本だけ日記。
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■ともあれ、コロナについての現状をどう捉えることが適切なのかを考えるために本書を手にとった。賛否あって当然という内容で、これをどこまで「なるほど!」と読み、その一方、「この楽観視で大丈夫なのか?」という疑問も拭えない。■基本的にニュース以外はテレビを見ない自分なのだが、そのテレビのニュースとて、どこまで信用すればいいのかも、よくよく考えれば、よく分からなくなる(苦笑)。■ともあれ、本書が言及する問題点は、「煽りやバズりによる視聴率至上主義のマスコミ」「煽りやバズりに便乗し、タレント化した専門家」「無責任な政府の対応」といった辺りで、確かに、今のニュースやワイドショーの中心ネタが、今度はポスト菅政権の話題にもちきりなのは、それが視聴率を稼げるから、ですね。■まあまあ身近な問題意識としては「専門家」だった。テレビ等に出演して「専門家」の肩書でしゃべることは、本人にとっても優越感に浸れる幸せなこと、といった皮肉が、本書の著者にはあると思うが、実際、各大学のウェブサイトのトップページには、「本学の◎◎教授が××テレビに出演」なんてことが掲載されている。こういう風潮も「なんちゃって専門家」を増やしていくことに寄与(?)しているだろう。■話は戻り。本書の著者が、若者や、営業自粛を余儀なくされた方たち、を気の毒とするのもまったく賛同できるところだった。特に、中学から大学、大学院といった青春を謳歌すべきタイミングでオンライン授業、部活の自粛等の犠牲を払わされている。■ともあれ本書の著者の主張の妥当性は、専門家ではないので(苦笑)、よく分からないが、対コロナ対策で「こうすれば大丈夫」「ここを気を付ければオリンピックは大丈夫」といったことを、きちんと発信しなかった関係者の責任は大きい。まあ、普段耳や目に入ってくるコロナ関連の情報に、少し立ち止まって考えることも大事で、その上で、こうした本を手にしてみるのは有意義だと思う。■何にせよ、きちんと議論すること。責任者はきちんと責任の所在をはっきりさせて、きちんとメッセージを発信すること。エビデンスをきちんと見極めて、科学的に考えることが大事。ゼロコロナという病 [ 藤井聡 ]
2021.09.12
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