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○今朝のぼくのブログの管理画面には、次のような「おすすめテーマ」が挙げられています。ほかのみなさんもすべて同じなのでしょうか?☆手作りお菓子のレシピ☆ ⇒「なんだこりゃ? お菓子なんて作ったことないです」忙しくてもつい見ちゃうドラマ ⇒「テレビは嫌いだっての! テレビを見るなら本を読もう(^-^)!でも、ニュースとよさげなドキュメンタリーは見ます。例えば、夕べ見たNHKの『クローズアップ現代』。不二家の問題に新社長がゲストで呼ばれていた。しかしその回答はほとんど、会社のプライドとブランドをひたすら主張し、問題の責任を回避する言い訳ばかりだった。見ていて胸糞が悪くなった。すると司会の国谷裕子さんも相当頭に来たのか、鋭い口調で攻撃的な質問をぶつけていたのが印象に残る。不二家での会議の場面が少し映ったが、これも最悪。不二家の新社長・桜井康文には(も?)、本腰で改革する気概も行動力もないようだ。と、それはさておき、続き(^_^;)。一年中、バスフィッシング! ⇒「釣りなんて、忙しいし金もないし、やってませんっ!」気になるクルマ。 ⇒「クルマはまったく気にならないです」暖冬でもゲレンデは熱い! ⇒「スキーはしません!」お金よりもやりがいが大切? ⇒「まあそれはそうですね」サクラサケ!春はもうすぐ! ⇒「これは受験生用ですか? 来年度会いましょう」ほとんどすべてとんちんかんなテーマです(^_^;)。必要ありません。ま、こうして書いてみると、少し面白いですが(^_^;)。○ところで、トラックバックとコメント配置を入れ替えてください。あと、折りたたむを押したら、折りたたんだままにしてください。前回のリニューアルのリニューアルに1週間かかりましたから、また1週間かかるのでしょうか。
2007.01.31
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■本日の移動1:自宅→上野上野に通うのもあと何回だろう、と思うと感慨深い。行きの電車の中で、ミラーの『北回帰線』を読み進める。ここで描かれるパリの退廃的な雰囲気と、さあこれから一日が始まるぞ、という朝の気分とが、まったく合わなくて困る(^_^;)。○とはいえ、今日読んだところで苦笑してしまったのは、主人公のひとり語りのなかで否定されるもののこと。すなわちそれは、ドイツであり、ドイツの歌であり、シューマン、ヴォルフ、ヴァーグナーなのである。いずれも、今のぼくが特に興味をもっているもの(^-^)。『北回帰線』で描かれている世界や時代と、これらのものの関係、というのは興味深い。■上野にて昨日読んだ齋藤孝の『教育力』の印象が残っている。書かれていることのうち、常に実行していることもそれなりにはあるという自信はあるけど、いつもやるわけではないことをやってみることにした。それは、授業を自然に雑談から始めること。雑談って大事ですね(^-^)。いつもちゃんと聞いてくれる子たちがさらに聞いてくれる。それに雰囲気が柔らかくなる(^-^)。■本日の移動2:上野→池袋池袋はほとんどジュンク堂に寄るためだけに行った。このところ来年度に必要な資料集めに忙しいが、結果的に思ったよりも要らなかったし、思った以上にささっと揃ったようだ(^-^)。とはいえ、かなりの出費であることは確か。来年度以降で出費は取り返してやる~(^-^)。ここで買ったのは、授業とは関係ない1冊。今日楽しかったのは、実はひとりひとりの客をちょっとだけずつ観察すること(^-^)。本を選んでいる人たちのしぐさって微笑ましい。一緒にいい本を読みましょう(^-^)。さて、そのあと別の古本屋に寄る。ここで3冊購入。計7200円で、これがちょっと痛かった(>_
2007.01.29
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■少し前に、世界の「十大小説」のリストを、インターネットを中心に4つほど集めたのだけど、そのときに見つかった本書を早速手に入れて読んでみた。■作家の池澤夏樹が京都大学行った、集中講義の内容をもとに本にしたもので、彼が世界文学10作品を選んで語っている。■つまり、研究者側からではなく、作者側から文学ないし小説を見たとき、どのようなことが見えてくるのか、ということだが、これを講義として聞くのと、こうして読むのとでは、そうとう印象も変わってくるのではないかと感じた。■端的に言えば、文学を語る本としては、いまひとつ食い足らない、というのが正直なところ。とはいえ、ぼくがまだ読んでいない、ジョイスの『ユリシーズ』のところなどは、参考になる情報もあったけれど、一方、トルストイの『アンナ・カレーニナ』の箇所は、そんなこと今頃言っているの、ということが出てきたりして、思わず苦笑してしまう(^_^;)。■もちろん今の大学生がどの程度文学作品を読んでいるのか、という問題もあるので、ある程度、内容を加減しなければならなかったのかもしれないが。今回、池澤夏樹氏の本をこうして初めて手にしたが、では、彼の小説を今後読んでみたいか、といえば、残念ながらそういう気持ちにはさせてもらえなかった。
