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昨夜、明保中のサッカー部の子から欠席連絡が相次いでありましたが、一人だけ連絡が入っていません。欠席する場合は必ず前日夜までに連絡すること。ということで、その子は、本日の授業は部活を休み、出席するものと判断します。その他の中学校の子達も同様です。休む場合は前日夜には連絡するようにしてください。
2013年04月26日
本日は総合テストでした。初見の問題への対応力を見ることと基礎力の定着を見ることが目的でした。また、普段の宿題をどれだけ丁寧にやっているかの確認でもありました。普段の宿題のやり方がまずい子が6名。そのままの結果が出ました。いつも言っているように、宿題をいい加減にやっても「私のこと」はだませますが、テストはだますことが出来ません。それが今日の結果です。結果が悪かった人は、GWの課題も増えます。これを丁寧にやってくるかどうかで、今後の授業についていけるかどうかが決まります。他の子に追い付くラストチャンスだと思って頑張ってください。(厳しいようですが、中2の夏休みまでに差を埋められないと、残念ながらその差は大学受験まで埋まることはありません。そして、その差が将来の収入の格差や生活格差にまで結びつく可能性も十分あります。大げさではなく、「人生かかってる」くらいの気持ちで宿題をやってくること)
2013年04月26日
年間スケジュール作成中につき、しばらくブログ更新を控えています。申し訳ありません。(現時点で、夏期講習と冬期講習の日程までは決まりました。ただし、変更が生じるかもしれませんので、発表は控えさせていただきます。) 本日は中2クラス。国語を中心に解説を行いました。「絶対」と「相対」という言葉を理解するために、武田清子氏の文章を読みました。中学生が「絶対」「相対」を理解するには、岩波ジュニア新書から出ているこの方の文章が最適です。授業内で理由は述べませんでしたが、それは筆者の経歴や研究内容に由来します。キリスト教と天皇制、日本と外国。常に相対化して物事を考える必然性がきっと筆者の中にあったのだと思います。 <質問多数>中2クラスの弱点は、授業内でいつも言っていますが、スピードと国語力。この2点の強化が今後の課題でしょう。また、意識を高く持っていることも重要な課題となる1年です。目標を見失わず、高いモチベーションで取り組んでほしいと思います。一方、中2クラスの良さは、質問の多さでしょう。授業前と授業後に質問の列ができます。各自、宿題の疑問点を細かい部分まで質問してきます。英語の質問の中には、時に高校内容やそれ以上の内容まで含まれていますが、何でも聞いてください。理解した後に暗記するというのが勉強の王道です。数学でも質問が多いです。ただし、英語の質問が「良い質問だな~」と感じることが多い一方で、数学の質問は「例題と全く同じじゃん!?」と思うこともしばしば。分からないところは、まず授業内で解説した例題や類題を再度解き直し、同じように解くことが重要です。 ところで、本日最後の質問。連立方程式の文章題を解くと、0.99X + 1.04Y = 583X + Y = 575という式が出てきます。これを計算していくと、途中で99×575という計算が出てきます。これは筆算しないといけないのでしょうか?という質問です。解決法がいくつかあります。1つめは式自体を別の式にする方法。(それは授業で話しています。)2つめは上記の式を変形する方法。(等式変形を行うと、簡単に計算できる場合があります。)この2つが基本でしょう。ところで、今回の問題は3つめの解決法があります。上記の計算ですが、あることをすると一瞬で解けます。しかも計算ミスもしないで済むはずです。考えてみてください。(中3生も) <その他の学年>◆中3理科は天体以外の全ての単元を終了しました。土曜日、生徒達に聞いたところ、やはり「イオンから入った学校」「運動とエネルギーから入った学校」「メンデルの法則から入った学校」「天体から入った学校」など様々です。中には「食物連鎖から入る学校」「エネルギー変換を最初にやってしまう学校」なども過去にはありました。中3の理科は、中学校ごとに入る単元がバラバラです。昨年も一昨年もそうでした。そこで、塾では天体以外の単元を4月中旬に終えるようにやってきたわけです。テキストを何度も解き直し、完璧にしておくこと。その上で学校の教科書を読んでみてください。8割以上理解した後に読むと、学校の教科書は面白いはずです。あの分厚い教科書は、全く知識ゼロの人が読むと辛いのですが、ある程度知識が入った段階で読むと面白いものです。知らない知識も豆知識・雑学のように思え、すらすら頭に入ってきます。 ◆中1クラスは、「姿勢」と「ノートの書き方」と「話の聞き方」が随分改善されてきました(一部まだまだの子もいます)。たった1ヶ月半での出来事です。一つ一つ修正し、入試で戦える体質にしていきます。一方で、前回の宿題は丸付けをしていない子が4名いました。これは理解できかねます。問題集を解く意味を何度も何度も説明したのですが、まだ分かっていないようですね。これについては今後も繰り返し繰り返し説明していきます。ただし一つ苦言を。「教育とは繰り返すこと」というのが私の持論です。ですから、子供達が出来ていないことについては、何度も何度もその重要性を説きます。ただ、上記の丸付けに限らず、基本的な行動をあまりにも何度も注意される子は、やはり伸び悩みます。上位校に合格する子というのは、一度注意されたことは二度と注意されないように改善します。すなわち、「修正力」が高いのです。これを一般の社会では「素直」と表現します。一方、成績が中~下位に低迷する子は、注意されるとその場では改善されるのですが、長く続きません。ちょっと目を離すと強力なバネのように元に戻ってしまいます。すなわち、「反発力」が強いのです。これを一般の社会では「素直ではない」と表現します。月並みですが、伸びる子は「素直」です。そして「素直」ということを定義するとすれば、それは「修正力」が高いということです。「修正力が高い」とは、指導者が目を離している時でも、指導者の言うとおりにやるということです。このことについては、各自頭に入れておいてください。私がいない時でも私に言われたようにやるように心がけること。私の言っていることが「絶対」とは言いませんが、しかし、私の言っている方法が合格する可能性が最も高くなることも事実です。
