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2022.08.02
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カテゴリ: こはく文庫

2022年1月刊
こはく文庫
著者:真波トウカさん
極貧男爵家の長女、リリア。社交界デビューを済ませたものの持参金も出せない彼女は、20歳になった現在でも結婚どころか親しい異性もおらず、趣味であるレース編みで可愛い小物を作りバザーで売ることが唯一の楽しみだった。しかし、そんなリリアに結婚の話が転がり込んでくる。相手は公爵家の長男で次期当主、王都立の騎士団で団長を任されているイザークだった。なんでもリリアの祖父が、イザークの祖父と取り交わした約束がこの結婚なのだという。「良き妻になれるようしっかり努めよう」「唯一の癒しであるレース編みを否定しない方でありますように……」と願ったリリアだったが、レース編みを否定はしないが編んでいる姿を険しい顔で見つめてくるイザークがいた。先が思いやられるリリアであったが、イザークはとある秘密を抱えていてーー。


登場人物
  リリア=貧乏男爵家の長女。得意のレース編み作品を売り、家計を助けてい
      た。祖父同士の約束事で次期公爵家当主のイザークと結婚。
 イザーク=ルベリウス公爵家の次期当主で騎士団長。武骨な外見ながら可愛い
      物好きで、リリアの作品を買い集めており、彼女の隠れファン。
エヴェリン=イザークの年の離れた妹。重度のブラコンで、兄の妻になったリリ
      アを敵視する。
   セオ=イザークの従卒。
ガブリエル=イザークの2歳上の姉。リリアを歓迎し、社交界に疎い彼女に作法
      や振る舞いを教えている。

初めての作家さんでしたが、面白かったです。
他のお話も探して読んでみようかな。
可愛いもの好きのヒーローと、レース編みが趣味(半分仕事)のヒロインとの結婚から始まる恋物語。

リリアは貧乏貴族の長女。趣味と特技はレース編みで、家計の助けになればとせっせと小物を作ってはそれを売って稼いでいました。
父には貧乏くさい仕事と言われるけれど、精神統一には丁度いいし、何より自分の作品を嬉しそうに購入していくお客さんの顔を見るだけで幸せだった。
それに、おかげで何とか日々暮らせている。
そんな彼女の元に信じられないような縁談が。
相手は騎士団長を務めており、公爵家の次期当主だと言う。
どうして、うちの様な貧乏男爵家の娘と結婚なんて、とリリアは首を捻った。父の説明によれば今は亡き祖父と先々代公爵家当主との約束事らしい。お互いの孫が産まれたら結婚させると言う。
何でも、先々代公爵が戦場で死にかけた際、リリアの祖父が彼を助けたのだそうだ。公爵は甚く感謝し、祖父はその功績により男爵位を貰い、その後友人関係になった彼らは例の約束事を決めた。
当人たちにとっては迷惑極まりない取り決めだけれど、男爵家の窮状を知ってか持参金は必要ない事、この結婚に当たり援助もしてくれるそうだ。
破格の申し出に父は大層乗り気で、これで使用人も増やせるし、長男に上等教育を受けさせることが出来ると喜ぶ父を見ていると顔も知らない人との結婚なんて嫌だとは言えなかった。
レース編みさえ禁止されなければ、この縁談は願ってもない事ではないか。
結婚を決意したものの、相手は全く姿を見せない。手紙のやり取り自体はしているが素っ気ない内容と多忙だから式まで会えないとの返事にさすがにリリアも段々腹が立ってきた。
本当に結局式当日まで彼とは会えず、漸く姿を見せたと思えば大遅刻。
彼もこの結婚が気に食わないのだろうけどさすがにその態度はあんまりではと思っていたが、夫になる人は如何にも騎士な外見のカッコイイ青年ではないか。
彼、イザークは彼女お手製のレース編みのベールをしげしげと見ており、思わずレース編み作品に興味がおありで?と尋ねると秒で否定されて、リリアは結構なショックを受けた。
こんな人と上手くやっていけるのだろうか。

