音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Profile

bunakishike

bunakishike

2020年03月10日
XML
カテゴリ: クラシック音楽

昨年亡くなったロジェストヴェンスキ-ーがスクロヴァチェフスキーの代わりに読響を振った2017年のライブ録音。
曲目はブルックナーの第5交響曲。
普段ならこの指揮者のブルックナーなぞ聴くこともないが、結構話題になっていたのが、聴いた理由。
ロジェストヴェンスキのブルックナーはかなり変わっているが、全集も作っていて、ブルックナーについて一家言を持っている指揮者だ。
全集は、ほぼすべての版を録音したマニアックなものだ。
ただし、5番のシャルク版は録音していなかったので、ファンにはありがたいリリースだろう。
管理人も確か8番だけ持っていたはずだ。
確認してはいないが、かなり変わっていたという記憶がある。
今回話題になったのはシャルク版を取り上げていたからだ。
シャルク版の録音ではクナッパーツブシュがウイーン・フィルと録音したDECCA盤が有名で、当ブログも若いころアナログ盤に馴染んでいた。
聴いたのが昔のことで、記憶は全くないが、今回のような奇怪な演奏ではなかったと思う。
すこし確認したがむき出しの金管の強奏が目立つくらいで、それほど違和感はない。
最後のバンダがなかったのもその理由の一つだ。
色物として聞く分には問題ないが、何回も聴くような演奏ではない。
ロジェストヴェンスキーの唸り声が時折聞こえる。
それだけ気合が入っていたのだろう。
ティンパニの野蛮な強打が思わぬところで聴かれるのには、かなり違和感がある。
わざとやっているようにしか思えない。
良し悪しは別にしてバンダが乗っていたのは正解だろう。
視覚的にも効果的だし、お祭り的な気分とめったに聞かれない大音響が味わえることは確か。
終わった後の盛大な拍手がそれを裏付けているが、拍手の収録時間が長すぎる。
繰り返し聞くときは不要だ。
テンポは遅くもたれるが、第2楽章のアダージョは何故か普通のテンポ。
昔の洗練されていない、フットワークの鈍い田舎のブルックナーという感じだ。
昔はこういう演奏が多かった。
不要と思われるフレーズが、時々挿入されているのも、うざい。
もともとブルックナーは寄り道の好きな作曲家だが、こう頻繁に寄り道されるのも困りものだ。
突然正気に戻ったようにテンポが速くなるのも、違和感がバリバリにある。
読響は素晴らしいサウンドで、後半に入っても余裕がある。
ただ、新奇なスコアに気をとられて、当ブログを含めて、そちらに注意が向かないのは気の毒。
録音はオンマイクで厚みのある素晴らしいサウンドだ。
ということで、管理人にとっては色物でしかなかったのが残念だが、こういう録音があることは悪いことではない。

Gennady Rogzhestvenski Bruckner:Symphony No .5 (Schalk Edition) (Altus ALT411)

Gannady Rogzhestvenski
Yomiuri Nippon Symphony Orchestra

Recorded 19 May 2017 at Tokyo Metropolitan Theatre





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2020年09月23日 10時05分07秒
コメント(0) | コメントを書く
[クラシック音楽] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: