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2024.05.21
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カテゴリ: DIANA文庫


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2024年3月刊
DIANA文庫
著者:河野美姫さん

出社したら会社が倒産していた。オフィスからは物が消え、社長とは連絡がつかない。ビルのオーナーに倒産したと告げられたが、石川志穂は事実をまるで受け入れられなかった。その上、家賃が払えないなんて、同棲している三歳年上の恋人が不機嫌になるに違いない。沈んだ気持ちでアパートに帰った志穂を待っていたのは、明らかに“事後”だとわかる全裸の男女の姿。ショックと絶望感から怒りが沸き上がり言い合いになるものの、志穂は彼氏と浮気相手の女に侮辱され家を飛び出してしまう。仕事も住む家も失ったまま、カプセルホテルや漫喫を転々とする日々。そんな中、疲れ切った志穂に声をかけてきたのは、高校時代からの親友の一人・宏樹だった……。

​      ↑楽天ブックスより、あらすじ引用

登場人物
 石川志穂=再就職活動中の元会社員。
 七原宏樹=志保の元クラスメイト。


ごく普通の会社員の志穂は、お盆休み明けに出社すると部屋がもぬけの殻になっていて茫然としていた。小さなハウスクリーニング会社ではあったがまさか倒産するなんて。勿論すぐに再就職先を探すつもりではあるけれど、いきなり無職になったことで同棲中の恋人の順はきっと渋い顔をするだろう。
彼の兄がニートで実家に寄生しているとかで、そういう面にはとても厳しく、生活費もきっちり分担されているからだ。水道光熱費と食費を彼が受け持ち、家賃は志穂担当という風に。
一応、貯金はあるので暫くは払えるが、次の就職先が見つかるまでネチネチ言われそうで気が重い。取り敢えず、彼が帰ったら事情を説明しないと。
しかし、帰宅するとこの時間にいないはずの彼が部屋にいて女を引っ張り込んでいた。お楽しみの後なのか二人とも全裸で、どういうことなのかと問い詰めると順が逆ギレ。
お前のそういう所がウザくて嫌なんだよ、と、浮気したのもお前のせいだと責め立てられ持ってたバッグを投げつけた。
財布諸々入ってたので当然回収したが、そんなふざけた言い分ならお望み通り別れてやると当座の荷物を詰め込み部屋から飛び出したのだった。

あれから1週間。
志穂は行く当てもなく宿泊施設を転々としていた。
実家に帰ることも視野に入れたものの、地方な上に現在離婚して出戻った姉が子供を連れて住んでいるため3DKのマンションでは定員オーバーだ。
同じ高校で未だに交流のある同郷の友人・美紀も彼氏と同棲中と聞き、さすがにお邪魔できない。なんか私結構詰んでない?
途方に暮れていると、前から歩いて来たスーツ姿の青年に声を掛けられた。
顔を上げると美紀と同じく、友人で高校時代のクラスメイト・七原宏樹ではないか。帰省の度に飲み会を開いて会っていたが、かれこれ1年ぶりだろうか。
なんだかやつれている志穂を見て、何か察したのか宏樹の誘いで居酒屋に着くと彼女は現状を洗いざらい白状させられてしまっていた。

宏樹は、だからもっとしっかりした会社にしろと言ったのにと呆れられたが、彼氏に浮気された挙句部屋を追い出されたことについては眉を顰め怒っていた。
でも、今になって思えば気が強くてズケズケものを言う自分も良くなかったと思う。そう話せばお人好し過ぎるとため息を吐かれ、一先ず次の仕事が見つかるまで俺の部屋に住めばいいと強引に連れて行かれた。大学時代に同期数人とアプリ開発会社を起ち上げた宏樹は都心のマンションで一人暮らしをしていた。仕事部屋に入らなければ他は好きに使っていいと言われたものの、一時的とはいえ女性との同居とかいいんだろうか。
生活費も受け取ってもらえず、なら食事の支度くらいは、と引き受け、休日になると宏樹に付き添ってもらい元カレと暮らしていた部屋に荷物を取りに行った。
私物と志穂が買った電化製品数点もしっかり引き上げた際、帰宅した順と鉢合わせしてしまい悶着になりかけたが、浮気を正当化する元カレにガタイの良い宏樹がしっかり釘を刺してくれて少し気も晴れた。やはり、古い友人がああも馬鹿にされては彼も気分が悪かったんだろう。

それから2週間ほど経ち、漸く次の就職先が決まった。
宏樹に報告すると自分のことのように喜び、奮発してフランス料理のディナーをご馳走してくれた。その後、宏樹から連絡貰ったと美紀が電話して来て何で頼ってくれないんだと怒られた後、宏樹とそのまま付き合っちゃいなよ、と言われてそんな仲じゃないと思わず笑い飛ばしていた。
先ずお互いそんな目で見てないし。
でも、美紀が変な事言うから意識してしまう。そんな彼に部屋を見つけて近いうちに出て行くことを告げると、宏樹は暫くは物入りだろうからこのまま同居すればいいと猛反対。しかも、ずっとお前が好きだったと告白され・・・。


友人だと思っていた男友達に想われていたと知り、パニくる志穂。
しかし、今思えば卒業式の日、30まで独身だった時は俺が嫁に貰ってやるという彼の言葉は精一杯の告白だったのかもしれない。なのに、真剣に取り合わなかったことを猛省します。
でも、いきなり恋愛対象として見るのも気恥ずかしい。悶々としていると宏樹の元カノが彼に復縁を迫ってるのを目撃して漸く自分の気持ちを自覚するのでした。
その後、二人は正式に交際を始め、同居から同棲に。昔から宏樹の想いを知っていたと言う美紀ともう一人の友人・後藤からはやっとくっついたかとからかわれます。
季節は過ぎて、志穂がクリスマスにプロポーズされて本編は完。おまけの番外編は宏樹目線の結婚式エピソードと、志穂に惚れたきっかけとなった出来事が描かれていました。

近しい仲だからこそ中々告白できない。
見守ってた友人二人は他人事ながらさぞヤキモキしてたでしょうね。しかも途中は違う相手と付き合ってたりしたし、宏樹よお前本当にそれでいいのかよ、と。
早く告白しとけば志穂もあんな自己中男に振り回されなかったのにねぇ。
浮気を正当化する奴は本当にクズ。しかも同棲中の部屋に浮気相手連れ込むとか、婚約してたら普通に慰謝料案件ですよ。



評価:★★★★★
シンプルイズベスト。





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最終更新日  2024.05.21 09:00:13
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