2013年04月22日
<年間行事予定>全ての中学校の分を頂きました。ご協力ありがとうございます。現在、全中学校の年間行事予定を1枚のフォーマット(塾の年間スケジュール表)に集約しています。各中学校の定期試験、運動会、修学旅行、スキー教室や移動教室の日程を1枚の用紙に落とし込み、塾のカリキュラムや年間授業回数の計算をしているところです。ついでに、夏期講習と冬期講習の日程も決めてしまいます。 ※ちなみに、「田無●中」さんの年間行事予定ですが、9月の日付に誤りがありました。また、2学期中間テストの日程がおそらく1日分抜け落ちています。中学校に問い合わせしてみた方がいいかもしれません。こうした事務作業のミスをする中学校は、生徒指導の面でもいろいろと問題や漏れを起こしますのでご注意ください。よく考えてみてほしいのですが、田無●中には教職員が何人いるのでしょうか?何十人もいるはずです。それだけスタッフがいて、誰1人としてミスに気づかないのです。あるいは、作成した人以外が目を通していない。要するに、自分の仕事として認識していない。これは潰れる会社の典型です。(公立中学は潰れませんが)事務作業の出来ない会社に良い会社なしです。←自分にプレッシャー なお、この年間スケジュール作成の作業ですが、私が行っている事務作業の中で、2番目に時間がかかります。(最も時間がかかるのは、折り込み広告の作成です)というわけで、しばらくブログ更新を休止します(あるいは減らします)。申し訳ありません。 <中1クラスについて>◆昨夜は深夜1時まで中1生たちが居残り再テストでした。もう少し自宅でがんばれ!◆昨日の土曜日、中1授業はロスタイムとして30分延長。中1生は、とにかく、指示を聞けません。「3番を読んでください。」と指示したのに、5番を読み出した子がいます。どのページをやっているのか分からなくなる子も多数。中1生は、学校での様子が心配です・・・。まず間違いなく授業を聞き逃すはずです。ご家庭でもご協力お願いします。具体的には、お子さんと会話していて、話を聞いていない様子でしたら、話をストップして「聞き流し」ができないようにしてください。また、伝えたことを復唱させることも重要なトレーニングになります。(軍隊みたいですが、復唱は仕事をする上でも重要です) <おとなしいことは個性になりません>昨日、中1と中3の両クラスで話したことは、「大きな声でハキハキと発言しなさい」ということです。モゴモゴモゴモゴと、か細い声で発言する子が大勢いますが、これは直さなくてはいけません。この状態では、いくら勉強しても就職できません。仮にたくさん勉強して、うまく学校歴を手に入れても、すべてが水の泡。面接で間違いなく落とされます。(そもそも、今年の塾生の多くは、高校の面接でも落とされると思います。今の状態では、推薦入試は受験するだけ無駄です。)ハキハキと喋れない子というのは、営業もできないですし、接客でモノも売ることもできません。電話対応も出来ないでしょう。要するに、会社で使う場面がないのです。これだと会社が採用してくれません。いくら頭が良くても、まず就職できないと思ってください。学校では、「おとなしいこと」も個性として認められます。しかし、「おとなしいこと」が個性として認められるのは、義務教育までだと思ってください。社会に出てからは、「おとなしい」ということは欠点として扱われます。これはうちの塾生の9割以上の子にあてはまります。おそらく学校では「今のままでは君は就職できない!」なんて言ってくれないでしょう。しかし、それは本当の優しさでしょうか。大学4年生で就職活動を始めてから気づくのでは、本人にとって悲劇以外の何物でもありません。そこで、私はバンバン授業中に欠点を指摘します。1年間、勉強の指導だけでなく、発言力もトレーニングしていく予定です。もちろん、性格は変わりません。性格というのは絶対に変わらないものです。もしコロコロと性格が変わってしまったら、それは性格とは言いません。しかし、行動は変えることができます。有名な森田療法などは、精神的な病気の様々な場面で応用されていますが、これは非常に有効な治療法です。性格は変えられませんが、行動は変えられます。要は演技をすればいいのです。
2013年04月14日
<年間行事予定>保谷中、明保中、柳沢中、ひばりヶ丘中、大泉中、東久留米南中、武蔵野4中、武蔵野6中、田無1中、田無2中、田無4中、関中、石神井西中は頂きました。ありがとうございます。あとは・・・学芸大小金井中、東村山4中(順不同)です。よろしくお願いいたします。
2013年04月12日
