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2022.08.07
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カテゴリ: こはく文庫

2020年11月刊
こはく文庫
著者:ちろりんさん
結婚一年目の夫婦であるセドリックとグヴィネス。ある日、セドリックが不慮の事故に遭い三年間の記憶を失ってしまう。三年前、グヴィネスと出会う前のセドリックは女嫌いだった。女という女すべてを忌み嫌い、言葉をかわすことはおろか、顔を見ることさえ満足にできないほどだった。あの頃の状態に戻ってしまったセドリックは、自分に妻がいるという現実を受け入れられず、混乱のままグヴィネスに離縁を言い渡してしまう。セドリックの混乱が収まるまで、とグヴィネスは屋敷の離れへ身を寄せることに。しかし次の日、落ち着きを取り戻したセドリックは現実と向き合うべくグヴィネスのいる離れへ訪れ、「自分たちのことを教えてほしい」とグヴィネスへ歩み寄る姿勢を見せる。グヴィネスは二人が何故結婚するに至ったかを語り始め……。


登場人物
 グヴィネス=結婚一年目の侯爵夫人。結婚前、お互いのの努力によって女性恐怖
       症のセドリックが唯一恐怖心を抱かない存在になった。

 セドリック=グヴィネスの夫。美丈夫で女性人気の高い人物だが、とある事件が
       切欠で女性恐怖症となっていた。
クロフォード=王太子。セドリックの幼馴染で何かと相談に乗っていた。
       グヴィネスを敵視している。
    リラ=グヴィネス付きの侍女。

kindle unlimitedがもう一杯なので、電子書籍が続いてます​。
今回は大好きなちろりんさんの中短編。
女性恐怖症の美丈夫と結婚したものの、たゆまぬ努力で何とか妻の自分だけは慣れてくれてホッとしていたら、彼が不慮の事故で記憶喪失に。
自分が女と結婚するはずが無いと屋敷から追い出されそうになると言うお話。

グヴィネスは結婚1年目の侯爵夫人。
ある日、夫・セドリックが階段から転落して負傷し、付き切りで看病していたら、目覚めた彼に「お前は誰だ?」と問われて驚愕。
まさか頭でも打って記憶を?と、一先ず問いかけに「あなたの妻です」と答えると、彼は激昂し、自分が女と結婚するわけが無いと怒り狂います。
この状況を利用して妻だと謀っているのだろうと怒鳴られ、医師含め屋敷の使用人たちも茫然とする中、一人グヴィネスだけは、そうまで言うなら明日の朝にでも出て行きますとあっさりと告げると、顔も見たくないだろうからと離れの客室で夜を明かした。
侍女のリラがあの後のことを他の使用人たちから聞いて来たらしく、やはりセドリックは部分的な記憶障害を起こしているとのことだった。
本気で実家に帰るつもりかとリラはグヴィネスに尋ねたが、このまま記憶が戻らなければ関係修復は難しいだろう。実際、婚約期間を含めて2年以上もの間、何とかグウィネスにだけは慣れて平気になってきたのだ。それに、仲睦まじい夫婦などではなかったし。
結局、自分だけがセドリックを愛していただけ。

翌朝、潔く屋敷を出て行こうとしていた矢先、当のセドリックがグヴィネスに会いに来た。
あの後使用人たちからこっぴどく叱られたらしい。随分と尽くしてくれていた奥様と離縁なんてと責められたが、結婚した記憶が無いのだから責められても戸惑うばかり。
でも、昨夜はいくら何でも言い過ぎたから謝罪に来たのだと言う。そして、自分と結婚した経緯を聞きたいのだとも。
そこで、彼女は自分たちが出会った3年前の顔合わせの場から話し出した。

セドリックは11年前、不埒な令嬢たち3人に襲われて以来、重度の女性恐怖症だった。
だからこそ、自分が結婚するわけが無いと言い切れるのだろうけれど、グヴィネスにしてみれば紛れもない事実。失敗してしまったものの初夜だって済ませた。
女性に傍に立たれるだけで顔面蒼白になる彼からすれば、かなりの進歩だったのだが、偏にグウィネスと二人努力の結果だった。
女性恐怖症を知ってか知らずか、令嬢達に絶大な人気を誇る彼が独り身だと、彼に恋い焦がれる令嬢達は縁談を受け付けず一時期騒動になった。親達に泣きつかれて国王は思案の結果、令嬢達が諦めるようセドリックに婚約者を当てがった。それがグヴィネス。
彼女はセドリックを気遣い、怖いものを無理に克服する必要はないと彼を励まし、徐々に自分に慣れさせていった。
勿論、彼女一人だけ奮闘していたのではなく、セドリックも頑張った。
途中グウィネスの恋心を知られて拒絶されかかったが、何とか乗り越えて結婚。今に至る訳だが、綺麗さっぱりあの努力の日々を忘れられてしまったのは悲しい。
だが、離縁を告げられたのならそれを受け入れる。そんな主人の潔い態度を見て、リラは何故そこまでグウィネスが離縁に応じようとしているのかが不思議であった。
しかも、婚約時の話を聞き終わったセドリックは出て行くなとグヴィネスを引き留め・・・。

実は、グヴィネスは長年セドリックに負い目を持っていました。
何故なら、彼女は彼にトラウマを植え付けた事件に関わっていたから。
当然、自ら進んでのことではなく大きいお姉さんたちに脅されて呼び出す役をやらされただけなのだけど、あの出来事はセドリックに心の傷を植え付けた。
このことは秘密のまま墓場にまで持って行くつもりだったのに、セドリックの友人である王太子・クロフォードにバレてしまったらしい。
彼は速やかにセドリックと離縁するよう脅して来た。でなければあの事件に一役買っていたことをバラすと。そしてグヴィネスは離縁を切り出し、出て行こうとしていた所、セドリックに引き留められてあの事故が起こったのでした。
結局、王太子とも揉めることになるも、記憶を取り戻したセドリックに請われグウィネスは離縁せず、夫婦生活をやり直すことに。
あの事件のあらましも、グヴィネス自身は決して悪くないんです。8歳の女の子が18歳くらいのお姉さんたち3人に脅されたら従うしかないですもんね。
それをセドリックも理解してたからこそ、彼女を責めなかったわけで。
王太子は、セドリックに想いを寄せていたようで余計にグヴィネスに嫉妬してたと言う、複雑な三角関係でちょっと驚きました。報われない想いで気の毒。
一時期少しだけだけどBLも読んでたなぁ(遠い目)


評価:★★★★☆
ヒロインの献身ぶりに思わず泣けましたが、タイトルがちょっと残念。
序盤はともかく、どっちかと言うと引き留めてるのは夫の方だったので、実際は逆なんですよね。





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最終更新日  2022.08.07 23:36:10
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