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2023.03.24
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ホームグランド手賀沼とその沿岸には、ゴールデンウィーク前後にオオヨシキリが飛来する時期となります。ギョッギョッと囀るのを目撃すると、初夏の到来を実感します。
西海(2007)は、オオヨシキリの形態、生態、生活などに関する知見を整理し報告しています。
一夫多妻制でオスの20~30%が2~3羽のメスとつがう一方、なわばりを持っても1羽のメスともつがえないオスが15%前後いると述べています。
早く渡来した雄はアシ原の植生密度が高い場所を好んでなわばりを確保し、最初の雌(第一雌)がなわばり内に入ると雄はさえずりをやめ、メイトガード(*)を行なう。第一雌が産卵を始めるころ(初卵日の前後3日間)にメイトガードをやめて再度さえずり始め,第二雌を誘引する.第二雌は第一雌の巣から離れた場所に営巣する傾向がある.早く渡来した雄、特に4月中に渡来した雄は一夫多妻になる傾向が強く,5月中ごろ以降に渡来した雄は雌を1羽も得られないことが多いことを記しています。
さて、表題について、西海(2007)は、次のように興味深い報告をしています。
オオヨシキリの雄が多い巣では雄親の給餌頻度が高いことを紹介しています。
雄のヒナが多い場合には、雄親は十分な餌を与えて「良い息子」に育てようとし,逆にメスのヒナが多い場合には、給餌には労力を割かず、さえずることでもう一羽のつがい相手を獲得することに労力を割く方がより多くの子孫を残すことができるからだと考えることができると述べています。
一般的に鳥類のヒナの性は外観上わからないとされていますから、雄親がどうやってヒナの性を識別しているのかという疑問は残りますが、興味深い記事です。
(*)メイトガード:雄が雌に近づかないように警護すること
(引用)
西海 功.2007.父親はオスのヒナが多い巣でよく働く.
Bird Research News Vol.4 No.8.p4-5.
(写真)
一枚目2019年5月11日柏市布瀬
二枚目2019年5月12日柏市片山新田
三枚目2022年5月20日印西市下井













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最終更新日  2023.03.24 18:08:01
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