つきあたりの陳列室

つきあたりの陳列室

2006.12.11
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カテゴリ: Sport



やっと本物のアイスダンスを観たと実感しました。また,その長い名前を覚える価値も十分ありました。



日曜の夕方から夜,NHK杯の総集編をNHK-BS2で放送していました。私は茶碗を拭いたり飯の支度をしながら,アイスダンスを観始めました。

アイスダンスにはジャンプが無い,スローイングが無い,リフトの高さも制限がある,などを知れば,わりと容易に区別はつきます。それに,アイスダンスの漫画も読んだりして,徐々にアイスダンスの楽しみ方はつかめて来ました。

しかしそれでもなお,隔靴掻痒の感が拭えませんでした。つまり実際の演技を観ているときに「ペアでは味わえない,アイスダンス独自の魅力は何か?」が,実感としてわからなかったのです.

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そして今回初めて,じっくりとアイスダンスの競技(フリー・ダンシング)を観ましたが,氷上の社交ダンスとはいうものの,ほとんどの選手は緊張した面持ちをしてたり,組体操みたくシャキシャキした演技で,やはりどこか物足りなかったです。

しかしそこに,満を持してデュブレイユ&ローゾン組が登場しました。マリー・フランスの笑顔は,リンクに出た瞬間から会場の視線を柔らかく受け止め,三十代女性の気品と華やかな色香が画面を包みました。そしてシックな佇まいの紳士ながら,あくまでパートナーを引き立てるようにさりげなく寄り添うパトリス。曲はジャズナンバー「At Last」。

後半は特に見所が多く,「タイタニック」風のリフティングは見映えがして喝采を浴びたし,マリー・フランスが相手に体をもたせかけ,口づけの仕草の直後,パッと離れてユニゾンの滑りに入るタイミングとか,恥じらうようにやや内股のキュートなステップなど,溜め息のつきどころ満載でした。

かといってエロティックにならず,爽やかな色香でまとめていたのがまた,気持ちよかったです。まあ「そのへんの匙加減はいかようにも」ってとこでしょうけど,競技としてはあれがベストでしょうね。



erigeron.frozen

彼らの演技には,社交ダンスよりむしろミュージカルを連想しました。トリノ五輪のエキシビで,サーシャ・コーエンが滑った「パレードに雨を降らせないで」を思い出します。ブロードウェイの国アメリカを隣国に持ち,アムールの国フランスを親に持つカナダならでは,ということでしょうか。

デュブレイユ&ローゾン組について調べたところ,彼らは昨季GPファイナルを制したものの,五輪では競技中の怪我により棄権,一旦は引退表明するも,復帰し,3月の世界選手権では2位(合ってます?)。今季こそは世界選手権を制して,プロ転向に花を添えることが目標なのでしょうか。

今季のGPファイナル(12月16,17日)は,シングルしか地上波では見られなさそうです(BS朝日ではアイスダンスとペアを放送予定)。アイスダンスを地上波で堪能するのは,3月の世界選手権を待たねばならないのでしょうか。







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Last updated  2006.12.12 00:30:42
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