王道ロマンス小説にハマったので感想ブログを作ってみた

王道ロマンス小説にハマったので感想ブログを作ってみた

PR

プロフィール

一夏5413

一夏5413

コメント新着

aki@ Re:個人的に面白かったと思う作品ランキング 1月中旬まで(01/21) この様な書込大変失礼致します。日本も当…

カレンダー

お気に入りブログ

まだ登録されていません

キーワードサーチ

▼キーワード検索

2024.03.23
XML
カテゴリ: 蜜猫


​​
2023年9月刊
密猫F文庫
著者:七福さゆりさん

自分が乙女ゲームの悪役令嬢に転生していることに気づいたシルヴィは破滅の未来を避けようと行動を始める。
迷惑をかけた皆に謝り、婚約者の王太子リオネルには婚約破棄してもらうように頼むが、
リオネルは別れるどころかむしろ迫ってくるように。
「キミはいつも俺から逃げようとするね」
シルヴィに媚薬入りのチョコを食べさせて蕩かし熱く抱くリオネル。
最推しの彼に求められて嬉しいがリオネルは聖女と恋に落ちるはずで!?

​     ↑楽天ブックスより、あらすじ引用

登場人物
 シルヴィ=ゲーム「聖なる乙女の恋煩い」の悪役令嬢。
 リオネル=シルヴィの婚約者の第一王子。ゲームのメインヒーロー。
 ソフィア=ゲームのヒロイン。聖女の力を持つ。


少々ブラックな会社に勤めるOL・双葉朱里の唯一の楽しみは乙女ゲームをプレイすること。余暇の全てをゲームに注ぎ込んでいたのでリアルな恋愛とは無縁だが、気持ちは満たされるので後悔は無い。
ここ最近特にハマったのは十八禁乙女ゲーム「聖なる乙女の恋煩い」ストーリー含め、攻略キャラも大満足。全ルート攻略し終えスチルもコンプ、今夜はネットで二次創作を漁ろうかと意気込んでいたら、なんとパワハラ上司から突然の呼び出し。
もう帰宅してるんですけど?と憤りつつも、無視なんてしたら週明けにどんな目に合うか。渋々出掛けた朱里だったが、道中突っ込んで来た車に跳ね飛ばされ、24年の人生を終えたのだった。

ふと目覚めると、目に入ったのは自分を抱き起し呼びかけながらも若干迷惑そうな少年の顔。
しかもシルヴィって呼んだ?
見ると自分の身体は10歳前後で綺麗なドレスを着ている。そうまるで貴族のお嬢様のような。って、この少年は現在の自分の最推し・リオネルの幼少期の姿ではないか。
まさかここって「聖なる乙女の恋煩い」の世界!?
どうやら自分は転んで頭を強打したらしい。それで前世の朱里の記憶を思い出したわけか。しかし、転生先がハマってたゲーム、しかも十八禁というのも何だかな。おまけに寄りにも寄って悪役令嬢のシルヴィなんて、早くも二度目の人生詰んでいる。

このシルヴィ、正にテンプレな悪役なのだが、ヒロイン・ソフィアの邪魔をしたせいで見事にザマァされて破滅する。それはもうどのルートでもだ。
まぁ、ヒロイン憎しで色々やらかすシルヴィも良くないのだが、それにしたってあれほどの罰を受ける程でもなかったように思う。
だがもうシルヴィとしての人生を歩み始めてしまっている。
せめて物心つく前に思い出せたならこのヤバイ性格を自分で矯正出来たし、リオネルと婚約したいなど口が裂けても言わなかったのに。
一先ず、自分を溺愛する両親以外にとも交流を深めて味方を増やしてリオネルとは婚約を破棄する。

我儘で傍若無人な性格のシルヴィが方々に謝罪の手紙を出し、時には自ら出向いて頭を下げその評判も覆り始めた頃、いよいよリオネルと対面。
彼にも申し訳ないことをしてしまったと、深々と頭を下げ真摯に謝罪した後、婚約破棄を申し入れた。人が変わったような彼女にリオネルは驚いていたが、婚約を交わしたのはついこの間のことなので破棄するにしても体裁が悪い。そこで数年後性格の不一致とか適当な理由で解消しようと告げると彼も承諾してくれた。
しかし、どうしたことか以降リオネルは性格が180度変わった彼女に心開き、何かといえば屋敷を訪れては共に過ごすように。
傍から見れば仲睦まじい婚約者同士の語らいだろうが、シルヴィにしてみればなぜいきなり彼の親密度が上がったのか不思議でならない。

あれから6年経ってシルヴィが15歳になり、ある事件が起きた。
リオネルが暗殺者に襲われ、間一髪のところをシルヴィに聖女の力が発現し彼を守ったのだ。この一件は目撃者が多く、未来の王妃が聖女だと国中お祭り騒ぎに。
一方、リオネルの親密度は当然ながら爆上がり。年数的にいい頃合いだと思っていたのに、当初の約束とは一転して彼は婚約解消を拒否。
おまけに神殿の鑑定で本当に自分が聖女だと判ってビックリ。
いや、ゲームと内容変わってない? 聖女はこの2年後に現れるソフィアのはず。
それともソフィアが登場したら正規ルートに戻るんだろうか。

だが、聖女として認められたおかげで、ソフィアにリオネルを取られたとしても、破滅は回避できそうだった。一々嫉妬もしないし邪魔をするつもりもない。いざとなれば神殿に行けばいいのだから。逃げ道が出来たことで幾分気が楽になった彼女が17歳になったある日、親密度MAXで早く結婚したいと煮詰まっていたリオネルが媚薬を盛ってソフィアの純潔を奪ってしまい・・・。


破滅ルートは回避できても、ヒーローからは逃げられなかったヒロインのお話です。
悪役令嬢に転生したけれど、死にたくないので必死に努力したらやり過ぎて愛されキャラに転身。割とよくある展開なので、正ヒロインが実は悪者というのもテンプレかな。
とはいえ、ソフィアが歪んでしまったのも育った環境のせいであり、悪魔(多分)に唆されて、他人の力を奪い記憶操作まで出来てしまうと言うおよそ聖女とはかけ離れた力を手に入れ、憧れと嫉妬の対象であったシルヴィを追い落とそうと画策。
でも、シルヴィを愛してやまないリオネルにより二手三手早く手を打たれ敢無く御用となるのでした。
作中、ソフィア目線のお話もあるので悪事に至った理由も判り、情状酌量されたのも納得。実はシルヴィがゲームでどのルートでも破滅し続けたのはソフィアの力のせいではと彼女も思い至るんですが、だとしたら奥が深すぎるだろう、あのゲームw
まぁ、登場人物の一人になったからこそ判ることもあるってことでしょうかね。記憶操作能力があれば確かにいくらでも罪をでっちあげられちゃうもんねぇ。
元々シルヴィの性格が悪かったのもあってやり易かったろうとは思います。

その後、リオネルとシルヴィは結婚。男女の双子も産まれ幸せな日々を送る彼らの様子が描かれて終わっています。


評価:★★★★☆
テンプレではあるんですけどそれが一番と思う内容でした





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2024.03.23 09:00:09
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: