまる子ちゃん」という漫画で、花輪くんのお宅にあるか、会話に出てきたということで得た知識らしい。残念(当然)ながらお目当ての作品はなかった。私的には油彩の赤と青と白の組合せの牡牛の作品が良かったが、子どもは私が内容を説明した挿絵本が面白かったそうだ。それも遊戯王のカードで見た覚えのある単語が出てきたから、興味深く見ることができたらしい。作品は二の次ですね・・・。ポーラ美術館はさすがに化粧の関連資料がある。日本の昔の化粧道具や浮世絵でつづられる部屋があった。子どもはあまり興味なし。幕末から明治なので版画の色があざやかである。国芳を見かけると「武者絵なら良かったのにね~」という感じである。でも作品的には日本と西洋の絵画の部屋が充実している。切手になったような油彩や、ポスターで見かけたことのある印象派の絵などもある。すごい・・・。館内、ランチなども楽しめるし(前回、楽しく美味しく食べた気がする)、ショップも楽しい。あと、庭などもあると、もっとゆっくり楽しめる気もするが、林のなかだから無理か。また、大人だけなら楽しみやすいが、子どもが楽しむには親の努力も必要かと思う。ポーラ美術館などの箱根の美術館について、もっと興味のあるかたはbusuka-sanさんのブログをご覧下さい。今回はランチはbusuka-sanが箱根の美術館で一番気に入ったラリック美術館でとることになっている。
2008年07月22日
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エミリー・ウングワレー展に国立新美術館に行って来た報告です。チラシを見ただけではさほど行こうとも思わなかったのですが、先日の「新日曜美術館」で見て、行きたくなりました。エミリー・カーメ・ウングワレーは80歳近くになってから西洋の人びとに見出され、評価をされたアポリジニから生まれた天才だそう。それから8年間のあいだに3千ともいわれる膨大な作品を残した。すごいバイタリティ!エミリーの絵にみられる一つの傾向、点々を多用した絵には、草間弥生を連想させる強烈な個性を感じました。そういうものばかりかと予想していきました。でも縦や横線だけで構成された作品、レースのような模様、点と線との組み合わせた絵柄などもあり、飽きさせない作風の変化がありました。エミリーの原点はアポリジニの風習などからくる祈り・儀式のための模様にあるようです。エミリーのようなアポリジニは故郷を追われ、強制労働に携わった時期がありました。だから彼女の描く絵に自らの土地や生き物、すべてに愛や祈りがより強くこもっているのかもれません。先日汐留ミュージアムでみた「アールブリュット展」の説明で「神の啓示をうけ」といった説明がいくつかあって、そうでないとこんな絵は描けないな~という感想を持ちましたが、エミリーの場合も同じ感覚を持ちました。何かにとりつかれたかのように創造の泉が湧き出ていたのでしょうね。とはいえ、エミリーの作品にあやうさはなく、大地に根ざした、健全さを感じさせ、そこが画風として万人受けする部分なのかもしれません。また、彼女にとって点や線、そういったものは描くべき対象が木や根っこや大地といった地球上にあるものを題材にしているそうで、だからどこかで見たことがあるという絵画の共通言語として、多くの人の心に訴えかけるのではないかと思います。この展覧会を見て、やられた~という感じる作家は多いのではないでしょうか。(それとも私が考えているよりずっと有名なの?)見ている人間がいろいろと思いをめぐらすことを受け止めてくれる、存在感のある絵でした。このエミリーさんの絵、沢山描いて沢山売れた。でも、エミリーさんは外で暮らしていて、贅沢はしなかった映像が残っています。その収益ってどうなったの?グッズも作られていました。著作権とかってどこに行っているの?遺族?それとも団体?アポリジニの芸術活動に寄与しているのかな?素朴な疑問を持ちつつも、楽しい展覧会でした。
2008年07月12日
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「ウィーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密展」に国立新美術館に行ったご報告です~。最近私のブログは炭水化物だらけで、少し見た展覧会のご報告も(笑)。(でも今日中にもう一本、ヨロイヅカのピスタチオのプリンもご報告したくなりそう)入り口はいるとすぐ、ヤン・ブリューゲルの花の花瓶を思わせるデコレーションがあってびっくりしました。え?展覧会に花?本物?近づいてみると造花でした~。展覧会は四章だてになっていて、まずはふつ~の静物画からはじまりました。静物画といっても四季をテーマにしていたりして、変化があって楽しめます。素材のためか修復のためか、見た目にもとても美しい絵画の数々です。虚栄画などはやはり暗い絵も多いです。こんなの飾るなんてストイックだったんですね。第二章の狩猟画は、貴族が狩りをした成果をここぞとばかり描かれている物があり、一種の記念撮影ね~とも思いました。ヤン・ブリューゲル父などの花の作品もあり華やかです。たしかこの章、絵を立体化、再現コーナーがありました。第三章で出てきた宗教画や風景画など。楽器など絵のなかに描かれていれば静物のテーマにははずれていない。ルーベンスと工房の作品はなかなか大作でした。第四章は、風俗・肖像画です。出てきました!マルガリータ王女。(この展覧会を見た後食べたのはピザのマルガリータ・・・・)青い服のマルガリータ王女が一番と思っていましたが、やっぱり薔薇色の衣装のマルガリータ王女の絵を見ていると、これもいいわ~と思ってしまいました。会場を出ても目に残ったのは彼女の肌のいろ。生き生きとしてみずみずしいイメージがあとまでも残りました。見飽きた感があるベラスケス、やっぱり巨匠です。静物画といっても、他種類の作品があったので変化があって楽しめました。さて、美術史美術館といえばウィーン。極寒のなか大変なガイドと関西弁の楽しいおばさま方と旅しちゃったBelgische_Pralinesさんのウィーン体験、途中で頭をよぎりました~。名画・油絵 ベラスケスの名作「青いドレスのマルガリータ王女」
2008年07月10日