<年間行事予定>保谷中、明保中、柳沢中、ひばりヶ丘中、大泉中、東久留米南中、武蔵野4中、武蔵野6中、田無1中、田無2中、田無4中は頂きました。ありがとうございます。あとは・・・石神井西中、関中、学芸大小金井中、東村山4中(順不同)です。よろしくお願いいたします。 <中1:指示を聞き取ること>中1クラスも1ヶ月ちょっとが過ぎ、良い面と悪い面が段々分かってきました。悪い面は一つ一つ修正していかねばなりません。現在の課題は1)指示を正確に聞き取ること、きちんと話を聞くこと2)めんどくさがり(特に丸付けの際)を直すこと3)姿勢が崩れる子が数名いるので、そこを修正すること4)記憶力の増強 あたりでしょうか。 しばらくは(1)の「話を聞く」ということについて重点的に改善していきたいと思います。これについては、子供達だけの責任ではなく、今まで子供達が話を聞いていないのにもかかわらず、それを大人の側が見逃してきたということが最大の問題かもしれません。たとえば、「黒板の方を向きなさい」という指示の後、全員が黒板を見ていない状態でも話を始めていた小学校時代の先生がいたはずです。また、先生が説明している最中、それを無視して問題を解く子がいますが、これも小学校や以前通っていた塾で許されてきたのでしょう。こうした細かい点から修正していくことが後々大きな伸びに繋がります。しばらくは、こうしたことを徹底していきます。 <ロスタイム導入>ロスタイム(正式にはアディショナルタイム、数年前はインジャリータイムという言い方もありましたが)を導入します。上記のように、中1クラスは「話を聞けない子」が大変多いです。姿勢の乱れも頻繁にあります。毎回のように、それらを注意するための説教が延々と始まります。結果的に、授業進行も遅くなります。そこで、次回からは、「話を聞いていない子がいた場合の説教タイム」「姿勢の乱れによる説教タイム」によって潰れた時間を「ロスタイム」とし、その分、授業時間を延長します。「集中して話を聞く」という訓練を徹底して行っていきます。これは将来、本当に重要な能力です。(この「話を聞く」というトレーニングですが、意外と子供達は受けた経験がないはずです。今のうちに徹底的に矯正します。)
2013年04月10日
石神井高校に合格した卒塾生が報告に来てくれました。見事特進クラスに入れたようです。(本日発表)最後の模試では、3科、5科とも偏差値65を超え、正直もっと上の学校でも余裕を持って合格できたのですが(実際、清瀬高校の志望者順位で1位を獲得しています)、上の学校で「大勢の中の一人」でいるよりは、「石神井高校の特進科に入った方が良いだろう」という判断でした。大成功です。特進科であれば塾に行く必要もないそうですし、本当に良かったです。おめでとうございます。石神井と言えば、偏差値と比べ、指定校推薦が大変充実していますが、できれば指定校推薦にあるGMARCHよりもさらに上を目指して頑張ってほしいと思います。
2013年04月09日
◆各中学校の年間行事予定について東久留米南中、保谷中、柳沢中、武蔵野6中は頂きました。ありがとうございます。 ◆都立自校作成校について先日、グループABCについてお知らせしました。いろいろ調べたところ、「各教科」、「大問で1つ分までは」、「自校作成に差し替え可能」、とするようです。たとえば、グループB(新宿、国分寺、墨田川)で説明します。まずは、3校共同で入試問題を作成します。しかし、新宿と墨田川では偏差値にすると随分差がありますので、墨田川の受験生にとっては入試問題が難しすぎる可能性もあります。そこで、墨田川高校が「各教科、1問だけ独自問題に差し替えても可」ということにするそうです。(本決定ではありません) ◆某都立高校が「本校は自校作成校を目指す」と在校生に発表しました。高校名は中3クラスで発表します。但し、早くても現中2生からと予想しています・・・。その理由は、3月の人事異動を見た結果です。もし自校作成校になるのでしたら、3月の人事異動で、都立自校作成校から優秀な教員を大勢集めなければなりません。(少なくとも、主要教科に1人は必要です。)しかし今回、その高校の人事異動であまり大きな動きが見られませんでした。おそらく、現状の教員レベルで自校作成校を目指すのは時期尚早でしょう(失礼)。ここ数年は、各都立高校の人事異動についても調べていますが、やはり教員レベルで大学進学結果は大きく変わります。志望校を決定する際は、こうした点にも注意したいものです。自校作成校にしておけば、大きく外れることはありません。なお、進学指導特別推進校と進学指導推進校は、今後グループBに入り、自校作成化する可能性は大です。グループBだけ3校しかないのも気になります。 ◆自校作成問題の作成時期について夏休みに作成し、9月に東京都教育委員会に入稿、10月~11月に●●●●●で印刷・・・という流れが有力です。 ◆某所からすごい情報を入手しました。授業時にお話するかもしれません。 タグ:都立高校入試 自校作成入試 西東京市 塾 難関校 トップ 校 自校作成校 西武柳沢 田無 東伏見 ひばりヶ丘 保谷 進学塾 東京都立 自校作成 グループABC 入試情報
2013年04月09日
<中3>本日はイオンの後半でした。「電池→酸とアルカリ→中和とイオン数の変化」という順序で進めました。どの項目も、分かると大変面白い項目です。難しい内容かつ重要な内容です。そのため、授業内でノートまとめの時間まで取りましたが、自宅でも入念な復習&まとめを行っておきましょう。丸暗記するのではなく、本日板書で解説したように、「理屈」「理解」を大切にしてください。早く暗記暗記丸暗記という勉強から卒業してほしいと思います。(勘違いしないでほしいのは、暗記はめちゃくちゃ重要です。単元によっては、まずは暗記→その後理解という場合もあります。) <中1>若干進度が遅れ気味ですが、基本中心に進めていきましょう。小学校時代の基礎力が抜けている子がおおいです。また、授業中の聞く力が弱い子も多いですね。ただ、みなさん素直なのでそこが救われます。現段階では、相当勉強が苦手な子もいますしカリキュラムも昨年よりもすでに2回分遅れています。(今後もっと遅れるでしょう。)しかし、そんな中1程度のカリキュラムの遅れなど私が取り戻します。そこは私の仕事です。みなさんは、とにかく塾で学んだことを徹底的にマスターしてください。そこだけはお願いします。それと確認テストの満点合格の継続。これもお願いします。あとは、なるべく皆さんを引っ張っていき、のちのち入試で戦えるようにしたいと考えております。 ※本日は強風のおそれがあったので、再テストの3名は帰しました。後日行います。※いよいよ春休みも終わり、中学校入学です。再テストのないよう十分に練習を重ねてきてください。翌日、徹夜で学校に行くような事態は避けるように。(うちの塾は、学校が始まろうとも原則合格するまで帰宅できません。)※年間行事予定をもらったらお貸しください。