2007.01.28
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■本日の移動は、自宅→有楽町→神保町→溜池山王→自宅。本日購入した本は、7冊である(^-^)。出かけるたびに神保町に寄ってしまうのは、完全に病気ですね(^_^;)。でも、我慢ができないのです(^_^;)。■さて、ここで書きたいのは三省堂カードのこと。神保町に寄ったとき、ほぼ必ず寄るのが三省堂である。大型書店の中でも充実の品揃えで信頼がおける。ただ、ある時点から「三省堂カード」なるものを作ったことが、どうもひっかかるのである。■三省堂が「三省堂カード」を作ってから、本を買うたびに「三省堂カードはお持ちですか」と聞かれる。聞かれるたびに、「持ってません」と答える。このやりとりがめんどくさいがために、しばらくしてから三省堂カードを作った。■しかし、こういうカードというのは、しばしば忘れるものだ。そういうときでも、「忘れた」といえば、レシートをくれ、後日カードを持ってきたときに、ポイントに加算してくれる。■ところが今日、同じようなやりとりをしたところ、「カードを持っていなければ、一切ポイントは付かない」という旨を告げられた。そのあとちょっとやりとりしたが、めんどくさいので、「はいはい、いいです」と去った。■とにかく、この「三省堂カード」は、特にどうというメリットもよく分からないまま、とにかく常時携帯しろ、というものにされ、持っていなければ、めんどくさいやり取りをいちいちしなければならない。■こういうことが積み重なるにつれ、このお店で本を買うことがだんだん億劫になってきた。ポイントを付けるなら、もはや、インターネットで買ったほうがましだと思うし、サービスがサービスになっていないのが残念である。
2007.01.27
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■著者の齋藤孝についてはもはや触れるまでもあるまい。ぼく個人は、彼が書くすべてのものを好きなわけではなく、だから、彼の本をもろもろ読んでいるわけではないが、本書『教育力』(岩波新書)については、迷わず購入し、すぐに読んだ。■真に理想的な教師について熱く語った本で、その内容には異論のはさみようがなかった。教師は常に向上心をもつべきこと、研究心をもっていること、熱意をもっていること、人間的魅力をもっていること、などなど。■教師に求められることは多いが、書いてあることは、ごくごく当たり前のことだと思う。その、当たり前のことができない教師が多いのだ。つい先日、大学の学生から言われたのだけど、「先生(ぼくのこと)みたいに、常に勉強している姿勢を見せてくれる先生は、ほかにいないですよね」、ということばは、とてもうれしかった(^-^)。■さて、それはさておき(^_^;)。本を読むことの重要性を説くのも、この著者ならでは。やはり、ろくに本を読まない教師が、生徒に「本を読め」と言っても説得力がないのだ。■勉強も同じこと。「勉強しろ」と生徒に言うなら、教師もまた常に勉強している姿勢を見せなければならない。本書を読みながら、ぼくが出会ってきた教師のことを、あれこれと思い出した。よかった教師、そうではなかった教師、いろいろいたけれど、では、自分は、と今度は自分と向き合うことになる。ともあれ、いい刺激になった本だった。
2007.01.27
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■今日の行動は、自宅→神保町→銀座→新宿→自宅。そのなかで読み終えた1冊である(中公文庫)。■作家の辻邦生が小説を書くとは何かを、文学史を振り返ることで論じたもの。といっても、論理的に整理された論文というよりは、彼の自己確認的なもの、という印象が強かった。■それでも、ルソーからバルザックを経て、フローベール、トーマス・マン、プルーストらを扱う彼の視点は興味深かったし、小説を読み味わう視線を再確認させてもくれた。■ぼく自身は文学史を研究しているわけでもないが、しかし、文学や小説を系統立って読みたいな、という思いにさせてくれた。が、まあ、ともあれ、いい小説だけを読みたいな、素直に思う(^-^)。そして、よかったものを、ぜひこのブログでどんどん紹介できれば、と思う(^-^)。■ちなみに神保町で3冊購入。で、銀座へ。ヤ●ハの銀座店が今、仮店舗で営業しているが、かなり狭くなり、品揃えもかなりしょぼい(>_
2007.01.25
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■22日、23日と地元の松本に帰ってきた。もろもろの用件さえ済ませてしまえば、あとは本屋めぐりである(^-^)。今回は、古書店だけでなく一般の本屋も回った。■しかし、その惨状は目を覆いたくなるほどだった。もっとも信頼がおけた「高●書店」(一部伏字)が、今の位置に移ったのはいつのことか。ずっと地元から離れているのでよく知らないが、移動してから多少狭くなったのだろうか。文芸関係、芸術関係、哲学関係など、堅い内容の本もしっかり揃えてくれたこの本屋も、店内のバランスからすると、雑誌やマンガの類が、ずいぶん多くなった気がする。もちろん多くなっても構わないのだが、買いたいと思える本のなんと少ないこと…。■それ以外によく行っていた本屋は、駅前通りのビル2階にあった「ブッ●ス63」だが、こちらはすでに閉店。■その次によく行っていた「鶴●堂」も覗いたが、いかにも時代に取り残された雰囲気だった。この品揃えでやっていけるのだろうか、とついつい心配になってしまう(^_^;)。本棚のあちらこちらに空白のスペースがあり、なんとも閑散として、うら寂しい。もはや売れ筋の本しか置けないのだろうか?当然ながら、買いたい本は1冊もない。■そのほか、ちょこちょこ行っていた本屋は、国体道路沿いにあった「とんぼ書店」。こちらは、ずいぶん前にエロ系専門になり、その後、閉店。今もシャッターが閉まっている。(実は本屋に限らず、松本もシャッター店(?)が ずいぶん増えたと思う。 テナント募集の看板がやたらと目に付く。)■今回の帰省で、デパート内の本屋にも顔を出したが、品揃えは当然、期待すべくもない。一体どうしたことだろう?愕然としてしまった。■これでは本を買いようがない。探しようもない。もはやインターネットで買うしかなくなる。本来、本屋もCDショップも、並んでいる商品を眺め、こういうものがあったのか~、と発見するのが楽しいのだ。こういう感覚は、インターネットでは味わえないし、そういう本には出会うことが難しくなっている。■とにかくこれでは、大型書店には敵わない。どの本屋も個性が乏しくなっており、わざわざその本屋に出向く意味がなくなってきていた。今回帰省して、悲しく残念な思いでいっぱいである──。
2007.01.23
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■昨日、今日と地元に帰省して、もろもろ用件を済ませてきた。いろいろ思うことはあるが、例えば──。■少し前のブログに雑記として書いた内容から分かるように、ぼくはテレビもテレビ番組も嫌いなので、ニュースを除けばほとんど見ない。それでもテレビ局が引き起こしたニュースについては、インターネットを介して、十分に入ってくる。頭とセンスの悪い某歌手が引き起こした衣装の問題も、しっかり知っている(^_^;)。納豆騒動については、迷惑そのものである。そこでぼくからのメッセージ。 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~テレビ局が垂れ流す情報に踊らされるみなさまへテレビ番組なんて所詮そんなものです。だとしたら、それを作る人間のモラルも、それに踊らされる人間のセンスも、大して変わらない。その意味であるある大事典も紅白歌合戦も同じ。そこで、テレビの電源を入れる前に自分に確認しよう。それは本当に見たい番組ですか?それは絶対に見る必要のある番組ですか?また、芸能人がただ雑談をしたり、芸能人がおいしい物を食べたり、芸能人がクイズやゴルフやゲームで遊ぶだけ──。そんな番組を見て、楽しいですか?もしそうでなければ、ぜひ本を読もう(^-^)!いろんな本を読みましょう(^-^)! ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~■さてさて──。ちなみに今回の帰省で読んでいた本は、辻邦生の『小説への序章』(中公文庫)。残念ながら現在絶版だと思われる。こういう本が入手困難というのは実に困ったものだ。ともあれ、辻邦生が小説を書くとはどういうことかを文学史を振り返りながら考察した本で、ルソー、バルザック、トーマス・マン、フローベール、プルースト、ディケンズらが検討される。■文学研究者からみれば異論もあるのだろうが、ぼくとしては面白く読んだ。というか、読んでいる途中。小説を書く作者の目というものをとても意識させてくれる。また気持ち新たに、いろいろな小説を読みたくなる(^-^)。そして、こういう本を読むと、本当にいいものだけが読みたくなるものだ(^-^)。
2007.01.23
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■他の人が自分よりも先にいい小説を読んでいると、くやしくてしょうがないのだけど(^_^;)、読むべき小説を選定する上で参照になるのが、信頼できる批評家・評論家・作家による推薦だろう。■なかでも最も分かりやすい指標が、彼らがそれぞれ提示した「十大小説」リストだ。特に有名なのがモームの「世界の十大小説」である。そのリストは次の通り。・フィールディング:『トム・ジョーンズ』・オースティン:『高慢と偏見(自負と偏見)』・スタンダール:『赤と黒』・バルザック:『ゴリオ爺さん』・ディケンズ:『デイヴィッド・カパーフィールド』・フロベール:『ボヴァリー夫人』・メルヴィル:『白鯨』・ブロンテ:『嵐が丘』・ドストエフスキー:『カラマーゾフの兄弟』・トルストイ:『戦争と平和』19世紀の小説が中心に並べられており、ぼくが読んだものは5作品である。ただしこのリストは現在からすると古臭く、あまりアクチュアリティがないだろう。■そのモームが別にリストを作っている。そのリストは次の通り。・セルバンテス:『ドン・キホーテ』・ゲーテ:『ヴィルヘルム・マイスター』・オースティン:『高慢と偏見(自負と偏見)』・スタンダール:『赤と黒』・バルザック:『ゴリオ爺さん』・フロベール:『ボヴァリー夫人』・トルストイ:『戦争と平和』・ディケンズ:『デイヴィッド・カパーフィールド』・ドストエフスキー:『カラマーゾフの兄弟』・プルースト:『失われた時を求めて』このうち、ぼくが読んだのは6作品。まあまあがんばっていると言えるでしょう(^_^;)。■そのほかに「十大小説」リストを作ったのは、日本の文芸評論家・篠田一士である。『二十世紀の十大小説』というのがあり、そのリストは次の通りである。・プルースト:『失われた時を求めて』・ボルヘス:『伝奇集』・カフカ:『城』・芽盾:『子夜』・ドス・パソス:『USA』・フォークナー:『アブサロム、アブサロム!』・ガルシア=マルケス:『百年の孤独』・ジョイス:『ユリシーズ』・ムジール:『特性のない男』・島崎藤村:『夜明け前』松岡正剛が書くように、こうした選定をどう評価するのかというのは別問題だが、ともあれ、篠田一士がこれらを読み、評価していることは間違いない。このうちぼくが読んでいるのは、2作品のみ。う~ん、くやしい(^_^;)。まだまだである。■さらに別のリストがないかな、と思い、インターネットで検索していたところ、池澤夏樹が『世界文学を読みほどく』で十大傑作を選んでいるようだ。そのリストは次の通り。・スタンダール:『パルムの僧院』・トルストイ:『アンナ・カレーニナ』・ドストエフスキー:『カラマーゾフの兄弟』・メルヴィル:『白鯨』・ジョイス:『ユリシーズ』・マン:『魔の山』・フォークナー:『アブサロム、アブサロム!』・トウェイン:『ハックルベリ・フィンの冒険』・ガルシア=マルケス:『百年の孤独』・ピンチョン:『競売ナンバー49の叫び』このうちぼくが読んでいるのは、4作品。苦戦である(^_^;)。くやしい。少しずつ制覇していきます(^-^)。
2007.01.20
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(ネタばれあります。ご注意ください。)■これにて全巻を読み終えた(文春文庫)。実はN.デミルは初めて読む作家なのだが、以前から、この『将軍の娘』(上下2巻)と傑作とされる『誓約』(上下2巻)の存在は知っており、機会があったらぜひ読みたいと思っていた。■ちなみにこの作家とその作品の存在を知ったのは、養老孟司の『臨床読書日記』(文春文庫)のなかである。彼がデミルやリンゼイといった作家を好んでいるらしく、こうした小説を楽しんでいる様子が窺えて楽しかった。■彼も書いているように、こういう小説の楽しみのひとつは、これまで知らなかった他国の文化を知ることだろう。この小説の場合は、アメリカの軍隊の様子や、そこで起きた事件を捜査する機関の存在がそれ。■それから今回読んで楽しかったのは、主人公ブレナーとその同僚の女性シンシアを始め、主人公と上司たちとの気の利いた会話だった。そこでひとつの社会を作っており、そうした社会での人間関係がよく現れていて面白い(^-^)。■これまでのぼくの人生は、とかくひとりで行動することが多かったけれど、4月からは大きく変化して、多くの人と関わることになろう。だとすれば、こうしていろんな人と関わるんだなあ、とこの小説を読みながら、4月からの生活に思いも馳せる(^_^;)。■さて。小説のメイン・プロットは、将軍(←という訳はなんとかならないか)の娘(←こちらも)が軍の敷地内で全裸で殺されており、その謎解きと犯人探し、である。■最終的に明かされる犯人については、あまり驚かない。謎解きについても、とりたてて驚くことでもない。一番考えさせられ、身につまされる(?)のは、将軍の娘であるアン・キャンベルが、軍の周辺にいる男性およそ30人と性的関係をもち、それを男性たちも拒めなかったこと。■彼女の上司も、同僚も、警察官も、牧師もみな、美しく魅力的な彼女の誘惑に負けてしまうのだが、それを聞くブレナーの感情も素直な男性の反応なのだ。つまり、どいつもこいつもどうしようもねえ、と思う一方、どこかで、羨ましいな、という思いもよぎる(^_^;)。こういう本音と建前のところが面白く読める。■それから、軍における肩書きと体裁や名誉と、アン・キャンベルと寝たことがばれる不名誉に、軍の上級幹部たちが振り回される様子もまた、リアリティをもって読んだ。娯楽として読む小説としてはとてもよく、いい気分転換になった(^-^)。
2007.01.20
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■まずは読了(文春文庫)。大人の恋、大人の仕事、大人の人間関係。アメリカの軍隊生活、アメリカの歴史、アメリカ人による世界の見方、そして、性の問題。ミステリを読む楽しさは、純粋に文学的芸術的な表現とは別に、その国の身近な世界を手っ取り早く垣間見れることだろう。感想は下巻読了後に。
2007.01.19
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○興味あること音楽そのもの音楽とことばの関係文学と詩○うれしいこと仕事や社会において必要とされること○最近よく思うこと感謝○好きなこと好きな人といること好きなことをすること仕事ができる人と一緒に仕事をすること
2007.01.19
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○興味のないことテレビ番組紅白歌合戦格闘技大相撲○怒っていること納豆騒動(毎日食べている人にとって迷惑)野焼き○嫌いな人・苦手な人口が軽い人ライバル心をむき出しにする人○嫌いなこと・もの寝不足たばこ○「あの人、いかにも・・・だよね」に最も入りそうな言葉一人っ子○今後関心をもてるかどうか心配なものうどん
2007.01.19
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■このところ事務的な用件でばたばた、あたふた。かなり忙しくしている。今日も役所に書類の申請へ。ついでに公立の図書館に行って、予約していた本8冊を受け取る。すべて平野謙全集。帰宅してぱらぱらっとめくってみたが、なんといっても『作家論』と『文壇時評』が興味深い。■なお、帰宅する前に町田の高原書店寄った。店内の配置が変わっていて少し戸惑う。で、100円本の棚が減っていてとても残念だった。欲しい本はいくつかあったけれど、まあまあ高かったので断念。結局、1冊も買わずに帰宅したのだった。■ついでに──。今読んでいる小説は、デミルの『将軍の娘(上)』(文春文庫)。疲れているからなのか、娯楽系に手を出してしまった(^_^;)。こだわりの小説&文学の読書を目指している者としてはちょっと恥ずかしいかも(^_^;)。とはいえ、たまにこういうミステリ系も、気分転換にはいいですね(^-^)。
2007.01.18
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■残念ながら挫折してしまった。物語は作家本人の実体験による、という。主人公が生まれてまもなく両親が離婚。そして主人公が20歳のとき、離れ離れになっていた父親と出会う。父親からキスされ、さらに舌が入ってきたことで、ショックを受ける主人公──。■欧米人にとってのキスの意味を考える上で、格好の材料を提供してくれるだろう。さらに父親が牧師である、ということからすれば、宗教の信仰という問題も絡んでくる。■しかし、こんなに短い小説なのに挫折してしまった。挫折した理由はひとえに訳文にある。文章がどうしようもなく下手というわけではないが、主人公に感情移入できるほどうまいわけでもない。というより、これまで優れた日本の小説を続けて読んできたことで、そこそこに読める文章程度では満足できないのだ。■この程度の日本語を読まされるなら、ハリソンの原書を読んだほうがましだし、あえて原書を入手して読むほどでもあるまい。再度書くが、訳者の文章は致命的に下手なのではなく、まあ普通程度なのだと思う。とはいえ、小説を読む以上は、文章でも読ませて欲しいもの。すみません。。。実はこの小説を前菜代わりに(?)、今度は積読状態の文庫本から海外の小説を次々と読もうと思っていたのだが、躓いてしまった(^_^;)。
2007.01.15
