(解説) 傷つくことを恐れず、 正面からNOと言う。 科学を信じて、 新しい時代を生きよう。 それがグレタのめざす道。 greta 環境問題、 SDGsへの関心が高まる今、 観てほしい注目の映画!
2018年8月。15歳の少女グレタ・トゥーンベリはスウェーデン・ストックホルムにある国会議事堂前で学校ストライキを始めた。気候変動対策を呼びかけるため、一人で座り込み、自作の看板を掲げてリーフレットを配りながら通行人の質問に答える。毎週金曜日にストライキをすることから「Fridays For Future(未来のための金曜日)」と名付けられた運動は次第に注目を集め、世界中の若者たちがグレタの考えに賛同していった。たった一人で始めたストライキは、数か月のうちに国内外へ広がるムーブメントになった。
2003年、オペラ歌手の母・マレーナ、俳優で作家の父・スヴァンテの長女として生まれる。現在18歳で、妹のベアタと4人家族でストックホルムで暮らす。2011年に学校の授業で環境問題に関する映画を見た後、摂食障害になるほどショックを受け、それ以降、塞ぎこむことが増えた。後に、アスペルガー症候群と診断される。彼女は菜食主義者になり、飛行機での旅行を断るなど、生活習慣を変えた。気候問題に関しての独学を続け、2018年には学校ストライキをはじめ、彼女の活動が世界に波及すると、グレタは世界各地の会議に出席。大物政治家などの大人たちを相手に動じることなく厳しく批判し、気候変動の具体的対策を打つよう訴えつづけている。グレタの「Fridays For Future(未来のための金曜日)」と名付けられた運動は、南極大陸を除くすべての大陸で広がった。米タイム誌の「パーソン・オブ・ザ・イヤー」に史上最年少で選出され表紙を飾り、2019年、2020年と2年連続でノーベル平和賞にノミネートされている。