2013年04月06日
<国語>評論文読解。類比、繰り返しについて勉強しました。途中、集中力がなくなり手遊びをしている子が1名。授業を止めたくなかったので放置しておきました。 <英語>時制の総復習。宿題の質問が毎回のように出てきます。どれも良い質問ばかりです。適当にやっていない証拠ですね。一方で、質問に全く来ない子もいます。これは、よく理解できているか、あるいは全く理解できていないかのいずれかです。後者の場合は、どこが分かってないのかも分からないのでしょう。何を質問していいのかも分からない。その結果、答えを丸暗記する。答えを丸暗記しても、そのテキストのそのページのその問題は解けますが、新しい問題になると全く解けなくなります。学校の定期試験で初めて見る問題が解けない子は、こうした普段の勉強姿勢に問題があります。当然、偏差値も伸びません。文法事項についてせっかく即答できる先生が身近にいるのですから、疑問が残らないようにしましょう。 <数学>速さの文章題。全体的に計算スピードが遅すぎます。各自、宿題とは別に計算練習を数題やっておくように。
2013年04月05日
こちらの続きです。(このブログは塾生向けではなく、主に細川先生および懇意にさせて頂いている塾業界の方々を想定して書いております。そのため、普段ブログで使用している「です・ます」調ではありません。ご了承ください。)細川先生にお願いしたのは「国語読解」の「授業」である。すなわち、私が細川先生に対し、とりわけ注目していたことは2点。細川先生の「文章読解の仕方」と「授業の進め方」である。同時に、私は塾長として、「塾生(生徒達)の授業の受け方」にも注意を払っていた。「観察」は生徒指導の基本であり、肝であるからだ。したがって私は、90分の授業中、常に3つのことに気を配りながらメモを取っていたことになる。今回のブログでは、3つめの「塾生の授業の受け方」については割愛するが、一言言っておけば、やはり実力のある子は頷きながらよく聞けているなという印象を持った。さて、細川先生の「文章の読み方」と「授業の進め方」であるが、どちらも共通している点があった。すなわち、先生の中で最終的なゴール地点が明確に意識されており、それに向けて「読解」も「授業」も進んでいくということである。ゴール地点に向けて一つの道筋があり、その道をクラス全員で進んでいくイメージである。当たり前のことであるが、これがなかなか難しい。授業というものには、いくつか重要なポイントがある。たとえば「授業中は講師の指示で埋め尽くす」ということや「板書の書き方」「間」「ボディ・ランゲージ」などがそれである。しかし、教務的な面で最も大切(だと私が感じている)ポイントは「獲得目標・到達目標を設定する」ということである。授業において、テーマの決まっていない授業は最悪である。それはテーマのない映画のようなもので、いくら話が良くできていても、記憶に残らないのだ。印象に残る映画というのは、ストーリーの面白さに加え、その背景に明確なテーマがあるものだ。授業においても、テーマの定まっていない授業は、生徒の印象に残らない。すなわち、生徒の頭から消え去ってしまうのである。記憶に残らなければ、その授業に意味はない。塾の授業におけるテーマとは「今日はこれが出来るようになった」と生徒が感じられるもののことである。生徒が帰宅し、「今日はこれが出来るようになった」「今日はこの問題が解けるようになった」、そのように明確に感想を持てる授業を毎回行わなければならない。それが生徒の記憶に残ることになる。また、テーマ設定の必要な理由はもう一つある。それは「効率性」だ。塾というのは、学校に比べ授業時間が圧倒的に短い。その短い授業時間の中で、学校で勉強する内容はもちろんのこと、それを遙かに超えたレベル(難関入試レベル)まで指導しなければならない。そのためには、解説や解かせる問題を洗練し、中身を凝縮することも当然重要ではあるが、何よりも大切なことは「獲得目標・到達目標の設定」である。「この考え方さえ理解しておけば、さまざまな場面で応用が利くだろう」という問題を選定し、それを伝えていくことが最重要なのである。すべての項目を漏らさず指導することはできない。それはどの塾でもどの講師でも不可能だ。時間はいくらあっても足りない。だから、入試問題を研究し、「これを覚えておけば大丈夫」というその単元のエッセンスを抽出し、それを徹底して生徒に叩き込むことが重要である。それが塾の指導現場における「効率性」というものの定義であり、それを実現するためには「獲得目標・到達目標」というものが必要なのだ。この「目標」が設定されていない授業は最悪だ。できれば、授業1回ごとにタイトルを付けられる位でちょうどいい。細川先生の授業にはそれがあった。もう少し具体的に書く。まず、文章の読み方について。細川先生は最初に「この文章のタイトルを考えなさい」という指示を出された。そして、数名の生徒を指名しながら、本文のタイトルを決定した。中には、細川先生の意図していない回答をした生徒もいたが、細川先生はそれを否定するどころか、それを採用し、タイトルを決定していった。そして、先生は、たった今決定したテーマやタイトルを理解することをゴール地点とし、細部を読む際にも常にそのテーマを意識する。