5月17日(金)
短歌集(277)
中公文庫:日本の詩歌29より
昭和五十一年十一月十日初版
大熊長次郎(8)
何事か起れる 昨夜 の夢のうち 不在証明 にうろたへゐたりける
永 き 劇 しき航海を 了 へて 泊 てにける船の静けくわが病めるかも
雨の降る日ぐれの庭をわが見れば 昏 がりの中に 蜆 蝶 とべり
さ庭べにもつとも 晩 く芽ぶきたる 柘榴 いち早く散りそめにけり
牀 の上に食後しづかにありし時吸入器こそひびきそめたれ
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