音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2018年01月27日
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恒例のGIA WIND PROJECTの新譜がリリースされた。
今年は昨年に比べて、だいぶ早いリリースのような気がする。
通常ならばGIAから直接するのだが、ミュージックストア・ジェイ・ピーのほうが安かったので、こちらから購入した。
価格以外にも早く入手できるというメリットもある。
今回は、いつものウインドアンサンブルのCDと主にマリンバを主体としたパーカッションをフィーチャーした作品を集めたCDの2枚。
通常打楽器をフィーチャーした吹奏楽作品はつまらないと相場が決まっている。
なので、今回もあまり期待していなかった。
ところが、このCDは期待?を裏切って、面白い曲が揃っていて楽しめた。
録音は2001年から2016年の間に5回行われている。
主にフィーチャーされているのはマーク・フォード。
ノーステキサス大学の先生だそうだ。
吹奏楽のために書かれたのは、マッカーシーの「マリンバのための室内交響曲 第1番」のみ。
他は管弦楽からの編曲。
気に入ったのは、そのマッカーシーの作品。
そこはかとなく漂うユーモアが、聴き手をくすぐって何ともいい感じだ。
それに、アメリカの典型的なウインド・バンドのサウンドが聴かれるのも、とても心地よい。
特に第3楽章のハーモニーとアニメの音楽を思い出させるような下降音型が楽しい。
ヒグドンの「打楽器協奏曲」の管弦楽版は,2010年度のグラミー賞を受賞している。
ヒグドンの打楽器協奏曲はマリンバ、ヴァイブのほか多種多様な打楽器が使われている。
しゃちほこばったクラシックではなく、もう少しポピュラーよりで、ダンス音楽やアフリカン・フレーバーも感じられる。
全体的にリズミックで、聞いていてとても楽しい音楽。
この曲でも、典型的なアメリカのウインド・バンドのサウンドが聴かれる。
原曲は こちら で聴くことができる。
バックがあまり活躍しないこともあり、吹奏楽版との違いはあまり感じられない。
実際の映像を見ると、打楽器奏者としてオールラウンドの力量が必要な曲だと感じる。
演奏者はとても大変だ。
いろいろな打楽器があるが、フライパンをさかさまにしたような楽器はなんという楽器なのだろうか。
因みにシンバルで有名な ジルジャン でも売り出されている。
中心に穴が開いているので、当然楽器なのだろう。
ソロイストのクローズアップが出てくるので、客席から見るよりは、とてもよくわかる。
安倍圭子(1937-)の作品は、このアルバムの中では一番シリアスな作品だ。
シンフォニックでスケールが大きく、重低音が充実している。
邦人作曲家らしいテイストも感じられる。
作曲者は第1マリンバを担当している。
ホームページ のコンサート情報は2010年のものしかないので、現在演奏は行っていないのかもしれない。
この時の演奏会は70歳を超えている。
俊敏性が要求されるマリンバという楽器を、その年で演奏できるというのは大したものだ。
氏の 作品リスト を見ると、改作が多いこともあるが、70曲以上書いている。
初演した作品も177曲あるという。
氏がこれほどの方とは知らなかった。
どうやら、マリンバの巨人であることは確かなようだ。
マーク・フォードはマリンバや打楽器のための作品を多数作曲している。
この作品はアメリカの吹奏楽の典型のような作品。
第1主題は真面目腐っていて、あまり面白くないが、ラテン的な第2主題が出てくると一変してしまう。
少しミステリアスなムードもあり面白く聴ける。
マリンバが3人なのだが、当ブログには何人いるか判別がつかない。
初演者であるコーポロン指揮のローン・スター・ウインドアンサンブルの演奏が youtube にアップされている。
それを見ると1台のマリンバを三人でたたいている。
ソロイストは作曲者以外は今回の演奏者ではないようだ。
グレーのシャツを着ているのが作曲者。

North Texas Wind Symphony:Contact

1. Mark Ford:Stubernic Fantasy(2012)
2. Daniel McCarthy:Chamber Symphony No. 1 for Marimba and Winds(1993)
  Deer Hunting in Michigan
  Harmonic Rhythms
  The Stuff of Adventure
5. Keiko Abe:Prism Rhapsody II(1996)
6. Jennifer Higdon:Percussion Concerto(2009)

Mark Ford(marimba track 1-5,6 ,perc. track 6 only))
Paul Rennick, Sandi Rennick(marimba track 1 only)
Keiko Abe(marimba track 5 only)
North Texas Wind Symphony
Eugen Miglialo Corporon

Recorded 2001-2016、University of North Texas Winsperar Performance Hall,Murchison Performing Arts Center





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Last updated  2022年03月29日 21時56分45秒
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