そんな彼女の心情も知らず、イザークは内心戸惑いと感動で打ち震えていた。
販売会場で盗み見たことがあるので、大ファンであるリリアの顔は知っていたが、許嫁が彼女とは知らなかった。正直、粗末な服装をしてレース編みを売っている女性が貴族とは夢にも思わず平民だと思い込んでいたから。
そして、リリアに対してイザークは大ファンであったが、一目惚れの相手でもあった。
今更ながら、彼女でなければ誰でも同じと、許嫁として一度も会いに行かなかったのが悔やまれる。
さぞ不誠実な男と思われただろう、しかもさっきはレース編みなど興味がない、と思い切り否定してしまった。どちらにせよ、先は長いのだから徐々に距離を縮めて行けばいい。

だが、出だしの失敗がやはり不味かった。一心不乱にレース編みをしている彼女に見惚れていると目つきの鋭さから睨んでいると思われたのか、何か文句でも?と言われる始末。
一向に距離は縮まらない。
リリアにしてみれば、せっかく結婚したのだから仲良くやっていきたいのが本音だ。
さっきも睨まれてしまって、ついあんな態度をしてしまったけれど、父の言うようにレース編みは貧乏くさいのか。
それでも止めろとは言われてないから好きなようにやらせてもらっているけれど、この空気感が辛い。
イザークが自分を気に入らないならば離縁も視野に入れるべきか。
とは言え、公爵家からの援助が無くなるのははっきり言って困る。
ならば自分から歩み寄ろうと、リリアは実家の使用人から聞いた初夜を実行しようとイザークの寝室に突撃。彼に初夜をしようと迫るも猛然と拒否されて大ショック。
そもそもリリアは性的な知識が乏しかった。
イザークも何やら勘違いがあったと理解してくれたようだ。翌日、セオの薦めでオペラに出掛けた二人、演目は素晴らしく面白かったが、彼の妹・エヴェリンの取り巻きに見つかり散々嫌味を言われてしまった。だが、意外にもイザークは彼女達を𠮟りつけリリアを助けてくれた。
この結婚に対して文句どころか、リリアは公爵家の嫁に相応しいと言ってくれた彼にリリアはイザークを誤解していたことを知って好感を抱きます。
この出来事で、二人の関係は徐々に変わっていき・・・。

この後、舞踏会への参加や、イザークのセンスが良い事。実はレース編みに興味がありありなのがバレてからは急速に仲が深まり、イザークも好きな人に秘密は持たないと自分の趣味部屋を披露。
リリアの作品が大量にあって、彼が自分の作品の大ファンだったと知ります。
お互い想いあっていたことが判り、漸く初夜に漕ぎ着け、セオが驚くほど雰囲気が変わったイザーク。
ガブリエルも優しく公爵夫人の心得を指導してくれるし、順風満帆な結婚生活。
でも、重度のブラコンであるエヴェリンが未だに二人の結婚を認めておらず、兄たちの暮らすタウンハウスへ押しかけやりたい放題。
ついには彼の大事な趣味部屋をリリアの部屋と勘違いした挙句破壊活動に及んでちょっとした騒動に。
結局、イザークの激怒とリリアの執り成しに寄りエヴェリンとの仲も良くなるのですが、まあ、大好きなお兄ちゃんんをこんな女に取られて!と思う気持ちもわからないでもない。
ラストは二人の結婚披露パーティーの様子が描かれてお終い。

ヒロインが苦労してる割にはスレてなくて、しかも初心過ぎるキャラ設定が可愛くて好感持てます。
ヒーローはイラストだけ見ると強面かなぁと首を捻るくらいの美丈夫。
可愛いもの好きなのを打ち明けられず、乙女部屋なる趣味部屋を作り、そこで英気を養ってた可愛い人。
まぁ、ずっと仲良くやってくんじゃないですかね。
義妹もヒロインを気に入ったようだし、義両親と義姉は元々好印象。
夫の家族との関係も良好なら言うことなし。

評価:★★★★★
このレーベルさんでは久々に大当たり(個人的に)





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最終更新日  2022.08.02 22:19:17
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