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夕方、さくらんぼの剪定を終えて、羊をしまおうとつないでおいた畑に行くと羊がいない。切株に結びつけておいたはずなのに。と見ると、切株は根元が腐っていたらしく、折れてむなしく足元に転がっている。薄暗くなりつつある山路をしばらく探すと向こうの道を羊が2頭、そろってのん気に歩いている。近寄ってゆくと、羊もとっとっとっとこちらに向かってくる。かわいいものではないか。なんだか最近ふてぶてしくなってきましたよね、肉にでもしちゃいましょうかね。なんて、一緒に羊を飼うことになった農家仲間とこの前会った時言ってごめん。近寄って来るにつれ、羊が何か黒い。泥の中でも転がり回ったか。なんだこりゃ。あっ、あれだ!チクチクしてて服にくっつくやつだ!(通称コジキとかバカ。調べるとセンダングサと言うらしい。)羊毛にびっしりとついてしまっていて、少し毟ってみましたが焼け石に水。簡単に取れません。フリースやセーター着込んでこの草の上を転がり回ったような状態です。あー、取っても取ってもきりがない。どーしよ、どーしよ。とりあえず暗くなってきたしオリに入れて帰って飯食おう。毛を刈らなきゃならんかな。と考えながら軽トラで山路を下りて来ました。
2012.01.29
天気予報で、今夜は平野部は曇り、山間部では雪の降るところも、と言っていたので、降らんな、と思っていて朝起きてみると銀世界。そうか、オレんち山だ、と再認識。平地ですと雪が積もっても何とかなるでしょうが、ウチのような傾斜地ですと畑まで行けなくなります。さらに、ブドウの温室栽培ハウスがたくさんありますので暖房機の重油を配達するタンクローリートラックも山を登れなくなってしまったりして大変です。そこで雪が降った朝には、耕作者は雪かきしてくださいと村の放送で流れます。すると、わらわらと雪かきスコップを持った農家のおっちゃん達が出てきて、この家はこの坂の雪をかけと、あらかじめ決められている坂を、出てきた順に特に打ち合わせすることもなく各々勝手に雪かきを始めます。おっちゃんの中でも35歳の私はまだまだ最年少なのですが、「金土も雪降るっつってるけど雪かきばっかでかなわんな、木曜に先にちっとかいとくか」「降る前に道に廃棄ビニールでも敷いとくか」「捨てるブドウの傘でも敷いとくか」などなど次々飛び出すアグリカルチャージョークの切れ味の鋭さに、まだまだウチのヤマヂは大丈夫だな、と思いました。それにしても山の傾斜地で日当たりに違いが出るのが雪の解け方を見ていてよく分かります。北向きの斜面は全然解けてませんが、ウチのヤマヂは陽が出るとあっという間に解けてしまいました。
2012.01.17
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。年末31日から娘、息子、私、そして最後の防波堤の妻まで風邪を引き、三が日寝込んで、いつまでも寝込んでいる訳にはいかん、と畑に出て剪定をやったり消防団の出初で寒い中気を付け休めを繰り返したまに敬礼などしていると、ぶり返してまた咳が。今年の抱負は健康です。さて、羊を飼い始めて一か月ほど経ちました。「私も飼いたいな」と思った方もいらっしゃると思いますので羊について分かったいくつかのことを報告します。1.よく草食べる。朝、首輪をしてロープをつないで杭に結んで、夕方に見てみるとロープの届く範囲で円形に丸く草が無くなってます。けっこうきれいに食べてくれます。ただし、つないでおかないとあっちこっち食べ散らかします。ですので、杭の位置を移動して食べる範囲を区切ってやらないとなりません。面倒です。理想は、朝、小屋から出して「あそこの畑、特に法面を重点的に食べてこい!」と命令したら羊自らそこまで走って行って綺麗に食べてくれるまでコミュニケーションがとれるようになることですが無理か。2.けっこう大きくなる一か月で来た時よりも明らかに大きくなってます。成長速度が速いのか。あまり大きくなられると困るな。3.桃やさくらんぼの芽、枝も食べてしまう。ただし、草があれば草を優先的に食べます。草の方が美味しいのか。樹皮を剥いで食べたり、根っこを掘り返して食べたりはしません。ただし、果樹の葉っぱは食べそう。実も食べてしまいそう。やはり教育が必要か。4.子供たちに大人気。大人にもそれなりに人気。うちの息子は怖がってあまり近づきませんが、娘と妻は大好きです。友人の子供や近所の方々も見に来てくれました。5.寂しがり群れ性の動物だからか一頭になると非常に心細くなって鳴く。めー。6.どんくさい畑の傾斜で滑って転んだり、つないである綱に自ら絡まって立てなくなってたりする。それもまたかわいい。7.気が小さい。転んだ後に、自分が転んだことにあまりに驚いたのか10秒ほど固まったまま立ち上がれなかった。死んだのかと思ってこっちがびっくりした。8.エサを奪われる。夜は鉄のアミの檻に入れているのですが、その檻の横に乾燥したトウモロコシや麦などが入った配合飼料の袋を置いておいたら、夜の間に他の獣に、タヌキかハクビシンかイノシシかカラスか定かではありませんが、餌の袋を破られて食べられていました。追い返せよ。お前らには野生の獣の雄々しさが無いのか!9.遠くまで逃げない。綱がほどけたり、大きくなって力が強くなったからか首輪の金具を壊したりして何度か逃げられてしまったのですが、遠くまでは逃げません。自由の身になってものん気に近くの草食べてます。その隙に捕まえます。さすが草食系。10.スコットランド仕込みは大したことがない夕方、私は剪定をしていたので、エジンバラから帰ってきた弟に、草食べさせている畑から小屋へ戻しておいてくれと頼むと、このスコットランド帰りに任せておけ、と羊の元へ。しばらくすると、待てっ!こらっ!このバカ!戻ってこい!という大声が。どうやら羊に逃げられてしまったようです。大声で叫べば叫ぶほど自分のバカさ加減を露呈することに。冬の夕暮れの山路に響き渡る羊への罵倒を聞いているとスコッチの味は覚えてきても羊の扱いは習ってこなかったようだなと思いました。
2012.01.05
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