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渋谷東急本店の「薔薇空間」展に駆け込みで行ってきました。宮廷画家ルドゥーテの作品を中心にしていて、植物画、薔薇の絵づくしの展覧会でした。入り口はいると壁はうすいピンクとルドゥーテの描く薔薇を回転させる画像。雰囲気もばっちり。椅子の黒い部分にはピンク色の布がかぶせてあります。濃い花びらのビロードのような感じがよく出ている版画も、素直に美しい。自分の影が花びら状になって絵に写るのは気になりますが、額も豪華でリッチ感たっぷりです。そして薔薇の香りのする機械も置いてありました。でも、緑の壁の色あたりは絵とミスマッチしていたな~。感動が薄れ始める。そのあと素朴なイギリスのアルフレッド・パーソンズの絵となり、再び落ち着いた絵に癒されはじめる。そのあとは二口善雄の水彩画となる。ここで違和感。なんかだんだんイメージが素朴になってきている?会場を振り返って気がつきました。ルドゥーテの額は豪華な額、パーソンズ作品、二口作品に移るにつれ、素朴な額になっていました(笑)。さすが、宮廷画家は違いますね~。おそらく二口氏の作品は白いマットが紙の色と同系色、なんだか散漫な印象になってしまっているのはそのせいかも。最後は斎門冨士男の大きい薔薇の肖像写真の廊下。確かに薔薇の個性を感じます。全体的に楽しみました。さらに薔薇を育てていたり、興味のある人は、もっともっと展覧会を楽しめたかと思います。最後のミュージアムショップでは薔薇グッズがとても豊富でした。皿やカバン類、カード類などなど。薔薇好きのかたへのお土産を買う。出口を出ると、ドゥ・マゴ・パリの敷地内に小さいバラ園のコーナーがありました。最終日なので紫の薔薇は綺麗でなかったですが、綺麗な薔薇も沢山ありました。
2008年06月15日
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昨日、「オールドノリタケと懐かしの洋食器」展に東京都庭園美術館に行きました。(今日の先ほどの更新はちょっと話題が後ろ向き、楽しい体験を追加です~)作品の保護にそれほど気をつかわなくてもいいのか、窓がふさがれていないので、建物の中の装飾も楽しむことができ、楽しめました。オールドノリタケの展覧会自体は、去年の4月か5月頃に横浜のそごう美術館で開催されたもののほうが「すごい」という新鮮な驚きがありました。あのときは絵付けだったか、顧客のための壺の見本がずらっと並んでいたことが覚えています。でもこちらは、一主婦(ご主人は大学教授らしい)が卒論をもとに、日本の洋食器のルーツに興味を持ち、コレクションと研究を続けてきた成果というところのドラマに惹かれるものがあります。(この人の講演会、聞きたかったな~)量も多いと思います。ノリタケに限らず、日本の周辺の食器も展示されていました。1Fのほうが金を用いた豪華なものが多いです。2Fは、現代かと思うようなモダンできれいな状態のものも、年代を見ると昭和初期や、大正だったりしました。7日は天気もよく、庭も散策。バラやあじさいなどが咲いています。のどか~。展覧会のチケットで庭園も楽しめます。前回は建築の絵の服で団体料金でしたが、今回はフルーツ柄の服で団体料金だそうです。6月15日まで。その後巡回するそうです。
2008年06月08日
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先日、東京都現代美術館の「大岩オスカール 夢みる世界」展に行ってきました。今回は看板とるのを忘れてしまいました。東京国立近代美術館や東京都現代美術館の常設展で作品を見て、なかなか惹きつけられるものがあると思っていました。大岩オスカールの作品は俯瞰した構図が独特な感じがします。いわゆる鳥瞰図ですね。空を飛ぶ夢をみると、きっとこんな感じと思うようなシュールさがあります。夢のような綺麗さ、そして不気味さ。白いウサギや黒いウサギのもわもわとした可愛らしさ、そして大だこやカラスにイメージされる不安感などが、風景に落とし込まれています。作家が建築学科を出ているためか、建物の表現が地についている感じがします。小さな写真をつなげて、記憶に刻まれた内容や、不安感やアイロニーをつなぎあわせて、イメージをふくらませて絵に描き出しているようです。ブラジルのサンパウロ・ビエンナーレに出した大作、クジラI,IIは、なかなか記憶に残ります。紙をつなげて、クジラの形にしています。そのあと、北千住に住み、活動を日本にして、いろんな記憶やイメージを描き出しています。でももっと飛躍したくてアメリカに移ったのだとか。先日行った横尾忠則ほど自分という夢を強烈に表現していないけれど、作家の記憶や気持ちが、確かに落とし込まれているようです。横尾忠則が少年小説から来る夢の世界の自己表現なら、大岩オスカールはアニメや漫画に影響を受けた夢の世界による自己表現なのでしょうか。ただし、二人の作家とも現実からも着想を得ているんですよね。なかなか、綺麗な部類の絵だと思います。本当に大きい絵が多いです。存在感がありました。広島市現代美術館所蔵の「フラワーガーデン」の、まん真ん中のパネルだけ(樹の部分)、別の所蔵先でした。生命の樹ということで結構重要な部分。なんで?北極を題材にした絵ではペンギンが沢山いて、「北極にペンギンはいないのよね~」と口々に言うおばさま集団がいました。へえ~。2階は資料と映像だけですが、映像を見てから作品を見たほうが、作品が記憶に残ります。(けれど、1階と2階は、行き来は厳密には自由ではないみたいです。1階からまた入ろうとすると止められ、2階から降りてきた旨を伝え日付の入ったチケットを見せると、もう二度と再入場できないと念を押され、はんこを押されました)3階で別の展覧会をやっていたせいでしょうか???建物も広いし、木場公園内にあるので環境がいいです。現代美術館に行くときに清澄白河駅を利用されるかた、もしまだ残っていたら道中「庄之助」ごま大福がオススメです。こちらはまた今度~。補足:横尾忠則展については先日の日記と、busuka-sanの日記をご覧下さいね。
2008年05月23日
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昨日、世田谷美術館の「冒険王・横尾忠則展」に行きました。すでにbusuka-sanがいらしたブログを拝見し、ゴールデンウィークに行きたかったのですが、食べ過ぎと季節の変わり目で熱を出しダウン、五島の源氏物語とつつじはあっさりと逃してしまいました~。でもこちらは間に合いました。砧公園の中なので環境がいいです。家族連れも多いです。そして世田谷美術館も広い。でもこの環境に横尾忠則の作品がマッチしてるかというと・・びみょ~。ルソーの作品の図版と横尾忠則の絵のコーナー親・「ほら、間違いさがしみたいなものだよ~」子・「わ~い」・・・この先に人形の代わりにビールをかかえる女の子の絵や、ナイフを手にもった女の子、犬をひきころひた馬車、下半身を出した砲兵たちの絵などが待っている・・・そしてその先には責め絵のポスターも。どう説明するのかな~とは感じましたが、その先は知りません。60年代のイラストなどをみると、繊細な線をしています。油彩の荒々しい筆さばきとはやはり少し違う世界です。多彩な人なんですね。また展覧会の骨格をなすのは油彩でした。Y字路シリーズ、中央の建物が表情を変え、幻想的な世界を作り出しています。また、怪人二十面相や少年探偵団やターザンなど、この作家の少年時代の強烈な印象は、今でも現実や夢で作家の心の中に刻まれ、作品になってあらわれてきていることがよく分かりました。最後のほうで「な~んかこの絵疲れるわ~」「本当、疲れるわね~」と女性二人組がため息をついていました。確かにね~。男の人のほうが癒されたりわくわくしたりする度合いが強い絵かもしれません。存在感のある作品群でした。赤などの色が毒々しいですが、紫色を多用にした絵になんとなく惹かれるものががりました。同じ日に生まれたヘレンケラー、薔薇、三島由紀夫なども彼の絵のなかによく現れるイメージでした。さて、バス停の砧町から1分のところに「季の葩(ときのは)」というケーキ屋さんの砧店があります。パイシュー150円。注文するとその場でカスタードをつめてくれます。先日ヴォアラの「満腹でシュー」をご紹介しました。上の写真は季の葩のシューです。お店の人に尋ねると、ヴォアラと姉妹店だそう。同じシュークリームだそうです。買ってみましたが、なんか、口へのまとわりつき具合が違うようで、焼き具合も違う感じ。(厨房も違うし、ケンタッキーのフライドチキンが店舗によって違うようなもの?)内容のラインナップは少し違います。ここはごまシュークリーム180円、ここはマドレーヌ130円などで売っていましたが、ヴォアラのもう一種類のシュークリームは見かけませんでした。でもミルフィーユは同じ形をしていました。快晴でとってもいい公園日よりでした。
2008年05月18日
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大倉集古館はすごい収蔵品を持っている!今回の日本橋三越の「今、蘇るローマ開催・日本美術展」を見に行きました。昭和5年に開催された、イタリア政府主催の「日本美術展覧会(通称ローマ展)」。このとき、作家への画料をはじめとして全面的に支援した大倉喜七郎男爵のもとに、展覧会が終わったあと、当時のそうそうたるメンバーの力作が集まる。そして、それが現在まで収蔵されている。(例外はあるけれど)過去にこの大倉集古館に行きましたが、今時珍しい古い2階建ての建物。智美術館や泉屋博古館などと同日に見ると、あれ?という建物の古さに驚きます。趣はありますが~。今回展示されたのは約40点。(最後の方に別の所蔵先が入っていますが)三越の会場はとても作品をよりよく見せるとは思えないけれど、そして混雑もしていたけれど、作品がよく、楽しめました。花見のころ、期間限定で大倉集古館にて展示される、有名な横山大観の屏風「夜桜」。美しい色彩で丹念に描かれていて、まさに大観らしい、渾身の作と思います。青い背景色、さくらの花びらが透けています。また、瀟そう八景などは、大観の「墨に五彩あり」というような気持ちを表すかのような、墨の表情豊かな世界です。横幅が120センチもある作品が8点も並んでいるので、見応えがあります。また、3点出品されている下村観山の作品。筆線が美しいです。そういえば観山はイタリアに行って、ラファエロの模写なんかも残していましたよね。ほんとに上手いという感じです。天才、速水御舟の鯉もシンプルだけど、恐らく金泥が使ってあり、ゆうゆうと泳いでいて存在感がありました。前田青邨の屏風「洞窟の頼朝」。武将たちが洞窟につどう様子を描いているのですが、大作で緊張感があり、まさに青邨の代表作だと思いました。鏑木清方の屏風「七夕」は片隻のみの展示だったのが残念でした。一双で見たかったです~。さて、おまけのこごめ大福です~。ね。美味しそうでしょ。御菓子調整所 竹隆庵 岡埜の和菓子になります。(値段は200円+税)塩気の感じる甘みのないよもぎ餅(けっこうのびます)に、やわらかい(ほくほくではない)あんこが入っていて、大きめな大福です。そんなにあんこの粒は主張していません。食べ応えがあり、美味しく、好評~。「どこの?」と聞かれました。こちらお店の「とらが焼き」は明日ご紹介したいかな~。
2008年05月16日
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中右瑛氏のコレクションによる浮世絵展。170点も展示されています。10年くらい前、写楽活動200年で、写楽は誰だの謎解きの集大成とか、篠田監督の『写楽』の映画が放映したりしました。そのころ、このコレクターのかた、テレビ(もしかしたら映画にも~)などに出ていらしたような気がします。浮世絵についての本なども出されている(私の記憶が正しければ、国芳の「相馬古内裏」という大好きな浮世絵を表紙にした『浮世絵入門』を書かれた人かと)中右氏のコレクションによる浮世絵の展覧会。四大浮世絵師・写楽、歌麿、北斎、広重のものがセレクトされています。展覧会入り口は、北斎のおなじみの赤富士と、後刷りの変わった色のセット作品からはじまっていました。そのあとは写楽です。沢山写楽をお持ちですね~。黒雲母の光る背景に、役者が描かれているおなじみの大首絵が並び、また、当時人気があったという少年力士の浮世絵も展示されていました。次は歌麿。色が他の浮世絵にくらべて美しくないものが多い気もしましたが、晩年の既成のなかで造られた、だらしない女性と豪快に飲み食いする女性の表情が生き生きとしていて、気に入りました。世界に誇る北斎は初期の作品から画風の変遷が辿れるようになっていました。西洋風の版画の色が綺麗に残っていてちょっと魅入られてしまいました。世界に一枚しか確認されていない浮世絵版画も展示されていましたが、絵としての出来は今ひとつ~。広重も珍しい初期作品から展示されていました。平清盛と、雪景色が骸骨にみえる(源氏の亡霊)三枚続きは、なかなか面白い作品でした。また、『江戸百景』の有名な「大はしあたけの夕立」が美しかったです~。広重は版画だけでなく軸も沢山展示されていました。(あ・北斎もありました)なんと、この会場が想定よりすいていました。浮世絵展が混雑するのは、今は昔なんでしょうかね?コレクターについて、驚いてしまうのが、三鷹市美術ギャラリーでも、中右コレクションによる浮世絵展がやっているということ。どんだけ沢山持ってるの~?こちらのテーマは幕末で、広重や北斎はだぶっています。私のお気に入りの国芳作品も出品されているようです。さて、東京駅グランスタ、バズサーチのシュークリームです(友達やBelgische_Pralinesさんにすすめられていて気になったまでした)。3個で597円と良心的な値段設定だと思います。見ての通り、クリームたっぷりで、混ぜきってない感じです。バニラの香りはひかえめ、シュー皮はやわらかめとなります。甘さも控えめな気がします。おしゃれで手みやげにもよさそう。
