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2024.01.12
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カテゴリ: こはく文庫


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2023年12月刊
こはく文庫
著者:夕日さん

ある舞踏会の夜。ユスティーナは秘かに想いを寄せている相手、エルヴェスタム公爵と遭遇する。酒が過ぎたのか苦し気な彼を介抱するため近づくと、エルヴェスタム公爵は「貴女のことが好きだ」と愛の言葉を囁いてくる。好きな人から求められる喜びを知ったユスティーナは、そのまま彼と一夜を共にしてしまう。しかし翌朝、エルヴェスタム公爵が発した言葉はユスティーナを凍りつかせた。彼はユスティーナのことをマルティナと呼んだのだ。マルティナはユスティーナの双子の妹だった。彼の想い人はマルティナだった。自分はマルティナの代わりに抱かれたのだと知ったユスティーナは絶望する。けれどこの後、エルヴェスタム公爵がとった行動は、ユスティーナをさらに絶望させる。彼は責任を取るため、ユスティーナに結婚を申し込んだのだ。「妹のことを愛している想い人に、義務感から娶られた妻」という残酷な立場に立たされたユスティーナは……。



登場人物
 ユスティーナ=アロラ伯爵家の長女。大人しく物静かな性格。
   カレヴァ=公爵家の当主でユスティーナの夫。
        当初はマルティナに想いを寄せていた。
  マルティナ=ユスティーナの双子の妹。
    ケイン=ユスティーナの従兄。


物静かな伯爵令嬢ユスティーナには正反対な気質の双子の妹・マルティナがいる。
瓜二つな容貌で美しく育った姉妹だったが、勝ち気で明るい性格もあってか妹は好かれ、皆がマルティナを選ぶ。初恋の人にきっぱりとマルティナの方が好きと言われ失恋し、数年後、婿入り予定だった婚約者までもがマルティナに懸想して婚約破棄​を申し出て来たものだから伯爵家は騒然。
本人は内心「ああ、またか」という気持ちで諦めも早く婚約破棄も承諾したのだけど、姉想いのマルティナは烈火のごとく怒り、姉の元婚約者に強烈なビンタをかましていた。

恋も婚約も暫くはいいかと考え過ごしてきて2年経ったある日、ユスティーナはとある侯爵の舞踏会で一人の青年に一目惚れ。
社交界でも女性に大人気の高級官僚の公爵・エルヴェスタム家の当主カレヴァは女嫌いでも有名で、当然ユスティーナの視線にも気付かない。
以降、いくつかの舞踏会でひっそり彼を見つめていたユスティーナだったが、今夜のカレヴァはどうも様子がおかしい。友人らしき人物に随分酒を薦められてたようだから悪酔いしたのかも。
ふらふらと会場の外に出た彼を放っておけず、思わず手を貸したユスティーナは使用人が用意してくれた客間でカレヴァを介抱。
すると、何を思ったのか目を覚ました彼に押し倒された挙句、熱く迫られ恋慕の感情から拒み切れず彼と関係を持ってしまったのだった。

翌朝、目を覚ました二人だったが、カレヴァは明らかに狼狽し、酔っていたとはいえとんでもないことをしたと土下座せんばかりに謝罪して来た。しかし、彼が自分をマルティナと呼んだことで血の気が引いた。結局この人もマルティナに想いを寄せていた口か、と。
とはいえ、流された自分も悪い。責任は問わないので忘れて欲しいと言い置いて屋敷に戻ったが、今回の件は殊の外堪えた。家人も心配する中、翌朝アロラ家にカレヴァが訪れ、ユスティーナに結婚を申し込んで来た。接点の無さそうな相手なだけに両親は戸惑うばかり
だが、馬鹿正直に一昨日の夜のことを語ったことで一気に微妙な空気になり、当然妹は大激怒。しかしながら責任を取らせてほしいとカレヴァから請われ、困った両親からの後押しもあってユスティーナの結婚が決まった。

このスピード婚は社交界でも噂となり、令嬢達からは随分僻まれもしたけれど、努力家で勤勉な性質もあってか公爵夫人としてユスティーナはエルヴェスタム邸の使用人たちからも慕われるように。
気遣い屋で優しい性格も相俟ってカレヴァも良い嫁を貰ったと大満足。
当初はマルティナの気丈さに目を引かれ好意を寄せていたものの、いざ、一緒に生活して見るとユスティーナの素晴らしさに気付いた。
贅沢も好まず、欲しいものはないかと尋ねれば、刺繍糸など消耗品ばかり。空いた時間で手芸品を作り孤児院に寄付するのだと張り切り、慈善事業にも積極的なので彼女が嫁いでからというもの公爵家の評判は鰻登りであった。
しかし、目下のところある二人にはある悩みが。
それは結婚の経緯からあの日以来、夫婦は関係を持っていないこと。
カレヴァは、今となっては妻に惚れているけれど、それを語るタイミングを逃し悶々としており、一方のユスティーナは夫が自分に触れないのはマルティナに未練があるからだと勘違いしていたから。
思い悩んだ彼女は身を引く決意をしてカレヴァに離縁を申し出て・・・。


ケジメとして改めて想いを伝えてから夫婦の営みをと考えていたカレヴァは、紳士クラブでユスティーナが兄のように慕う彼女の従兄・ケインに相談。
従妹の想いを知るケインは、それなら妻に毎日愛を囁けとアドバイス。それから毎日何かにつけ妻を褒め愛を囁く夫に戸惑うユスティーナでしたが、顔面偏差値の高い彼にドキドキしっぱなし。
どうしたらいいのかと妹に相談すると、実家でよくやっていた遊びをカレヴァに仕掛けることに。それは姉妹が入れ替わり当てさせると言うもの。
しかし、親でも迷うのに彼は一目で見破り、その愛を見せつけるのでした。
ケインからのヒントでユスティーナがずっとカレヴァに恋していたのも判り、お互い両想いと知った彼らは以降は周囲も羨む夫婦となって〆

地味女の自分より妹の方が彼にお似合いなのではと思い悩むユスティーナがなんかもう気の毒で。カレヴァもさっさと想いを伝えて君を嫁に迎えて本当に良かった的な事さっさと言えばいいのにと読んでてイラっと来ました。まぁ、求婚の言葉があの夜の責任とか口走っちゃってたからなぁ。
妹と従兄がアドバイスしなきゃ本当に離婚してたかもと思うと上手くいって何より。
結婚した原因からすれ違ってた両片想いの夫婦が再構築するというお話でした。


評価:★★★★☆





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最終更新日  2024.01.12 12:38:57
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