5月16日(木)
歌集「 蝸牛節 」(藤岡武雄第十歌集)(81 )
平成28年発行:あるご短歌会
*: 三島市在住。歌人。日大名誉教授。わたしが、静岡県歌人協会の役員の折、お世話になりました。(著者90歳の時出版した歌集、現在は98歳です。)
夢路の果て(1)
乾きたる心が呼びぬ紅葉する箱根の山を車走らす
なら・くぬぎ黄にもみじする森の中夢路の果ての現実となる
ひたすらに土蔵の壁にすがりゐるカマキリひとつ自然死待つか
松林の中に真紅にはぜる 櫨 旅路の果てのやうな幻
北めざし続く広野に天仰ぐ群れて南下の鰯雲あり
(つづく)
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