2008年05月08日
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「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」が森美術館で開催中です。現在、森タワーでは、シティビューだけでなく、スカイデッキから外の景色が見物できます。東京タワーとヘリポートです。高所恐怖症的なところがあるのですが、意外と平気で楽しめました。こんな高いところの2匹、カラスがいたのには驚きました。さて、展覧会。現代美術は背景や思想の説明が欲しいところですが、森美術館は無料で受話器型ガイドを貸し出してくれます。受話器型だと人とぶつかったことがまだないです。以下は見学記。間違って理解している怖れもあるのですが・・・。会場、入り口はまず、ターナー賞の名前の由来のウィリアム・ターナーの絵から始まっていました。1984年に始まったターナー賞。第一回目はアメリカ人のマルコム・モーリーからはじまっていました。カラフルな、乱雑なタッチで描かれた裸のアメリカ女性やギリシャのモチーフなどを描く油彩作品。でも受賞者は授賞式に出なかったということで、賞はさんざんな幕開けをしたようです。また、同じ部屋には、トニー・グラックのプラスチックごみのかけらを集めて形作ったような「ウェディング」というタイトルの緑の人型と白の人型。作家本人と妻をイメージしたらしいです。そして同じ作家の、足が3つついた砲台のようなペア作品。説明によると、測量の機会と人間の欲を意味している、深い思いで造られた作品なのだとか。トニー・グラックに代表されるニュー・ブリティッシュ・スカルプチュア(団体名ではなくイギリスの現代美術の80年代のある傾向を指すみたい)の作品が、1980年代のターナー賞を彩ったらしいです。1991年はインドのアーニッシュ・カプーアが受賞。紺色の球体で、中の奥行きが見えない。焦点が結べないので底なし沼のような、不思議な感覚に襲われる。存在感たっぷりでした。上野のバスハウスの漆の作品もとってもよかったなぁ~。すごく高額で取引されているけれど、悪趣味だわ~と思っていたダミアン・ハーストの牛の母子を分断してホルマリン漬けにした作品も展示されていました。確かに衝撃が強いです。朝日新聞の記事によると自然死した牛を使ったそうだけど、説明がないので、自然保護団体まで含めて物議をかもしたそう。そりゃ、残酷さを感じてしまいますよね。彼はイギリスの現代美術の1990年代を彩るヤング・ブリティッシュ・アーティストの代表的存在。結構笑ったのがスティーヴ・マックィーンの映像です。男の人(作家本人)が家の前に立っていると、家の壁が落ちてくる→男は微動だにしない→家の窓の穴が有る場所に男がたっていたので、男は無事に立ったままという画面が、方向を変えて何度も流れます。壁が落ちてくるところは、観ていてとても緊張してしまいます。1999年受賞者のクリス・オフィリは、黒人女性、あるいは男性二人が光る点に彩られた一見美しい作品。けれども、背後に黒人の置かれた状況(象の糞が台や作品に使われているけれど、それは彼らにとって価値あるもので、白人には眉をひそめるもの・価値観の違いへの無理解)や人種差別という問題を提起しています。そして2001年受賞の、女装アーティストグレイソン・ペリーの金に彩られた一見美しい作品も、背後に家の中に隠された児童虐待の問題も提起しているのです。やっぱりこうした現代美術は、作品そのものだけで鑑賞するのは難しいかなと感じました。2007年はドイツの美術館内で、作家が熊のぬいぐるみを着ながら撮影した様子の映像です。これも、本人がうつっていないので、説明されなければ分からないところです。この賞は1990年代、テレビ放映と結びつき、華やかな話題を国民にふりまいているそうです。美術といわれるとなんか違和感、アートといわれるとしっくり来る気がします。あくまでもイメージですけれどもね。
2008年05月07日
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体調もケーキへの食欲以外は戻り、東横店の催事のパン屋と、本日最終日の本店Bunkamuraで開催される「ルノワール+ルノワール」展に駆け込み行ってきました。次は京都国立近代美術館に巡回するようですね。家の片づけやら来客やらで出かけられるのが夕方。この展覧会は人気のため9時までの延長でしたので見に行くことができ幸運でした。6時頃到着もチケット売り場は並んでいました。主催者側も延長の甲斐がありますね。こちらは招待券をいただいたので、並ばずに入ることができました。画家・ルノワールの息子は3人。長男は俳優、次男は映画監督、三男は陶芸家。本展覧会は父の絵と、次男ジャン監督の映像(長男の出演したものもある)と交互に構成されていました。ジャンが父を敬愛していたので、父の絵のイメージを映像化するのに積極的でした。はじめは白黒、あとのほうがカラーで、イングリット・バーグマン出演の映像もあります。映像は短くなっているのですが、展覧会の説明とあわせて、出ている女性が確かに父・ルノワールの世界だと感じたり、ちょっと痩せすぎかもと思ったり、兄弟よく似ていると思ったり、結構楽しんでみることができました。しかし、とくに後半、絵にかける時間より、映像ストーリーと展覧会の語る意味を理解するのに夢中になってしまって、はっと気づくと、じっくりルノワールの絵を見ていないんですよね。それは私だけではなかったです。オルセーから来た「田舎のダンス」も、映像の添え物的存在で、フレンチカンカンの映像に人が溜まり、かの絵が通過点になっちゃっているのがびっくりでした。楽しめる展覧会です。でも、映像がうつって、ルノワールの絵の顔に光がちらついてしまった絵があったのは、会場の広さが足りなかったせいなのかな~。でも、作品数は丁度よい見応えでした。京都なら大丈夫かも。休み中に通りすぎた菓子たちを一部紹介です。
2008年05月06日