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■このところ積読状態の文庫本から、女性作家の小説を次々に読んでいったが、そろそろ積読本も無くなってしまった。女性作家はもっといるはずなのに、読みたいと思う作家がいないのである。とりあえず興味がある作家は角田光代ぐらいか。■ともあれ今回読んだ女性作家のなかで、ダントツによかったのは円地文子の『女坂』だった。まだほかの作品も読みたいな、というのは小池真理子。もう1冊ぐらい読んでみるか、というのが曽野綾子。今後まだ追ってみたいのは綿矢りさ、というところか。若くしてこれだけ完成されている、というのは、綿矢りさのいいところであり、弱点でもあるだろう。だが、長所は短所の裏返しなのだから、彼女の個性を伸ばしていって欲しいと思う。■いずれにせよ、またしばらくは、興味のある女性作家の作品を、ぼちぼちと集めていくことにしたい。お勧めの小説がありましたら、ぜひ教えてください(^-^)!■さて、今後の読書について。実は春に引っ越す予定ができてしまったので、とにかく、積読状態の文庫本をどんどん読んでしまうことにした(^-^)。とはいえ・・・。ぼくにとって小説を読む、ということは、生きていく上の栄養のようなものなので、とにかく楽しく、いい小説を、硬軟取り合わせて読んでいきたいと思う。4月以降、小説を読む時間はなかなかとれないだろうが、様子をみながら、なんとか読んでいきたい(^-^)。なんだか、とりとめもないことになってしまった(^_^;)。
2007.01.12
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(ネタばれあります。ご注意ください。)■『文藝』2006年冬号(河出書房新社)所収、綿矢りさの芥川賞受賞第1作となる小説で『夢を与える』を読み終えた。先に『インストール』を読んだが、それよりも前、彼女が芥川賞を受賞したときにも『蹴りたい背中』を読み、この小説を本屋で見つけたとき、すぐに購入した次第。ということで、ぼくは彼女の小説は結構評価しているのだ。■そもそも、両作品でみえた彼女のよさは、若い女性の主人公がもつ新しい感性や感覚を瑞々しく描けることだろう。今回の『夢を与える』でもそれがみえたが、ただし今回の作品は、うまくいっていない部分もあったと思う。■小説のはじまりは、31歳の女性・幹子が主人公。6年も付き合った彼・トーマから別れを切り出され、それを回避するためにとった作戦(?)が妊娠だった。幹子とトーマのやり取りを描く綿矢りさの筆致は、二人の年齢もあってか、どこか重い。重いだけでなく、またぎこちなかった。■このあとこの小説は大丈夫だろうかと思っていると、この小説の主人公はこの二人ではなく、二人の娘・夕子であることが明らかになる。■まず夕子がチャイルドモデルにされるのだが、その文章が相変わらず硬くて、気になる。しかしやがて夕子が中学生、高校生となるつれて、小説の筆致も生き生きとしてくるのが分かる。これが綿矢りさのよさだよな、と素直に思う。■この夕子が芸能人としてちやほやされつつ、学生生活を送り、受験勉強をし、終わり近くでは、初めて恋をする。その彼・正晃のことが好きで好きでたまらなくなり、やがて肉体関係をもつ。■──で、なぜかそれを、彼の友人にビデオで録らせるのである。この辺りのなりゆきは説得力がいまひとつ(^_^;)。彼のことが好きだからといって、無神経に性行為の様子を友人に撮影させるかどうか。とはいえ、その辺りの描写はなかなかかな。がんばりましたね、という感じ(^-^)。電車の中で読んでいて、ちょっと照れくさかった(^_^;)。そして、ストーリー展開としては予想通りに、その映像がネットに流されてしまい、彼女の芸能人生命はほぼ絶たれる。■さて、この小説のタイトル「夢を与える」は、彼女が芸能人としてインタビューに答えるとき、優等生的に「夢を与える」人になりたいと言うことばから来ている。しかし、この小説は残念ながら「夢を与える」、ということばをめぐる小説とは言いがたく、全体に冗長で散漫な印象を受けてしまった。■ところどころ、いいところはあるのだけど、『蹴りたい背中』以降、何か違うことをしなければ、という、どこか力んだようなところがあるのではないか。例えば、多摩という、実にいいキャラクターの男子学生が登場するのだが、これは、『蹴りたい背中』を思い起こさせる。彼との心の交流をもう少し描いてもよかったのでは。■ともあれ、主人公の夕子がマスコミに振り回され、週刊誌やネットでさんざん書かれ、それにとことん傷つくさまというのは、きっと、綿矢りさ本人の思いとつながっているのだろうな、と感じた。世間から注目され続ける人の不幸と寂しさが、この小説の主題のひとつになっているのだろう。
2007.01.12
