5月23日(木)
「幸福論」(ヒルティ)(第二部)(329)
ヒルティ著草間平作訳
発行所 岩波書店(1935年5月15日)
(注) あくまでも、訳に忠実にしていますが、簡略化や意訳や
表現の変更(例えば、「…である」を「…です」に変えたり)し
ています。それもすべて自分自身のためです(後藤瑞義)。
キリスト教序説(31)
(前日)社会の上層のひとたちは、奉公人たちの享楽や軽佻さを嘆きますが、下層の人を駆り立てる同じ欲望を主人たちに認めることがないならば、下に立つ人々のそうした傾向もだいぶあらたまるに違いないのです。(よりつづく)
享楽が生活の原理とされたり、官能(最もひろい意味での)が人生の支配力となる場合は、超感覚的事物に対する一切の信仰が間違いなく死んでしまいます。官能の支配力と超感覚的なものへの信仰というこの二つの力は、一人の人間のなかで永らく併存することはできないものであって、いずれか一方が席をゆずらなければならないのです。
(つづく)
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