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2024.03.21
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カテゴリ: こはく文庫


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2024年3月刊
こはく文庫
著者:杜来リノさん

男爵令嬢のセルセラは母を早くに亡くし、父と二人で生きてきた。そんな父が再婚し、セルセラには義妹ができた。義妹の名はルムア。ルムアには夢見の能力があり、ルムアが言うには「セルセラは王子殿下と結婚する」運命にあるらしい。なんて大迷惑な話! 留学を夢見ているセルセラは、ルムアの予知夢を回避するため、ルムアを王子の婚約者にしようと画策する。努力の甲斐あり、ルムアと第一王子の間に良いムードができつつあることを確信したセルセラは、保険とばかりに自分も「適当な」婚約者を作ることに。セルセラが狙いを定めたのは近衛騎士・ジュアル。この近衛騎士はおそらく貴族ではない。男爵家からの求婚は断りにくいはず、と考えてのことだった。セルセラの思惑通りジュアルは婚約を受け入れてくれた。しかもセルセラの留学も快諾し、留学前に式を挙げてしまおうとまで言ってくれた。しかしそんなジュアルの態度に、セルセラは違和感を覚え……。



登場人物
 セルセラ=製紙会社を営むシュリータ男爵の一人娘。
 ジュアル=セルセラに婚約を申し込まれた近衛騎士。
  ルムア=セルセラの義妹。夢見の力を持つ。
スノーバル=王太子。ルムアを見初める。


父の再婚によって突然継母と義妹が出来たセルセラ。
幼い頃から父の製紙会社を継ぐことが夢だった彼女は、乗っ取りを目論んでいるのではと当初この二人のことを歓迎していなかった。
まぁ、娘に相談もせずに再婚なんてしたんだから、散々渋られていた留学にも行かせてもらうことにする。意見を押し通し、継母たちの前で父と大喧嘩をしたのは拙かったかと思いきや、その夜ルムアが部屋を訪ねて来て、セルセラの留学の夢は叶えることが出来ないと告げられた。
何故ならあなたはこの数か月のうちにこの国の王子と結婚するんだからと。

男爵家の娘が王子と結婚?
そんなの有り得ない。
真偽を尋ねるとどうやらルムアには夢で未来を見る夢見の力があるらしい。おまけに予知夢が外れることは無い。
そういえば、この国の王太子・スノーバルにはまだ婚約者がいない。痺れを切らした王妃がお妃を決めるための舞踏会を開くと招待状が届いていた。
まさか、それで自分が選ばれると言うのか。
未来の王妃ともなれば、留学どころか父の会社も継げないではないか。

だが的中率100%の予知夢に抗うことは不可能。
しかし待てよ、こうして改めてみるとルムアはとても美しい。腹を割って話してみたら母子共々野心とは無縁で性格も良さそうだ。彼女を着飾らせて男爵家の娘としてスノーバルに売り込めばもしかして未来は変わるのでは。
自分は地味に装い、豪華なドレスはルムアに回し侍女たちには舞踏会の日まで彼女の美容に力を入れさせた。すると目論見は大成功。スノーバルが義妹を見初め王太子妃に選ばれてセルセラはほくそ笑んだ。
男爵家はお祭り騒ぎなので、お祝いにかこつけて父にもう一度留学に行かせてもらえるよう押してみよう。これでもっと会社を盛り立てられる。

一応念のためにルムアに未来が変わったか尋ねると、セルセラのお相手は依然と王子様だという。もしかして留学先の国の王子に見初められるとか?
だとしたらこれまでの根回し意味ないじゃないか。いや、それでもルムアが玉の輿に乗ったのだから悲観すべきではないのかもしれないけれど。
こうなったら自分も留学前に適当な人物と婚約しておくか。
そこで目を付けたのはあの日スノーバルの護衛をしていた近衛のジュアル。
彼にコンタクトを取り、失礼を承知でセルセラから婚約を申し込むと何故か彼は大層乗り気。
一応、式は留学から帰ったらと話し承諾も得た。反対もされなかった上、自分も付いて行きたいと言われた時は焦ったけれど、なんとか思いとどまられることに成功。

流石にここまですれば未来も変わったようで、ルムアからももうあの予知夢は見ないと太鼓判を押されて小躍りしたい気持ちだったセルセラだったが、ある日ふとしたきっかけでジュアルの正体を知って愕然とした。
何と彼はスノーバルの異母弟・ジウラーン王子で・・・。


読んでてまぁそうだろうなとは思ってましたw
途中、王子は3人いるみたいな話が出てたんで、王太子に見初められずともまだ二人候補がいる時点で喜ぶのは早すぎる。
今回のヒロイン・セルセラは現代で言えば仕事が一番のバリキャリ。王家に嫁いだら仕事続けられないじゃん。それにキャリアアップのために留学にも行きたいのに。そこで考えたのは出来たばかりの義妹を巻き込むこと。
あと、どうしてジュアルが近衛のフリをしていたか、彼は優れた魔力の持ち主で、心根の判別が出来た。未来の王妃に相応しい女性を正体を隠しつつ兄の背後から見極めるためでした。
ルムアはとても良い子なのでジュアルからも高評価。おかげで義妹は王太子妃に選ばれましたが、隣にいたセルセラもそれに負けず劣らずの素質を持っていた。
後に回想で描かれるんですが、そもそもジュアルとセルセラは母同士が友人で幼い頃に出会っていてその時に結婚の約束をしていたという。勿論当時も彼の身分を知りませんでした。
そりゃ、彼も大人になった初恋の子から改めて婚約の申し込みをされれば乗り気になるよね。

でも、セルセラは正体を隠されていたことでジュアルに不信感を抱き、仮病を装い引き籠ります。
さすがに王子妃が病弱では困ると王家に判断させるための策でしたが、ここまでしなくても。
ジュアルのことは好きだけど、幼い頃からの夢はどうしても捨てられない。兼ねてから希望していた2年も留学に行ってしまうセルセラ。しかし、ジュアルは彼女との結婚を諦めておらず、みたいな展開です。
結局最後はジュアルが王籍を抜けて婿養子になったことで結婚に漕ぎ着けたけど、恋より仕事と割り切れるヒロインの潔さよ。

評価:★★★★





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最終更新日  2024.03.21 09:00:11
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