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日経の日曜版特集に「源氏物語千年紀~恋、千年の時空を超えて」(京都文化博物館)が出ていました。せっかくだから、昨日はこちらも見学しました。暁斎が1200円で常設展(国宝の一遍上人の絵巻も出品されていたし~)で、こちらは1300円で、はっきりいってコストパフォーマンスは京都国立博物館が上ですが、こちらも展覧会としては充実度が高く、楽しく拝見できました。アメリカからの里帰り作品はあるし、全体の内装も工夫が凝らされ、展覧会のためにすごくお金がかかっていると思います。また3階、4階を利用しているので、作品数も多いです。もちろん徳川や五島の国宝の源氏物語絵巻は出品されていませんが、紫式部日記絵詞が出品されていて、感動しました。(5月11日まで)また、屏風は見応えがあります。葵の上と六条御息所の車争いの情景は迫力がありますし、紅葉賀も着物の柄などきめ細やかで鮮やかでした。胡蝶も、題材的に華やかです。展示にはところどころ物語の解説もあり、忘れかけていたストーリーを思い出させてくれます。また、当時は「源氏物語」を写させてもらうのも特別なことで、立派な漆の箱をしつらえて源氏物語の冊子を宝物に持っていたということも分かりました。多層的にとらえた展覧会で、源氏の屏風絵、絵巻、版本、写し、貝合わせ、着物、世界で刊行された本、「あさきゆめみし」の原画まで展示されています。原画には、なんだか昔読んだ漫画を思い出し細かさに感動したことを思い出しました。イヤフォン・ガイド(500円)を聞いている人が結構いました。やっぱり人が滞ったりぶつかったりしていました。便利なサービスではあるのですが、混雑しているので、流れは阻害したり、危ないです。うまく皆がぬかせたり、かわせたりすればいいのですけどね。空いているときは、提供しても会社がもうからないですものね。優雅な展覧会でしたが、展覧会2本立てなのでかなり疲れました。秋には横浜美術館で源氏物語の展覧会が開催されるそうで、今から楽しみです。busuka-sanさん のように優雅に食事はできないのですが、東海ツアーズの日帰りの旅(正規な運賃を考えると安いです)にはクーポン券がついている関係で、百足屋のランチをセレクトして食べました。結構有名なお店だそうですね。知人に勧められたとはいえ、大して期待していなかったので、意外に量があり、味も美味しかったので驚いてしまいました。刺身もこりこりしていましたし、味は京都らしく塩分控えめな感じがしました。足が平気なら座敷のほうが優雅だと思います。おこわはやわらかめです。さらにオレンジとワラビ餅がつきました。次は京都の菓子話かな。
2008年04月30日
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画鬼と呼ばれた絵師、暁斎の展覧会に行きました。家族の理解と不平を感じつつ、日帰りで母と本日行って参りました。今までで一番肉筆が揃う展覧会だし、今後このレベルで揃うのはいつになるか分らない。なので、決行してしまいました。でも、なぜ京都だけなんでしょうね。暁斎は江戸っ子だし、東京国立博物館は代表作、山姥と金太郎や地獄変相図など何点も所蔵しているのに、なぜやらないのでしょうかとひとしきりぶつぶつ~。今回、暁斎の作品群は、パワーが溢れて、見るほうもパワーを必要としました。。そのパワーは、滑稽さに現れる放屁合戦のような作品、ダイナミックなパワーの引幕、細かい描写の地獄極楽巡り図のような画帖になど、様々です。はじめ国芳に学び、狩野派を極めてからも、枠組みを超えて研鑽を続けた暁斎は、精一杯実力を注文主のために発揮しようとしているから、絵にジレンマや迷いが感じられない。さながら職人のごとく。そこがいわゆる芸術史から評価を受けにくくしている、前近代的部分なのかもしれませんが、見る方にはある意味、小気味よくさえ感じたりして、その幅広い画域と技術に素直にすごいと思ってしまいます。今回、初公開や、余り見たことのない作品も展示されていました。松浦武四郎の涅槃図は、現世、異世界の神と鬼、玩具などが画風で描き分けされていて、感心して見入ってしまいました。猫を抱く美人図は本当にたおやかで美人でした。欲をいえば、ギメ東洋美術館のキリストの顔をした釈迦図と、福富コレクションの作品をもっと見たかったかな~。でも館内の展示はきつきつでした。もう増やせないですね。朝早めに行きましたが、館内は混雑し、帰りがけ振り返ると、館から貸し出された傘で日差しをよける人々が並んでいました。時間があれば常設の二階の絵画もお勧めしたいです。暁斎の学んだ狩野派の師匠や先人の絵、細密な中国の絵など、かつて彼が知識として頭に入っていたであろう絵画が見られます。何気なく国宝や重要文化財が展示されていました。ところで昨日買ったメゾンカイザーのパンはサンドイッチにしてしまいましたとさ。美味しかったです。クルミも美味しいし、四角いパンはサンドイッチにぴったりでした。左はパンの王道、メゾンカイザーのクロワッサンやお気に入りの105円のフィナンシェの袋です。光り輝く美しいスィーツ(ベリーのケーキ~、ミルフィユなど)は今回我慢しました。ル・ルソールに比べて値段は高めですが、パンは全体に大きめです。(値段はレシートによる推定)ちなみに、左の写真右上はサンドにおすすめのパン178円となりはパン・オ・ノア 248円 くるみのパンです。中央の四角いパンはチャバタ(だっけ?)220円クロワッサンは178円 パリ・フィガロ誌で一位に輝いたことで有名。フィナンシェは105円(賞味期限が短い。翌日まででした)
2008年04月29日
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今日は念願の「モディリアーニ展」に行きました。しかしその前におなかが空いたので腹ごしらえしたいということになりました。ミッドタウンから国立新美術館に向かう道の右手、煉瓦の建物には豚の食事どころや中華などの看板が目に入ります。美術館内のポール・ボキューズは混雑していると踏み、道中だし、煉瓦の建物の奥にある、評判がいいペーズマジック・六本木店に入りました。ハンバーガーなのではじめ躊躇しましたが、外から料理のいい香り(ピザかと思い、店を探して、さまよってしまいました)が入る決め手になりました。写真はハンバーガーのランチ980円+トッピングチーズ100円で、レタスのサラダとドリンクがつきます。美味しかった。長崎の平戸牛のみを使ったお肉は美味しい!有機野菜を用いていて、レタスはしゃりしゃり、生タマネギも後味が悪くないし、トマトもちょうどよい水分で、チーズも好みのタイプでした。遠慮なくパンにはさんで、がぶっとぱくつきました。チーズのところは追加の味は必要がなく、ないところはマスタードやケチャップをお好みでつける感じです。丸々しているのはポテト、ケチャップでいただきました。。