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■──ということで、なんだかんだ読んでいるが、やっぱりためらってはいられないのである(断言)。というのは、うどんのことなのである(苦笑)。■こうして読んでいるうちに、それなりに「さぬきうどん」の薀蓄はたまってきたのだが、さぬきうどんというのは、やはり現地で、お昼にシュッと食べるものなのだ。■それが関東にいると、お歳暮などで送ってくれる人がいる。この、送られてきたうどん、というのが微妙な存在だ。確かにうれしくないわけではない。が──。なにせ、とにかく茹でなければいけず、そしてその茹でるという作業がなかなか面倒。■それに、茹で上がったら、さっさと冷水でしめて、さっさと食べなければならない。これが忙しい。そして食べ終わると疲れる(^_^;)。■やっぱり現地で食べたいな、と思うのに、なぜかくれる人がいるのだ。ありがたいのだが微妙。それがさぬきうどんなのである。(なんのこっちゃ、ですね(^_^;))ちなみに本書の「麺地巡礼」編よりは、「麺地創造」編の方が最初ということもあって面白かった。
2007.01.09
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■夜、風呂上りにビールを飲んだところ、久々にシングルモルトが飲みたくなった(^-^)。そこで4種類確保してあるシングルモルトからそのときの気分に合った1杯を選んだ。■シングルモルトを飲むときに好きなのは、そこに記された年月をかみ締めながら飲むこと。12年もののシングルモルトを傾けながら、12年の月日に思いを馳せる。12年前の自分と今の自分を埋めるもの──。勉強や仕事のこと、友人のこと、家族のことなどなど。次第に感謝の思いが浮かんでくる。■と、ゆっくり飲んでいたら、村上春樹のエッセイ、『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』を読み直したくなって、読了本の本棚から、本書を再び手にとって読んだ。そしてラフロイグに変えて1杯(^-^)。
2007.01.08
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■『インストール』所収の同名作を読んだ(河出文庫)。主人公は女子高生。登校拒否した主人公が、小学生のかずよしと出会い、学校に行かずインターネットのチャットで金稼ぎをする。■やがてネットの中だけの人間関係が破綻し、本当の人間関係の中に戻っていく──。新しい仕事をインストールされた主人公が、あたかも新しい気持ちをインストールされたように。■この小説を読みながら感じていたのは、今さらながら、綿矢りさの文章の輝きだった。例えば、主人公が初仕事の日。こんな文章をみて、くすっと笑ってしまう(^-^) 「正気、ではない。 昨日から今日の朝までずっとヤケ酒を呑んでましたからな。 学校への未練を振り落とすため、 ひな祭りの時から冷蔵庫に入ったままになっていた 白酒を全部、あおっておりましたからな。 かなり酔うておりまして、 正気というより、ピンぼけうつろですな。」■以下も文章のリズムがとても生き生きしていた。正直なところ、登校拒否を起こす主人公の感覚とこの文章のみずみずしさの感覚が合わないと思わなくもなかったけれど、だからこそ、彼女は未来に向けて歩みだすのだろう。■主人公がよく言われるという 「あんたにゃ人生の目標がないのよ。」ということばが書かれていた。果たして主人公は、どういう目標を立てて歩みだしたのだろう──。綿矢りさの文章はうまく、それが嫌味でない。とにかくきらきらしていてとても眩しかった。うまく成長していって欲しいものだ。■このあと、『文藝』2006年冬号所収、綿矢りさの「夢を与える」を読み始める。
2007.01.07
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■積読状態の女性作家の文庫本から綿矢りさ。『インストール』所収の同名作ではなく、「You can keep it」を先に読んだ(河出文庫)。主人公は大学生の短編。物をあげることでしか人の気を引くことができない、若者の悲しみ──。
2007.01.06
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■11月30日に書いたブログの続きである。ここ1年ぐらいとても欲しい本がある。それを「8月31日」、Am●zonに注文したところ、「10月14日」に「誠に申し訳ございませんがご注文いただいた以下の商品がまだ確保できておりません。」との連絡があり、さらに「10月28日」、「誠に申し訳ございませんが、大変残念なご報告があります。お客様のご注文内容のうち、以下の商品については入手できないことが判明いたしました。」なる報告があった。■ところがその本を11月30日にAm●zonで検索したところ、まだ注文を受け付けており、この日、再度注文をしたのだった。その経過報告が今日届いた。■その内容は予想通り。「誠に申し訳ございませんがご注文いただいた以下の商品がまだ確保できておりません。」である。どうせ2月に「入手不可」の連絡があるのだろう。しかし、一体何度そういう堂々巡りをさせれば、Am●zonは在庫管理をしっかりしてくれるのだろうか?
2007.01.06
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(昨日書いたブログの内容がどうも気になり改稿。 この小説では、山田詠美の文章のうまさとへたさが交錯しており、 それをどう評価したらいいのか戸惑ってしまっている)■積読状態の文庫本から女性作家の作品を次々に読んでいるが、今度は山田詠美。こちらも初めて読む作家で読む作品に迷ったが、この『ベッドタイムアイズ』(河出文庫)にした。■有名な作品なので、物語の人物関係だけは知っていた。黒人の脱走兵と日本人女性の濃厚な愛の物語。どぎつい表現や口汚いことばが飛び交うなかで、繊細な感情表現が光っている。■引用してみたい箇所はいくつかあるが、一見何気ない表現のなかでは、これが引っかかった。 ドアの鍵がひとりでに外される音。 このカシャリという音に最初の数日、 私はひどく悩まされた。 今まで私は私以外の者が 部屋の外側からキーを差し込む音を 聞いたことがなかったから。(31頁)■いじわるな目で読むと、最後の文章は、日本語表現として少しおかしいと思う。端的に言えば「部屋の外側から」ということばは不要である。キーを差し込むのは部屋の外側に決まっているのだから。■それ以上におかしいのは、「カシャリ」という音は鍵が外される音なはずなのに、続く文章は「差し込む音」とされていることだ。こうした文章の論理(?)の乱れが、意図的なものなのか、単なるミスなのか、判断がつかない。意図的なものだとすれば、主人公の感情の乱れが文章表現のミスにつながった、という解釈はできるのだが。。。
2007.01.05
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(ネタばれあります。ご注意ください。)■一気に『天上の青(下)』(新潮文庫)を読み終えた。主人公・富士男は、ストーリー中、小学生一人と女性を何人も殺したほか、レイプによってある幸せな家庭をぶち壊した。当然の結果として死刑宣告され、やがて執行される。その富士男が好意を寄せる雪子が、何かと富士男の事件に振り回されるのだが、そこにクリスチャンであることと神への信仰が絡む。最後は、富士男が求めた「愛」ということばをあたかも富士男の「死」への餞として送るのだった。■まず浮かんだ感想は、安易な救済物語でなくてよかった、ということ。三浦綾子に比べれば、はるかに「キリスト教」の扱いがうまいだろう。とはいえ、結局は「愛」ということばに収斂したのは、ある程度、予想がついてしまうことなのだが──。■また、この小説を読みながら強く感じたのは、小説がもつ「嘘」の問題だった。チェーホフのことばによれば、小説の嘘というのは、小説の発端と結末にある。■『天上の青』の場合、朝顔がもたらした、富士男と雪子の出会いという発端には必然性が感じられず、終始違和感が残った。が、その後の富士男の人間として最悪な行動は、見事に首尾一貫しており、思わず、「こういう奴、いるよなあ」と納得してしまう(^_^;)。もうひとつの嘘である結末も、「天上の青」という朝顔が誘発した人間関係と、なんだかうまくまとめられたな(^_^;)、と感じてしまう。■……と、不満がないわけではないが、雪子が抱く複雑な感情も引き込まれるように読めたし、富士男が抱く、ある意味常軌を逸した正義感も、理解できないわけではない、というより、非常にリアリティがあって、納得したりした(^_^;)。曽野綾子の小説を今回初めて読んだわけだけど、他人に対してままならない人間の感情が、とてもよく描けていると思う。■例えば、個人的な卑近な例を出すならば、今年届いたいくつかの年賀状を見る。中には、「どうしてこの人はいつもこうなのだろう」と思ってしまう相手がいるのだ。■しかし、そう感じる自分の感情というものを、よくよく冷静に見つめてみれば、他人の目、他人の評価、他人との利害関係、などなどから一歩身を引いて、自分の生き方を冷静に考えることができるかもしれない。4月からどういう新しい生活・人生が始まるか分からないが、いい小説は、今後もいろいろと、人生について考える材料となってくれるだろう。本年もよろしくお願いいたします。お勧めの小説がありましたら、ぜひ教えてください(^-^)。
2007.01.04
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■本年最初の読了は本書。年末から読んでいた曽野綾子の『天上の青(上)』(新潮文庫)を読み終えた。■冒頭から現れる富士男という、やることなすこと異常な男が主要人物。この人物が余計な正義感(?)をもちながら、殺人もレイプも平気でするわけだが、その彼が、やがて雪子というクリスチャンの女性に救われるのかどうか。もしそういう安易な(?)物語だとしたら、がっかりだなあ、と思いながら読み進めているところ。■とにかく最悪な富士男という人物なのだが、これがまた、妙にリアリティがあるのだ。卑屈で、コンプレックスのかたまりで、それでいて、というより、だからこそ、嘘の職業や嘘の経歴で女性をひっかける。ひっかける男も男だけれど、ひっかかる女も女、というわけだ。■その一方、彼が突然雪子に声をかけるまでの人生とその後の彼の生き方に関して、話がやや断絶しており、人物設定の統一感に欠ける気がする。つまり、小説の「嘘」がみえすぎているのではないだろうか。
2007.01.03
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