王道ロマンス小説にハマったので感想ブログを作ってみた

王道ロマンス小説にハマったので感想ブログを作ってみた

PR

プロフィール

一夏5413

一夏5413

コメント新着

aki@ Re:個人的に面白かったと思う作品ランキング 1月中旬まで(01/21) この様な書込大変失礼致します。日本も当…

カレンダー

お気に入りブログ

まだ登録されていません

キーワードサーチ

▼キーワード検索

2024.03.22
XML



2023年9月刊
ミーティアノベルス
著者:岬えいみさん

銀色の髪とすみれ色の瞳を持つ少女クレアは、北欧にある炭鉱町の総督令嬢として幸せに暮らしていた。だが突如、公爵家への謀反の疑いをかけられ、父の命は断たれてしまう。父の部下であった男爵の家に引き取られたクレアは、使用人として虐げられる日々を送っていた。そんな中、代替わりしたという新公爵から都での労働を命じる通達が炭鉱町の各家に届いた。男爵夫人は実の娘を差し出すことを嫌がり、代わりにクレアを派遣することにしたのだった。都で毎日真摯に勤めていたクレアは、ある日、川で溺れている子犬を助けたのをきっかけに見目麗しい男性と出会う。「ーーおまえ、外地から来た者か? 名はなんという?」高貴な雰囲気を漂わせる金髪碧眼の彼は、それからもなぜかクレアのことを気にかけてくれてーー。北欧を舞台にした純白のシンデレラ・ストーリー。




登場人物
  クレア=元鉱山総督の一人娘。父が謀反の罪で殺されて以来、父の部下・ブル
      ーノの家で使用人以下の扱いを受けていた。
  ジーク=ノースグリフの新領主・ウルベルク公爵。クレアを妻に望む。
 ブルーノ=クレアの父に代わり総督を務める。
ロヴィータ=エルデ公爵令嬢。ジークの婚約者。
   リズ=クレアの友人で労働者監督官。


北欧にある炭鉱​の町・ノースグリフで炭鉱の管理運営を預かる総督・トマスの一人娘であるクレアは両親と共に幸せに暮らしていた。
しかし、6年前のある日、謀反の嫌疑がかかりトマスは屋敷に乗り込んで来た領主のウルベルク公爵によって殺害された。母は目の前で起こった悲劇に精神を病み、回復の見込みがないまま入院している。残されたクレアは父の部下だったブルーノに引き取られその屋敷で暮らすことになったのだが、客人扱いではなく使用人としてこき使われる日々。
特に夫人とその娘・メアリからの当たりがキツく、散々嫌な思いもした。ブルーノに至っては成長するにつれクレアに厭らしい視線を向け、隙あらば体に触れて来るので躱すのが一苦労。まだ夫人の目があるので何とかなっているけれど、ここ最近は本当に身の危険を感じている。それでも、母の入院費を出してくれている手前、彼女は逆らうことも出て行くこともできないでいた。

そんなある日、首都から人員の募集がかかり、本来メアリが出向くはずが、夫人がごねてクレアが行かされることになった。
夫人とメアリはいい気味だと嘲笑っていたけれど、当の本人にしてみればあの家から解放されただけでありがたい気分だ。てきぱき仕事をこなすクレアは新しい職場で重宝がられ監督官のリズからの覚えも良い。労働者用の宿泊施設に部屋も与えられ、食事もきちんと出るためブルーノの家にいた頃より体重も増えて健康的な顔色にもなって来た。
それから暫く経ち、リズから領主が代替わりすると聞いた。
正直、父の一件以来ウルベルク公爵家に恨みもあったけれど、今度のジークフェルトなる人物はかなりの人格者らしい。クレアの父を殺した前の領主・ザイードは優秀な弟のジークフェルトを追い出し不正を繰り返していたそうだ。そして帰って来た弟に討たれてしまったという。
これで少しはましな統治になればいい、クレアはそう思っていた。

その数日後、仕事中に水路で溺れている子犬を助けたクレアは自らも溺れかけ、一人の青年に救われた。騎士風の装いをした彼はジークと名乗り、子犬は彼の飼い犬だといい礼を言われた。以降、ジークは日を空けずに彼女の仕事先を訪れ世話話をしに来る。
余りにも頻繁なので、随分お暇なんですねと思わず嫌味を言ってしまったが、迷惑か?としょんぼりされては否定するしかない。
だが、それからまた数日経ち、新領主の歓迎パレードが開催され、屋根の無い馬車に乗り手を振る人物がジークでクレアはビックリ。きっと騙していたとかではなく言う機会を逃していたのかもしれないが彼に惹かれていただけにショックだった。
だが、パレードを観覧中の貴族に目を付けられ、建物に引き摺り込まれそうになった彼女を、わざわざ馬車から降りてジークが助けに来てくれた。
そしてクレアのことを自分の大切な女性だと宣言。無体を働いた貴族にかなりの重い罰を下す彼に苦い記憶が蘇ったが、一連の騒動を見て、馬車に同乗していた公爵令嬢・ロヴィータからクレアは恨みを買ってしまい・・・。


没落令嬢のシンデレラストーリーです。
謀反の罪で父が殺されて以来、その部下の家でこき使われていたヒロインが、無理矢理に奉公に行かされた先でヒーローと出会い恋に落ちます。
でも、ヒーロー・ジークは父を殺した男の弟。多少の蟠りもありましたが、彼は暴君の兄を成敗し当主の座に就いた人でした。ジークからの告白で公爵邸で厚遇されるクレア。
でも自称ジークの婚約者ロヴィータは面白くない。
この令嬢、実は成敗されたジークの兄・ザイードの婚約者で、本人は承諾していないのにウルベルク公爵家の当主の妻になるのは私、とばかりに居座っていました。
そしてクレアを秘密裏に処理しようと行動しますが、ジークに見つかりロヴィータは追い出されます。一方、クレアのこれまでの生活を調べていたジークによってブルーノ一家は爵位を取り上げられ財産も没収の憂き目に。
それを恨みに思った夫人とメアリからクレアの父は謀反人で処罰されたと喧伝。クレアの立場は一気に悪くなり二人の結婚は難しくなってしまいます。
ジークが彼女の後見人を頼もうとしていた大公がクレアを地方に匿い、その間ジークは彼女の父の無実を証明するべく動き、という展開です。
もうとにかく波乱万丈な内容でした。セオリー通りに行かないのも仕方ないとしてクレアちゃんへの試練多すぎじゃない?

でも、ジークの尽力もあって父が冤罪だったことが判明。
罪を着せたのは当然あの家族ってことで、まぁこいつらしかいないよね。
脱税やらクレアの財産の横領とか、積もり積もって相当な罰を受けることに。ジークがクレアを妻に望んだのも昔二人は出会っていたという過去バナもあったり。
あと、助けた犬が大活躍しています。
わんこは恩を忘れない。



評価:★★★★☆
後半に起こる出来事がページ数の割に少々詰め込み過ぎな気が。
お話自体は王道で面白いと思います。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2024.03.22 09:30:08
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: