再出発日記

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2007年07月17日
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「アジアハイウェー」という国連事業があるらしい。日本も加わるアジア23カ国が調印してアジアの道を整備する事業である。その一号線は、起点が東京、終点がイスタンブール。つまり日本、韓国、中国、ベトナム、ラオス、タイ、ミャンマー、バングラディッシュ、インド、パキスタン、イラン、トルコを一本の道で結ぶ大事業だ。

政治を遅れをよそに、経済面ではアジアの共同体の試みはそのように具体的に動き出している。共同通信社の企画に乗って、下川祐治氏は、一人の青年とカメラマンを従えて未整備のハイウェーをバスの旅で走破する。

「5万4千円でアジア大横断」新潮文庫 下川祐治
51才の彼には少し過酷な旅だったようだ。窮屈なバスで何日も車中泊をし、客引きにだまされ、と本の中では終始ぼやき通しである。でも「ぼやき」がどうやら彼の文章スタイルらしいということがわかるころ、私はここに書いていることを全面的に信頼するようになる。もしも、アジアバスの旅をするとしたら、この本は大いに役立つに違いない。(最もアジアの変化はめまぐるしいので、あと2~3年という限定つき。)

なぜ信頼できるか。私が韓国、中国、ベトナムで彼とほぼ同じ失敗や経験をしているからである。
「韓国フェリーの雑魚寝部屋、布団の幅は60センチほどしかない。姿勢を正して寝る。」そういえばそうだった。狭かった。それが当たり前だと思っていた。
「中国の客引きの強引さは世界でもトップレベルだと思う」だそうだ。断ってもことわっても金魚のふんみたいに付いてくる。そんな経験も私はした。
ベトナムでは私は力車夫に約束した金額の10倍の額を請求された。断っても不気味についてくる。レストランに入る。店の前で待っている。負けてしまってその額を払ったことがある。それとほとんど同じ経験を下川氏もしているらしい。

言葉ができなくても英語と筆談でやっていく下川氏の「何とかなるさ」の旅心情を読んでいると、私はなんとも頼もしい。韓国仁川からフェリーで北朝鮮国境近くの中国丹東に渡る。朝鮮民族の住む町から北京を目指す。彼のように急がずにゆっくり旅をすればなかなか面白いコースではある。北京から武漢、上海に行って飛行機で帰れば、交通費5~6万ですみそうだ。旅の虫がうずうずと動き出すような本である。誰か一緒について行ってくれる人はいないかしら。





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最終更新日  2007年07月18日 01時36分45秒
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