再出発日記

再出発日記

PR

フリーページ

お気に入りブログ

『ガロ曼陀羅』(復刻) New! Mドングリさん

5/13*5/14:18日間・… New! 天地 はるなさん

生ゴミ処理機の内釜 New! はんらさん

源氏物語〔2帖帚木 … New! Photo USMさん

天空のポピー園 New! 七詩さん

カレンダー

2010年09月02日
XML
カテゴリ: 邦画(09~)
日本の田舎よりも田舎らしい村に入っていく。台湾は世界に残された最後の日本の田舎になるかもしれない。

夏、8歳の敦(原田賢人)と6歳の凱(大前喬一)の兄弟は、旅行ライターの母・夕美子(尾野真千子)に連れられ、急死した父・孟真の遺灰を届けるため、父の故郷である台湾東部の花蓮近くにある小さな村を訪れる。村ではおじいちゃん(ホン・リウ)と、台北に住む孟真の弟・孟堅(チャン・ハン)とその妻・華心(ワン・ファン)が母子を迎える。敦は父に貰った、トロッコを押す少年の古い写真を持っていた。その少年は、戦前のおじいちゃんだった。写真の場所を忘れてしまったおじいちゃんは兄弟を連れて、トロッコの線路を探し始める。(goo映画より)

以前台湾を旅行したときに行った映画博物館で、分厚い小津安次郎の展覧会カタログがあった。おそらく大々的な企画展をしたときの名残なのだろう。中を見ると、中国語なのでよく分らない面もあったけれどもおそらく非常に専門的なものだった。

この映画、日本監督なのだが、スタッフは台湾の人が多い。登場人物は夕美子と2人の息子以外はみんな台湾人である。それでも、半分の言語は日本語というところが台湾の面白さではある。

小津を髣髴させるようにあまり大きな事件は起きずに話は終わる。

「私駄目なんです。全部自分で選んできたはずなのに‥‥‥」
夕美子は姑につい溢れるように自分の悩みを打ち明ける。
「何も補償をしてくれ、というんじゃない。あんなに日本のために尽くしたのに、戦争が終わったら知らん顔‥‥‥「ご苦労様」と言って欲しいんじゃ‥‥‥」
夕食の場でおじいちゃんは溢れるように本音を漏らす。

人生は思うように行かない。

人と人とのつながりだけが、古いものには残っていて、それだけが救いなのだ。

おそらくそのことのみを描いてこの美しい映画は終わる。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2010年09月02日 08時41分28秒
コメント(0) | コメントを書く
[邦画(09~)] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

キーワードサーチ

▼キーワード検索

コメント新着

永田誠@ Re:アーカイブス加藤周一の映像 1(02/13) いまはデイリーモーションに移りました。 …
韓国好き@ Re:幽霊が見えたら教えてください 韓旅9-2 ソウル(11/14) 死体置き場にライトを当てたら声が聞こえ…
韓国好き@ Re:幽霊が見えたら教えてください 韓旅9-2 ソウル(11/14) 死体置き場にライトを当てたら声が聞こえ…
生まれる前@ Re:バージンブルース(11/04) いい風景です。 万引きで逃げ回るなんて…
aki@ Re:書評「図書館の魔女(4)」(02/26) 日本有事と急がれる改憲、大変恐縮とは存…
北村隆志@ Re:書評 加藤周一の「雑種文化」(01/18) 初めまして。加藤周一HPのリンクからお邪…
ななし@ Re:「消されたマンガ」表現の自由とは(04/30) 2012年に発表された『未病』は?
ポンボ @ Re:書評「図書館の魔女(4)」(02/26) お元気ですか? 心配致しております。 お…
むちゃばあ@ Re:そのとき 小森香子詩選集(08/11) はじめまして むちゃばあと申します 昨日…
KUMA0504 @ Re[1]:書評「どっちがどっち まぎらわしい生きものたち」(02/26) はんらさんへ 今気がつきました。ごめんな…

バックナンバー

・2024年06月
・2024年05月
・2024年04月
・2024年03月
・2024年02月
・2024年01月
・2023年12月
・2023年11月

© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: