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2022.06.10
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カテゴリ: こはく文庫

2020年6月刊
くるみ舎・こはく文庫
著者:田崎くるみさん
高畑凛と伊月尊は幼馴染み。5歳年上の尊は幼い頃から凛のことを妹のように可愛がってくれていたが、凛はそんな尊にずっと、恋心を募らせていた。大学を卒業し、尊が立ち上げたデザイン会社で事務員として働くことになっても、尊にとって凛は可愛い幼馴染みのまま。お酒が入ると「俺の可愛いりんりん」と連呼するし、デスクには凛の写真がいっぱい。大切にされるのは嬉しいけれど、「そろそろ大人の女性として見て欲しい……」、そう願い始める凛だったが、「俺が認めた男と凛が結婚するまで、俺は結婚しない」と、まるで娘を心配する父親のような尊の発言を耳にしてしまい……。


登場人物
  高畑凛=ヒロイン。過保護な幼馴染・尊に長らく片思いしている。
      彼の経営する広告会社に勤めることになり、二人の関係を生暖かい目
      で見守る先輩社員達からの援護射撃を受け、何とか尊にこの思いを打
      ち明けようと決意した。
  伊月尊=凛の5歳年上の幼馴染で、広告会社社長。
      赤ん坊のころから知っているせいか凛を溺愛し、彼女に男を近づけな
      い様牽制しまくっていた。凛を愛しいと思うのは恋愛感情ではなく
      の様な気持ちからと思い込んでいる。

 船原茉央=凛の親友。何かと凛の相談に乗っており、尊の過保護ぶりに呆れてい
      る反面、どう考えてもこの二人は両想いではと、凛の方から尊へ告白
      するよう薦めた。
 常盤亜矢=凛の先輩社員で、教育係。
      凛の想いを知って、この恋が上手く行くよう社員全員で後押しした。
 荒川壮一=尊の大学の後輩で優秀なデザイナー。常盤の夫。
      何かといえば凛の話をする尊に辟易していたが、いざ、噂の「りんり
      ん」に会えて感動もしていた。

幼馴染ものです。
お互い両想いなのを知らぬは当人ばかりなり。なお話。

家がお隣さんだったこともあって、家族ぐるみの付き合いの二人。
5歳年上のハンサムな幼馴染は何かと過保護で、人目も憚らずにアレコレと世話を焼いて来て、長年彼に想いを寄せていた凛は対応に困っていた。
傍から見たら恋人同士に見えると何度言われた事か、その度に否定するのも虚しくなって来る。
折しも、面接に落ち捲り就職についてもどん詰まり。尊は自分の会社に来いと言ってくれているけれど、そろそろ、どっちつかずの関係にも終止符を打つべきかと考えている時なだけに、好意を受けるべきか考えあぐねていた。
そんな彼女に、茉央はどうせなら同じ職場で働いて大人になった自分を見てもらえとアドバイス。
それに、いい加減自分の気持ちを伝えろとも。
結局、ギリギリまで就職活動を続けたものの、一つも内定は貰えず、尊の会社に勤めることに。

いざ、初出勤の日。
わざわざ迎えに来た尊は、隣同士なんだし毎日出勤退勤車で送ると言う。
電車通勤などさせて痴漢に遭ったら大変と溢す彼は、世の父親よりも度を超えていた。
しかも、社に着くと驚くほどの歓迎ムード。
何故か皆、凛を「りんりん」と呼んで微笑ましく見ていて困惑していると、教育係の常盤が種明かし。
社長室のデスクには所狭しと凛の子供のころから現在の姿までの写真立てが並んでいて、皆尊から耳タコで凛の自慢をされていたらしい。
初めて会った気がしないとまで言われていたのはこううことか。

常盤からも例に漏れずこれ程溺愛されているなら付き合ってるんでしょ?と聞かれたが、凛の答えを聞いてかなり驚いていた。
何となく、彼女には本音を話し、この関係を変えたいのだと打ち明けてしまったが、常盤はそれならば上手く行くよう力を貸すと言う。
彼女の夫の荒川始め、社員達全員、社長のアレは恋だと判っていたので。

かくして、二人の恋の成就のために周りが動き出し、凛もいよいよ告白をするチャンスを狙っていた。
だが、ことこういうことに関しては尊は致命的に鈍く、彼らのお膳立ても悉くスルー。
学生時代はその見た目も相俟ってかそれなりに遊んでいたらしいのに、凛に関してのみ変なスイッチが入っているようだ。
そんな日々が続いたある日、凛は偶然尊と荒川との会話を耳にした。彼は飽く迄自分を娘や妹の様にしか思えないとはっきり言っていたことにショックを受け・・・。

尊はやはり女として自分を見てくれないと凛は失恋したと思い込み、茉央の誘いで街コンに参加して新たな恋を探そうとします。
でも、それを尊に気付かれ猛反対された挙句、感極まった彼に襲われます。
幸い未遂だったものの、そこから二人はお互いを避け、見守る社員達も何とも言えない雰囲気に。
心配した常盤が凛から少しぼかしたと思われる経緯を聞くに、どう考えてもそれは嫉妬であり、尊もそんな自分がショックだからあの様子なのではと見当がついたが、これはどうしたものか。
同じ頃、相談した荒川から本心を言い当てられた尊は、いよいよ自覚。
ある朝全社員のいる前で凛に公開告白ぶちかまします。その日、皆に歓迎される形で交際はスタート。

なのに3か月も付き合ってなにもしない彼に悶々したりしますが、単に特別なシチュを用意したかっただけらしい。
2年後、結婚した二人。第一子がお腹にいる中働く彼女を気遣い、更に過保護ぶりが増した尊に周りも聊か呆れている様子が描かれてお終い。

120ページくらいの短編でしたが、コメディータッチで面白かったです。
尊の親みたいな心境ってのもまあ判るんですよ、赤ちゃんの頃から知ってて親が心配するほど彼女の面倒見てたそうだから。
恋心を父性愛と勘違いしてたことで、結構回り道していましたが、結局結婚してからも暑苦しいほどの溺愛は変わらず。
社長と言いつつ、御曹司とかではなかった分、庶民っぽさが結構新鮮味があります。

評価:★★★★☆
TL小説は、大抵初恋が叶うのが良いですね。





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最終更新日  2022.06.11 00:04:40
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