奥まった席だったので、ゆっくりいただけました。きっと夜はビールなんかと一緒にいただくと盛り上がるんでしょうね。そして国立新美術館の「モディリアーニ展」。午前中風が強かったためか思ったより混雑していませんでした。派手な壁の色や(暗い紺色は今ひとつ、でもやわらかいオレンジの壁はなかなか良かった。好みですかね)飾りのある仕切壁には驚かされましたが、きっといい作品を集めたので、会場作りにも力が入ったのでしょうね?リストをみると、個人蔵が多いですが、メルボルンやシカゴ、トリノなど世界から作品が集まっていましたので、本当に、こんな機会はめったに訪れない展覧会なのだと思います。全部で150点ということですが、油彩は少なめです。油彩の数はあのままで、素描・デッサン類はもっと少なくても個人的にはよかったです。カリアティッドの時代など前期は良かったですが、後期はそんなに良くないかな~と。最後は油彩を見て閉めたかったなと思います。でも、全体の内容として、時代や画風で分かれているので分かりやすいです。そして、モディリアーニの絵の記憶は、平面的でうすぬりというイメージでしたが、丹念に絵の具を重ねていて、思っていたより立体感がある作品のほうが多いことに気づかされました。ジャクリーヌの透明感のある瞳は、やはり印象的でした。字は大きいのですが、説明が下の方にあるので読みづらいです~。でも、イアフォン・ガイド(500円)で説明を聞いている人は不自由しないと思います。出口すぐにある売店がすごかったです。工芸品・本・シルクスクリーンの複製・・・とらやで作っている「あんペースト」なんていうのもありました!またモディリアーニ風に似顔絵を500円で描いてもらえるイベントが日にち限定で行われていました。美男・美人に描かれているようで、ちょっと心が動いてしまいました。ちなみに夜は宮崎牛ながやまのステーキ。牛肉食べ過ぎじゃない?胃が消化しきれない~。でもすご~く美味しかったです。ミッドタウンのケーキ体験やパン購入は後日報告~。
2008年04月19日
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ギャルリーためながで開催している「ルオー展」は、約40点の油彩と水彩を展示中です。無料の展覧会なのに、小品ばかりではなく、ウィンドウの2点と、入って左手奥はイメージしていたよりも大きい作品でした。ほとんど額にガラスが入っていないので、例えばサーカスの女性を描いた油彩や、中央にキリストのいる油彩などは、凹凸あるごつごつした絵肌や、絵具の層がじかにみることができ、見る者に画面自体がゆらぐような感覚を持たせるルオー作品の持つ独特な魅力が伝わってきます。入って右手の小品は、額の模様やつくりなどが面白く、また、ルオーの大きなパレットなども展示されていました。お客が多いので、富裕層限定的な画廊ながら、紛れるようにして気軽に入ることができました。4月12日までで、この日に新日曜美術館で「ルオーとマティス展」(松下電工ミュージアム)が紹介されることを考えると、もう少し長い会期でもいいのではないかと思いますが、ルオー財団・ルオー研究者のモリナリ女史の協力ということで、もしかしたら美術館でやる展覧会のように、借りてきて開催しているという展覧会なのでしょうか?(なぜ無料でできるの?)。前期を見逃してしまったのがとても残念。
2008年04月10日
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〔「写真」とは何か。20世紀の巨匠たち〕展を大丸ミュージアム・東京に見に行きました。天井がそう高くない、こじんまりした大丸ミュージアム・東京の雰囲気に、こうした古めの写真あっていて、空間的に好きでした。作品保護のために落とした照明の暗さも、個人的にはちょうどよく感じます。(目の悪い人にはツライかも)そんなに写真は詳しくないのですが、有名なマン・レイの「アングルのヴァイオリン」が展示されています。14名の作家別に、合計120点が並んでいて、大まかに、社会批判といったメッセージを込めた写真類、絵画を意識した写真類、デザイン関係の写真類、エロちっくなもの、芸術を意識したものと心の中で分別しました。細かくは、ルイス・ハインの貧困に目を向け批判的に撮影した写真の悲惨さ、ロバートキャパの戦争批判とピカソの写し方の違い、マン・レイのシュールレアリスム性、当時の有名人を写したあのアンディ・ウォーホルの写真があるということ、ヘルムート・ニュートンのデザイン的でポルノ的な表現とメイプル・ソープの花による隠された性への表現との対照などが印象に残りました。説明パネルもわかりやすくて好感度が増しました。スイーツ的に、大丸東京店に行ったら個人的に買いたいと思うのは、西洋銀座(B2F)でしょうか。イナムラ・ショウゾウの古巣で値段設定は高めですが、モンブランが好きです。マシュマロも可愛いです。バームクーヘンのお店は並んでいますが、ふわふわ系は今ひとつ心惹かれずです。ピエール・エルメも入っています。東京駅ナカグランスタも、ピエール・マルコリーニの限定菓子のビスキュイ(売り切れや、バレンタイン時は販売中止などあり)や、店舗を持ない、並ぶかりんとうのお店日本橋錦豊琳などがあって、楽しいですよね。
2008年04月09日
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江戸東京博物館では「篤姫」「川瀬巴水」「江戸の華」で前二つの展覧会の最終日でした。森美術館では「USBアートコレクション展」最終日でした。頑張って行ってきました。「篤姫」はさすがに15分待ち状態でした。中も混雑していて、特に手紙のところはへばりついて動かない。。最終日に来る自分が悪いのだとあきらめました。お輿入れの道具や天璋院時代の着物が美しかったです。それにしてもつくづく、宮崎あおいと顔、全然違うなと感じました。とはいえ、私の興味は常設展示室内5Fの「川瀬巴水展」が強く、こちらはゆったり見ることができました。東京の焦点を絞り、「東京二十景」シリーズのうち19点の完成版画、原画(下絵)、試し刷りが並んで展示してあったので、なかなか面白かったです。下絵はフルカラーで、浮世絵版画の下絵のように線だけということはないです。何が一番表現として違ったかというと、水の表現が版画、下絵と違いました。でもどちらも趣があって良かったですよ。新版画の世界も、浮世絵と同じく共同作業によるものだとよく分かりました。「江戸の華 熱き心・火消と祭り」は常設展示室内6F内で7月6日まで。この展覧会は「山本寛斎」展とのコラボレーションということです。それを知らずに、入り口の日本橋の再現を渡って、前方をみると、展示ケース内に、江戸とはほど遠いきてれつ衣装と、それを着た白人のおねーさんのバックパネル(あとでデビット・ボウイと判明)、天井のほうにはファッションショーか何かの大きな映像が流れていて驚きましたが、面白い企画ではありますよね。江戸は火消しということで、山車の資料や浮世絵版画、国芳の板絵や半纏などが展示されていました。そのあとは大江戸線で六本木へ、森ビルに到着。はじめの肖像のテーマでは杉本博司と森泰昌とシンディ・シャーマンの人物の写真が並び、とても迫力がありました。杉本博司は劇場シリーズで印象深かったんですが、この蝋人形シリーズも有名なんですね。とても人形には見えない撮り方です。USBではこのほか、宮本隆司(神戸の震災をうつしたものは、やはり訴えるものがありますね)、畠山直哉、アラーキーの日本人作家の写真を所蔵していました。中国の作家チン・ガは自らの背中に毛沢東の足跡をたどった仲間の作品発表の活動にあわせて、奇跡を追加していくことからはじまった写真シリーズ3枚が展示されていました。リキテンスタインやリヒターなど有名どころも展示されていました。図録は売り切れ、予約販売していました。帰りはふらつく足で六本木ヒルズ内のラ ブティック ドゥ ジョエル ロブションで安めのパンを購入、パ・マルに辿り着くも(アピシウスのもと総料理長のお店です。サラリーマンのランチのためにパイとスープのお店を神田に出し、確か同じものがテイクアウトできたと記憶しています)本日のテイクアウトは終了で残念でした。帰宅の車中、ベーコンエピの香りが香ばしく、うっとりでした。4月7日、すごい間違いを見つけ訂正~。
2008年04月06日
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有楽町駅前・国際フォーラムで3日間開催されるアートフェア東京2008に行ってきました。いろいろな画廊が集まって、一押しの作家を紹介するのです。現代美術だけなく、古美術(なんても鑑定団でおなじみの思文閣とか)、浮世絵(春画!)もありました。上から眺めた様子は以下の通り。東郷ファイン・アーツではロートレックの絵が展示してありました。値札なしだったけど、いくらするんでしょうね?横浜美術館の展覧会がすごかった森村泰昌の写真がMEMというところで、「さくらん」の映画監督、蜷川実花の写真は小山登美夫ギャラリーで見られました。そういえば、日本の世界的作家、村上隆や奈良美智の作品、今回見かけなかった気がします。(気がつかなかっただけかも)BT(美術手帖)で昔特集されていた鴻池朋子の作品がミヅマ・アートギャラリーで、数多く展示されていました。小杉小二郎を沢山飾ったブースは、日動画廊だったかな。香月泰男の油彩が瞬生画廊にあったのが、ちょっと感動~。横山大観の富士山の小さい作品や、ピカソの版画か何か、巨匠作品もありました。小さいおうちの作品は4000円で、センアートギャラリーで見かけました。リアルな鉄の犬の立体作品は岸本画廊で見かけました。ボールに線路や道の絵が描かれた作品は面白い、ヒロ画廊にありました。気張らずに見られるフェアでした。英語はもちろん、中国語や韓国語もきかれました。グローバルなのね。出口でアンケートを書き込むと、エコバックがもらえます。記入者名は書き込まない、簡単なアンケートでした。さて、疲れて、でも気軽に座ってお茶をしたいのならフォーラム内の相田みつを美術館の喫茶が穴場でしょう。(喫茶の利用と伝えれば入館料必要なしです。)フォーチュンクッキーはクッキー内に相田みつをの言葉を印刷したものが入っており、占いみたいで複数人数で食べると受けますよ~。また、フォーラム内にはサバティーニもあります。さて、この近く、和久傳やSadaharu Aokiやラ・メゾン・デュ・ショコラなど有名店のスィーツを買うのに不自由なしです。ちょっと高価なんですよね~。美術が見たりない場合は、第一生命ビル内1Fで、ギャラリーが2つ(一つは脇田和)あります。エレベーターの近くなどにもVOCA入賞作家の作品が展示してあります。有楽町から京橋への道、ギャラリー小柳(分かりにくい。エンドウハツコ美容室のある建物です)でマリーネ・デュマス・杉本博司が1点ずつ展示してありました。今は常設展で非売品のみの展示です。デュマスの作品、実は気に入りました。丸ビルと新丸ビルのあいだの地下の行幸通りで、若手作品を紹介する展覧会も開催中です。アートフェアで企画したイベントも目白押しのようなので、行く場合はホームページでチェックしていくと得かもしれません。(開催時間の2時間前にチケットを配ると書いてあった気もします)
2008年04月04日
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東京駅から足をのばし皇居へ。(日頃食べ過ぎの反省もあり、歩く)皇居の桜を紹介します。皇居内三の丸尚蔵館では「富士」の展覧会をやっています。明治の濤川惣助の七宝焼きにはじまって(七宝焼ですが日本画のよう)、横山大観の蓬莱山の掛け軸に終わっています。古写真や有名画家の画帖など、バラエティに富んだ富士の姿の紹介していました。大観の屏風はキンキラキンで大きい。きっと張り切って描いたんでしょうね。この展覧会、無料でみられるのってすごく嬉しいです。海外のかたの姿も多く、ここって観光地なんだな~と実感でした。(入れない日に注意ですね)また皇居の桜。次に散歩をしながら竹橋の東京国立近代美術館で開催中の「東山魁夷」展へ。会期もはじめのほうなのにすごい人混みでした。初期のスケッチはとても気に入りました。北欧に行ってから画風が確かに変わっているようです。この人は自分の絵画の題材のなかにファンタジーを見つけたのかな~と個人的に感じました。白い馬に自分のなかの神のような存在を見つけるのは、そういう要素がこの人にのなかにあったのかもしれない。日本画的な写実性とダイナミックな画面が、ある種堅実な画面印象を作っているんだけど、そうしたものにプラスされた、彼の中のファンタジー的要素が画面に漂っているところが、多くの日本人の惹きつけるような気もします。「東山魁夷」って、緑の森林~っていうイメージがありますが、それはそれ、そのほかの作品も見られたので、退屈な印象はなかったです。会場が1Fだけでなく、2Fにも続き(老人にあの階段はつらいよね)唐招提寺の襖絵で締めくくられていました。常設展も有名な作品が出ていますが、高松次郎の子どもの影二つを描く作品はインパクトがありました。4Fの休憩室、自動販売機のドリンクを飲みながら皇居をぼんやり眺めるのがオススメです。
2008年04月01日
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周囲の桜も見頃になってきた、目黒区美術館に行きました。これは、目黒川沿いの桜です。やっているのは『山本武夫』展。海外の人に何かおみやげをと探したとき、資生堂の「Zen」シリーズが目にとまったりしたことがないでしょうか?黒字に金の模様の入ったもの。それをデザインした人です。資生堂の意匠部に勤めていましたが、この展覧会では資生堂の課長を退職してからの、新聞挿絵や舞台美術のデザイン画を中心に展示されていました。会場入って、絹本の色紙に描かれた美人画を見たとき、「趣味にあわない・・。」と思いましたが、挿絵で気分が盛り返し(もしかして逆走?)、舞台美術(歌舞伎中心)でなかなかと思い直しました。舞台衣装のデザインなどもしていたようです。「玉三郎って着物自前なんですって~大変よね~お金が」などと上品に話しながら眺めている奥方の声も耳に入り、そういった意味でも面白かったかな?所蔵品展では[美女の図、美男の図]と題して、藤田嗣治と高野三三男を中心に展示されていました。藤田作品は見慣れない題材が新鮮でした。男性同士の裸のレスリング描く水彩画を見て、こんなのも描いているのかと驚きました。【猫と化した魂】というテーマでは自画像と可愛い猫が描かれていました。最終作品は、テーマを【その他】で高野三三男の「人は真実を怖れる」、美人の仮面をはずす怖い表情の女性像が展示され、インパクトのある終わり方をしていました。なかなか面白い内容の所蔵作品展でした。今週末は目黒川沿いに桜まつりが開かれるそうです。桜もちょうど満開かもしれませんね。展覧会は4月6日までです。JR目黒駅をはさんで反対側では東京都庭園美術館にて『建築の記憶展』が今週末まで開催中。明治期から現代までの建築写真を展示するもの。建物と古写真の雰囲気がマッチしています。ここからちょっと歩くけれど、ショコラティエ・エリカ(港区白金台4-6-43)の葉っぱの形のミントチョコが昔から名物ですよね。これも好みだったりします。マシュマロなどの入ったチョコバーなどもあります。
2008年03月27日
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上野・東京国立博物館の平成館で、「国宝薬師寺展」がはじまりましたね。平成館は門から遠いですよね。http://www.tnm.jp/jp/servlet/Con?pageId=A01&processId=02&event_id=5129行ってきました。エスカレーターあがって右手をまわると、市原悦子ナレーターのイヤフォンガイドが。 聞きたい気持ちにかられましたが、聞いていると人にぶつかる私は素通りです。会場に入ってびっくりの立派さ。赤く作られた壁。下から上からライトを当てた仏像。映像の数かず。天武天皇が皇后(のちの持統天皇)の病気が直るよう薬師寺が建立されることになったというような説明に、百人一首1番2番だ~などと感じる人は私だけでしょうか。国宝の日光・月光菩薩は、通路として作ってあるバルコニーのような上からと、見上げる地面からと二種類楽しめるようになっています。きっと混雑を想定してのつくりでしょうが、2度楽しめてお得な気分です。国宝・吉祥天はきちじょうてんとフリガナがふって説明されていました。きっしょうてんと読んでいたので、これからは気をつけようかと思いました。吉祥天は小さい作品ですが、やわらかく微妙な色づかいには感動ものです。ちらしの裏と全然違う色合い。本物の醍醐味です。緑を下地にぬった眉毛、羽織った衣に下の着物の色が透けるその色合い・・・作品数はそう多くないですが心を洗い流されるような作品に出会えてラッキーでした。 上野の森美術館では「VOCA展」「加藤泉展」(今月30日まで)がやっています。 http://www.ueno-mori.org/「ボカ」って読んでいたけど、「ヴォーカ」って読むんですね。若手の登竜門的な展覧会として15年の歴史を持つVOCA展。VOCA賞をとった横内健太郎のゆらぐような画面は印象的で、他の彼の作品も見たくなりました。賞はとっていなかったけれど、俵萌子の作品も好みでした。しかし、出口わきの「加藤泉」展の黒くて気味が悪く不愉快さと洗練さをあわせもった空間も印象的でした。「VOCA展」がコンテンポラリー系ならどちらかというと団体に属している作家の選抜展作品という印象のあった「選抜奨励展」はゴッホのひまわり所蔵で有名な、新宿、損保ジャパン東郷青児美術館で開催されています。http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index.html27回目というのでこちらもすごい歴史。個人的には推薦作家の大久保宏美の作品が好みでした。こちらも今月30日までです。上野は今週末あたり、桜も楽しめるかもしれないですね。ちなみに、上野のイナムラショウゾウのモンブランと安い方のショートケーキは私的にとても好みの味です。http://www.delicious.ne.jp/html/toku02/kiji02/kiji02_0211_27.htmどっちかっていうと鶯谷かな~。ちょっと遠いかもしれませんが。
2008年03月25日
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18日は天気も良く、「サラ・ジー展」(無料)に行きました。(20日に書き込んでどうなるかな)場所は有楽町・銀座界隈ののエルメスビルの上の方、8階だったかな。相変わらず、エルメス店内のエレベーターを使わないと展覧会場に行けないので、入るのに勇気がいりました。やっぱり買うつもりのない庶民には、ドアマンもいるし敷居が高い。でも、展示作品は楽しめたです。使われているものはタオルや紙、色見本のチャートなど、ありふれたものなんだけど、暗さのない作品で、清潔感があって、洗練されていました。(不潔感ただよっていたら、作品としてインパクトはあるけど、エルメスのイメージが崩れてしまうか)上の階から下の作品をのぞいたら、ちょっとメルヘンな地図を見ているようでした。また、効果的に使われていたオレンジのヒモはエルメスカラーでは?たとえば丸太とか、割り箸とか、紙とか、あの色のリボンで包んだらそれだけでおしゃれに変化するのではと。(リボンを水色に変えればティファニーちっくでは?)シンプルなノートや木の地肌を生かした色鉛筆など、リボンにまいてプレゼントしたくなった展覧会でした・・・。
2008年03月18日
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