本文の1行目から最後の行まですべてが「1つのタイトル」「1つのテーマ」でくくられているイメージだ。これは私が授業内でよく言う「その部分を考えるのに頭半分、全体を考えるのに頭半分」ということと通じるものがある。次に、授業の進め方についても同様。この日のテーマは、「文章を正確に読む」ということであったのだが、途中の雑談も冒頭の言葉も締めの言葉も、すべてがその「文章を正確に読む」というテーマで統括されているのだ。これが、先(第3段落)に述べた「文章の読み方」と「授業の進め方」のどちらも共通している点があったということの意味である。つまり、細川先生の授業は、テーマからぶれることがないのだ。テーマとは柱である。その柱に揺らぎがない。途中、文章内容からさまざまな話に派生していく。ある時はスマップの「世界に一つだけの花」の話になり、あるときは「世界の中心で愛を叫ぶ」の話になる。日産のCMの話や宮台真司の話も出た。こうした比喩やたとえ話がすらすら出てくる国語の先生は実力がある。英語の先生の実力は、瞬時に例文を出せる能力で図れるとするならば、国語の先生の実力は、たとえ話や比喩の豊富さで判断することが可能だ。こうした多様なジャンルの話を出しつつ、それでいて柱がぶれない。それが細川先生の授業であった。
2013年04月05日
◆本日は中3授業でした。次回の国語の宿題ですが、問5の作文はやらないで結構です。授業で本文解説を行いますので、十二分に内容が理解できたら希望者は提出してください。添削します。 ◆本日は、It ~ to ・・・構文の補足説明。「意味上の主語」について解説を行いました。○「It ~ to ・・・構文 」において、不定詞の意味上の主語を明記する場合は、不定詞の直前に「for 人」を割り込ませて下さい。(原則) ○発展内容その1そもそも、不定詞というものは、もともとは「動詞」です。動詞にtoが付くことによって、名詞や形容詞や副詞という別の品詞に変化しているのです。このような「元動詞」のグループのことを「準動詞」と呼びます。みさんが知っている準動詞は、不定詞と動名詞です。不定詞は、「動詞が名詞、副詞、形容詞に変化したもの」、動名詞は「動詞が名詞に変化したもの」です。どちらも「元動詞」ですね。さて、準「動詞」と言うくらいですから、不定詞にも必ず「主語」が存在します。「動詞」があれば「主語」も存在するはず、というのは英語の原則だからです。そして、その「不定詞の主語」は、不定詞の直前に入れます。これが本日指導したルールです。ところで、ここで疑問がわいてきます。中2の時にも「不定詞」を習いました。I like to play tennis.のような文です。この文では、不定詞to playの直前に主語がありません。なぜでしょうか。理由は、「文全体の主語(この場合は I )と不定詞の主語が一致している場合は、不定詞の主語は明記しない」という決まりがあるからです。上の文でいえば、文全体の主語は I です。また、「to play tennis.(テニスをする)」という行動主も I です。どちらも I です。このように、文全体の主語と不定詞の主語が同じ場合は、わざわざ不定詞の意味上の主語は書かないのです。つまり、中2の時に勉強した不定詞は、実は例外だったわけです。本当は、原則、不定詞には主語が存在します。このルールは、後々英作文をする際に重要な意味を持ってきます。よく覚えておきましょう。○発展内容その2さて、本題。「It ~ to ・・・構文 」において、不定詞の意味上の主語を明記する場合、不定詞の直前に「for 人」を割り込ませる場合と、「of 人」を割り込ませる場合があります。この区別はどうすればいいのでしょうか。参考書を読むと、「~の部分が、人の性格・性質を表す形容詞の場合は、for ではなくて、of を使う」と書いてあります。 そして、kind , good , wise , careless・・・ などを暗記するように書いてあります。果たしてそれですべての問題に対応できるのでしょうか。みなさんは、将来TOEFLやTOEIC を受検することになると思います。安倍内閣が大学受験にTOEFLを導入するなんて案も出しています。こうした上級試験では、たとえばwrongという形容詞が問われます。このwrong(よくないことだ)は、なんと「 It ~ for 人 to ・・・」の場合と 「 It ~ of 人 to ・・・」の場合の2通りがあります。そうした際に丸暗記では対応できません。やはり、正確な理解をしておく必要があります。A文)It is important for me to study math.(私にとって数学を勉強することが大切です。)B文)It is kind of you to help me.(手伝ってくれるなんて親切ね→手伝ってくれてありがとう。) A文では for を使い、B文では of を使っています。B文の場合は「kindは、人の性質だからof」という覚え方でも確かに良いのですが、ここでは別の区別の仕方を教えておきます。結論から言うと、 「 It ~ of 人 to ・・・」 の文は2通りの意味を持っていますが、 「 It ~ for 人 to ・・・」の文は1つの意味しか持っていません。B文から説明します。B文は2通りの意味で理解可能です。どういうことかと言うと、B文の不定詞to help me(私を手伝ってくれること)と形容詞kind(親切だ)をつなげて、・「手伝ってくれるなんて親切だ」という意味でも理解できますし、意味上の主語(of you)と形容詞kind(親切だ)をつなげて、・「あなたは親切だ」という意味でも通じます。このように「It ~ to ・・・構文」が2通りの意味で理解ができる場合は、意味上の主語に「of」を使います。 一方、A文を見てください。A文は2通りの意味で理解できません。A文の不定詞to study math(数学を勉強すること)と形容詞 important (重要だ)をつなげて、「数学を勉強することは重要だ」という意味は通じますが、意味上の主語(for me) と形容詞 important (重要だ)をつなげて、「私は重要だ」という意味は通じません。このように「It ~ to ・・・構文」が2通りの意味で理解ができない場合は、意味上の主語に「for」を使います。ここまで理解しておくと、wrongのような形容詞の際、ofを使うのか、forを使うのか区別できるはずです。本日はそんな話をしました。 参考文献江川泰一朗著「英文法解説」(金子書房)安藤貞夫著「現代英文法講義」(開拓社)安藤貞夫著「基礎と完成 新英文法」(数研出版)マークピーターセン「表現のためのロイヤル英文法」(旺文社)綿貫陽著「ロイヤル英文法」(旺文社)タグ:都立高校入試 自校作成入試 西東京市 塾 難関校 トップ 校 自校作成校 西武柳沢 田無 東伏見 ひばりヶ丘 保谷 進学塾 東京都立 英文法 不定詞の意味上の主語
2013年04月05日
宿題ノートのチェックを終えました。全員分、すべてのページ、途中式をチェック。その結果、お話にならない子が数名。適当にやって、答えも途中式も合っていないのにもかかわらず、全てマルだけ付けてある人もいます。ふざけてるんじゃねーよ!適当にやるんなら、やめさせんぞ!何回目だ!?注意されてんのは! というわけで、4/4(木)19時に塾に来て、すべてやり直すこと。予定がある?関係ありません。全てキャンセルして来い!・ひばり中に進む男子←1人しかいないのでわかるでしょう。君です。一番まずいのは。・明保中に進む女子←1人しかいないのでわかるでしょう。途中式で誤りが数ヶ所あります。・田無4中に進む女子←1人しかいないのでわかるでしょう。間違っているのに丸を付けているものが数ヶ所あります。 以上3名は、4/4(木)19時に来て、宿題をやり直すこと。(3人以外にもあやしい子はいます。田無1中に進む男子。累乗計算の一部に間違っているものがあります。東久留米南中の子は、そもそもやってくるページを間違っています。) ◆授業中(問題演習中)に、教室中に響く声で大きなあくびをしていた子がいました。一斉に、他の子もその子に視線を注ぎました。一気に教室の空気が乱れましたね。やる気がないなら、どーぞやめてください。次やったら、教室から追い出します。→そのまま退塾になります。 ◆保護者の方へ。よくお子さんと相談して、本当に来たくないなら無理に来させないでください。 もう一度書きます。チラシにも書いてありますが、「意欲ある子のための塾」です。私はやる気スイッチとかいう存在は知りませんし、押し方も分からないので、やる気がない子は来ないでください。繰り返します。やる気がない子は来ないでください。 ◆上記のようにいい加減に宿題に取り組んでいる子、毎回のように小テストで満点が取れない子。こうした子は入試で合格できない可能性がグンと高まります。都立共通問題や都立自校作成問題で得点するためには、いくつかポイントがあります。そして、その得点するために必要なことは、私には見えています。しかし、私の与えた課題をクリアできない子は、残念ながら合格できません。もちろん、時間制限というルールがなければ、いつかは合格できる実力になるでしょう。しかし、入試には期限がある。君たちには平成28年2月23日という期限が用意されています。現状のまま進むと、その日に間に合わない子が数名出てくるでしょう。私は予言者ではありませんが、少なくとも都立高校受験に関しては、私の予想はかなりの確率で的中します。時間がありません。君たちが早く変わらなければ、平成28年2月に間に合いません。このままでは、非常に厳しい結果が待ち受けていると思います。高校受験に奇跡が起きることはありません。ここが大学受験との決定的な違いです。大学受験なら「受けたいところを受験せよ」という進路指導もありえますが、高校受験においては多くの進学塾や中学校で「受かるところを受験する」という傾向にあるのは、そうした理由からです。高校受験とういのは、ほぼWもぎの合格可能性通りに雌雄が決せられます。入試当日は、1月の模試結果とほとんど変わらない入試が行われます。すなわち、高校受験とは「普段通りの結果がそのまま出る受験」ということになります。君たちは今のままだと落ちます。間違いなく落ちます。特に数名の子は、不合格という泥沼へ既に片足を突っ込んでいる状態です。落ちるために勉強している。3年後に不合格になるような行動をしている。落ちるために塾に通い、落ちるために中学校生活を送り、落ちるために入試会場に向かい、帰宅する。そして、落ちていることを確認するために、3年後の不合格発表を見に行く。このように、中学入学前の段階で、すでに「落ちるためのレール」に乗っかってしまっています。今すぐ、そのレールを降りないといけない。そして、「合格するためのレール」に乗り換える必要があります。「合格するためのレール」はどこにあるか。それは、普段の授業で私が伝えていることにヒントがあります。授業中の注意事項をよく聞き、自分自身で「合格するためのレール」を探しなさい。ただし、「落ちるためのレール」と違い、「合格するためのレール」は厳しい上り坂になっています。「落ちるためのレール」は下り坂なので、進んでいる時は快適なあまり、それが悲劇に繋がっていることに誰も気が付きません。一方、「合格するためのレール」は急な上り坂になっているため、少し進むのにもエネルギーが必要です。その苦しいレールを歩んでいく覚悟があるのなら、今すぐ乗り換えなさい。受かるために当たり前の行動をすれば、当たり前のように合格する。それが高校受験です。君たちは今、落ちて当然の行動をしています。
2013年04月03日
◆整理の基本昨年の6月、「整理の基本」と題して全5回でブログをアップしました。新入生は読んでおいてください。さて、本日の中3生。宿題の場所を間違っている子がいたため、その子には退出してもらい、授業を進めました。その後、その子の机の上を見ると、私が「捨てるように!」と初回の授業で指示しておいた国語の教材が乗っています。今年度から国語の副教材を改定したので、「昨年までのものは廃棄するように」と伝えたのですが、それを守らないとこのような事態になります。さて、ここから大切なお話。授業でも説明しましたが、古いもの(使わないもの)と新しいもの(これから使うもの)を混ぜることは絶対にしてはいけません。これは仕事の基本です。古いフォーマットと新しいフォーマットを混ぜてしまう社員・事務スタッフは、どの会社にも必ずいます。これは仕事能力の問題なのですが、これをやってしまうスタッフや会社は、例外なく「仕事偏差値」が低い。こうした会社に仕事を依頼すると、間違いなくミスが多発しますし、そもそも締切や支払期限なども守られません。来年消費税が上がります。また、再来年の年度途中にも消費税が上がります。これにより、事務能力の低い会社はミスを多発します。みなさんの中にも、きっと被害を受ける人が出てくるでしょう。たとえば、飲食店で旧来の消費税5%のメニューがそのまま出てきたり、旅行会社で古い料金表が渡されたり・・・。こうしたことが日本中で多発するはずです。(とりわけ中小企業において)これをやると信用を失います。一瞬です。(私も注意しなければ・・・) 「いらないものは捨てる」あるいは「別の場所に保管しておき、絶対に新しいものと混ぜない」という大原則を守っておかないといけません。よく覚えておきましょう。この程度のことは会社に入る前にマスターしておくこと。 ◆偏差値の高い高校を目指す理由中3クラスの宿題・テストは、かなり負荷をかけています。頑張って付いてきてください。理由は様々ですが、要するに一言で言えば、みなさんになるべく上の学校に行ってもらいたいからです。偏差値で学校を選ぶことは、おそらく中学校の先生は否定するでしょう。社会の中でも否定する人は多いと思います。しかし、私は断言します。なるべく偏差値の高い高校に行けと。偏差値の高い高校には凄い友人達が大勢います。学校の先生の教務レベルも抜群に高いです。都立自校作成の問題を見れば分かりますが、自校作成校の先生方の力量は半端ないです。こうした意識の高い友人や力のある先生から得るものは、きっとたくさんあります。どうか少しでも偏差値の高い高校に入ってください。必ず将来プラスになるはずです。 そもそも、偏差値の高い高校にハズレはありません。偏差値が高いということは、偏差値の高い受験生とその保護者の方が集まっているということです。そうした方々は、物事を慎重に選びます。そうした方が「良い!」と判断した高校だからこそ、その偏差値を維持できているわけです。しかも何年間も。意識の高い生徒は、知的好奇心も旺盛です。先生を見る目も厳しいです。その要求を満たし、今の偏差値を維持しているというのは、やはりその高校の先生は凄いのです。意識の高い生徒や親を満足させるには、高校側にも多大なエネルギーが必要とされます。反対に、ダメな学校ならドンドン偏差値が下がるはずです。(例:●谷高校のように。要するにここは意識の高い親と生徒から「ダメ!」と烙印を押されたのです。) ですから、私はみなさんに偏差値の高い高校に入ってほしい。そして、「上の世界」でしか体験できないものを手に入れてほしい。そこからしか見えない世界がきっとあります。そうしたところから逆算した結果のあの宿題量です。各自丁寧にこなしてください。(皆さんに可能性がないと思っているのなら、私もここまでの負荷はかけません) ↓1つ下に、都立自校作成校の変更点があります。今年の中3から実施ですね。楽しみです。
2013年04月03日
どうやら正式決定したようです。→こちら予想より動きが早かったですね。今までの流れですと、大きな変更は「9月か10月に発表し、翌年度から実施」というのが通例でしたが、今回はすぐ動きました。とにかく楽しみです。どんな問題が出来上がってくるのでしょうか。あとは生徒達にどんな対策をやらせれば良いのか考えるのも楽しみです。個人的には、ちょっとここ数年マンネリ化していたので、こうした変更は大歓迎です。高校側は、問題作成の手間が省ける分、自校の生徒の大学受験指導に専念できます。受験生も、直前期の志望校変更がやりやすくなります。(同じグループ内なら入試問題が同じなので変更しやすい)塾側も、自校作成が3種類になるので、仕事自体は楽になります。ただ、これは私にとってつまらないですね。15校は多すぎるにしても、10校くらいは解きたかったです。空いた時間で、別の研究でも行いたいと思います。
2013年04月02日
石原都政下で様々な都立改革が行われ、都立高校も復権してきました。◆第1の改革:「全都一区」へ細かい改革は多々あるのですが、大きなものとしては、まず「全都一区」にしたことがはじまりです。以前は、西東京市の生徒は第9学区しか受験することが出来ませんでした。しかし、10年程前、定員の20%を他学区から受け入れることが可能になりました。つまり、西東京市の子も、国立や西を受験できるようになったのです。ただし、募集定員の10~20%しか枠がなかったため、依然として地元学区の子が強い入試でした。その数年後、「全都一区」すなわち、どこの学区でも受験できるようになりました。その結果、西武新宿線、西武池袋線、中央線で繋がれている多摩地区と23区の受験生が相互に流れる状況になり、倍率が読みづらい入試が続いています。 私は、この改革(学区制の撤廃)は当然だと思います。日本はいまだ「学校歴社会」という面を強く持っています。実際に就職し、働きはじめた後は、基本的には実力勝負です。もちろん、官庁や一部の企業や一部の取引では「学閥」というものに影響を受けることは事実ですが、「学校歴」によって日常生活が支配されるようなことは、歳を重ねるごとに減っていきます。しかし、企業に入る前の段階として、一定以上の「学校歴」(学歴ではなく、学校歴)がないと、現在ではエントリーすら通らないのです。はっきり言って、もはやGMARCHでも厳しくなっています。早稲田もギリギリになってきました。東大か一橋、最低でも慶応に入っていないと、学校歴は武器になりません。 さて、その学校歴ですが、多くの場合、「大学の学校歴」(最終学歴)が見られます。しかし、一部、「出身高校」を見る企業もあります。その際、やはり全国的にネームバリューがあるのが、日比谷、西、国立の3校です。あとは立川高校(旧制第2中学校)も有名です。旧制中学時代からの名門だからです。「国立(くにたち)は知らなくても、立川高校(たちこう)なら知っている」という方が地方にはいます。国立(くにたち)は甲子園にも出たことがあるのですが、いまだに地方の人は「こくりつ」と読みます。※ちなみに、国分寺駅と立川の間にあるから、「国立」です。 こうした社会的状況を鑑みると、生まれた地域によって(みなさんの場合は西東京市)学校歴が左右されるというのは、憲法上問題があります。10年以上前の「学区制」というシステムでは、西東京市に生まれた段階で、日比谷、西、国立を受験することすら出来ないのです。この3校は大学受験指導においても定評がありますから、西東京市に生まれた子がそうした素晴らしい指導を受けられないということになってしまいます。これは問題ありです。ですから、全都一区になった改革は、当然と言えば当然の結果です。 ◆第2の改革:自校作成校の導入2つめの改革は自校作成校の導入です。大学進学実績が極端に落ちていた都立高校。これに石原前都知事は激怒します。そこで、都教育委員会は、各学区のトップ校に自校作成問題を導入しました。これにより、受験生は自校作成に向けて勉強を始めることになります。一般に、入試問題を難しくすると、受験生や塾もそれに向けて勉強をするので、全体としての学力が上がるという傾向があります。東京都は、この自校作成校の導入によって、都立復権を図りました。ところが、自校作成校の導入から数年・・・。イマイチ大学受験の結果が出ませんでした。この第2の改革は、半分成功、半分失敗というところでしょうか。 ◆第3の改革:都立中学の設立そこで都立改革の3つめは、都立中の設立です。第2の改革において、都立自校作成校を導入し、都内中3受験生に負荷をかけました。にもかかわらず、いまいち大学受験の結果が出ませんでした。そこで、都は考えます。そうして出た結論は、「本当に優秀な生徒は、小6段階で私立中に流れてしまっている。つまり、都内公立中学の中3生には、すでに学力的に優秀な子はほとんど残っていない。そうだとすれば、小6段階で私立中学に流れている優秀な小学生を都立が奪わなければならない」というものです。もちろん、青字部分は発表されている内容ではありません。建前は違います。しかし、本音は間違いなく青字部分です。こうして東京都は、都立中学を設立し、都立復権を目指しました。ところが、すでに旧学区のトップ校は、軒並み自校作成校に変更してしまっています。そこで、やむを得ず、各学区の2番手校を都立中学にしたのです。現在、都立中学になっている大泉、三鷹、北多摩(立川国際)などの多くが、旧学区の2番手校です。こうして2番手校が都立中になり、高校からの募集を停止しました。(あるいは半減しました。)その結果、現在の都立高校入試は、この2番手のライン(武蔵野北と小金井北あたり)が最も激戦になっているのです。(当然、玉突きで、その下の、清瀬、井草、豊多摩も大激戦です)多摩地区で言えば、第10学区の三鷹、第8学区の北多摩がなくなりました。また、第3学区の大泉と富士が自校作成校になってしまったために、多くの中3生が、みな第9学区の武蔵野北と小金井北に集中するという事態になっています。武蔵野北と小金井北の高倍率には、このような要因が絡んでいます。 ◆今後の改革:グループ分け今後の改革は、都立高校全体を3つ程度のグループに分けるというものが考えられています。(あくまでも「案」だそうです)●1つめのグループは「大学進学を目指すグループ」です。●2つめは、「まあそれなりに」のグループ←東京都は、もっとちゃんとしたネーミングをしてくれるはずです。調布北、井草、清瀬、小平、豊多摩、石神井あたりが、このグループに入ってくるでしょう。●3つめは、就職を目指すグループです。下位校がここに分類されます。 1つめの「大学進学を目指すグループ」については、さらに3つ程度にわけ、入試問題を各グループに自校作成させるという案が出ているそうです。早くても今の中1(4月から新中2になる子達)から始動ということらしいですが、このあたりは若干前後する可能性もあります。情報入手次第、塾生にはすぐにお知らせします。 また、もう1つ情報が入りました。ある高校が自校作成にしたがっているそうです。もし、上記の改革(3つのグループ分け)が実現した場合は、墨田川などのグループに入り、自校作成の仲間入りをしたいと模索しているようなのです。もし、上記の改革が実施されなかった場合も、今の中1(4月からの新中2)か今の小6(4月からの新中1)あたりから、自校作成にしたいと考えているそうです。しかし、現場の教員は「自校作成問題を作る負担」を理由に一部反対している模様です。こちらも決定次第、塾生にはお知らせします。
2013年04月01日
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