「きらりの旅日記」

PR

カレンダー

プロフィール

ほしのきらり。

ほしのきらり。

2022.12.04
XML
カテゴリ: 美術館・博物館
ファン・ゴッホの絵の1番の特徴は、絵の具を分厚く塗ることです。美術館で叱られる程、近寄ってみてみましょう

フィンセント・ファン・ゴッホ
Vincent van Gogh

『星月夜』1889年


荒天のもと、

麦畑がどこまでも広がっています。

悲しみと極度の孤独感を表現しようとして、

わざわざ努力するまでもありませんでした。

 [ファン・ゴッホ]


​​Vincent van Gogh​​
フィンセント・ファン・ゴッホ

1853年3月30日〜1890年7月29日(37歳)

オランダ人のポスト印象派(後期印象派)の画家。


ゴッホの絵画の大きな特徴は・・・

絵筆にたっぷりと絵の具をつけて、

カンヴァスに勢いよく色を塗り重ねていく

独特の筆使いにある。



とくにその風景画には、

見たものをそのまま素直に描写するのではなく、

一見荒々しく見えるタッチを用いて、

風景の中に、

自分の精神状態を描き出そうとする意図がうかがえる。



ゴッホは、

絵の具をかなり分厚く塗り上た。

しかも、

手早く塗り上げていくのが特徴だった。


そのために、

表面をよく見ると、

画面に絵筆の動いた跡があり、

絵筆の動きや、

それを握り締めて、

カンヴァスの上で激しく動かしていた

画家の姿をも想像させる。



このような厚塗りの技法は、

とくに ​「 インバスト (盛り上げ塗り)」​ と呼ばれ、

印象派の画家の多くが用いたが、

なかでもゴッホの場合は、

塗られた絵の具の量や

筆の勢いの点からも、

かなり重量感がある。


「インパスト」
​厚塗りの技法・・・とは?​

1840年に、

金属製のチューブに入った絵の具が開発され、

普及した。

チューブ入りの絵の具は、

それまでのものよりも濃厚で硬めだった。

ゴッホをはじめ、

印象派の中には、

厚塗りする画家が多かったが、

それはチューブ入りの絵の具の登場とも、

深く関わっている。



ゴッホが、

画家として創作活動をした期間は、

死ぬまでのわずか10年ほどのことだ。


しかも、ゴッホは、

いわゆるアカデミックな意味での

美術教育は、まったく受けていない。


それでもゴッホは、

その10年間でそのような表現を確立していったのだ。


さらにゴッホの芸術を特徴づけるのは、

ゴッホ自身の生き方である。


ゴッホは、

いくつかの職業に就こうとして挫折し、

失恋の痛手を何度か受け、

​「自分には芸術しか残されていない」​

という思いで芸術の世界に足を踏み入れた。

De Aardappeletes

『じゃがいもを食べる人々』1885年

初期の頃は・・・

貧困にあえぐ下層階級の人々への共感に満ちた

暗い雰囲気の作品が多かったが、


パリへ移ってからは、

印象派や日本の浮世絵からの影響を受け、


鮮やかな色彩に満ちた

作風へと変化する

しかし、世間に受け入れられず、

人並みの暮らしを送ることができないゴッホは、

自分に自信を失い、

次第に厭世的になっていく。


つねに孤独につきまとわれ、

極端に悲観的になり、

晩年は精神を病むほどになった。
(つづく)

(参考文献:東京美術/西洋絵画の見かたより)
(写真撮影:ほしのきらり)

​​

世界遺産にぽち にほんブログ村 旅行ブログ 世界遺産へ






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2022.12.04 00:10:10
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: