山への情熱 音楽への愛

山への情熱 音楽への愛

2017年10月06日
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いつもお世話になっているKガイドと私の共通する趣味は本・映画・音楽である。Kガイドはアルパインルートや他のガイドが行かないワイルドなルートをテント泊スタイルでガイドする人であるが、趣味は文系なのが意外である。山に移動する車の中でこれら各分野の話で盛り上がる。唐沢幕岩に行った9月末、私は「蜜蜂と遠雷」Kガイドは「ALONE ON THE WALL」を持参してそれぞれ交換した。
 ヘブン(5.12)をフリーソロするアレックス・オノルド 撮影 ジミー・チン       
早速「ALONE ON THE WALL」を読んだ。この本はフリークライマーのアレックス・オノルド本人のフリーソロの登攀記録とディヴィッド・ロバーツというクライマーの説明文(?)の二つが交互に出てくる珍しい形で構成されている。ムーンライト・バットレスのフリーソロから始まる彼の単独登攀はヨセミテ・トリプルやスピード記録、更にはアラスカとセンデロ・ルミノソやフィッツ・ロイと世界へと大発展している。この本には彼のクライミングに対する純粋かつ用意周到さや世界各地での冒険はもとよりガールフレンドとの葛藤や家族など様々な面も語られていて大変興味深かった。

特に彼のクライミングスタイルがチョークバッグとクライミングシューズまではわかるが、加えてヘッドホンとipodというのにはちょっと驚いた。ipodでパンクとデジロックを聴きながらフリーソロ!!いかにも現代アメリカの若者だ。彼の言葉で印象に残ったのは「フリーソロの成否は事前準備にある」としてイメージトレーニングを完璧にすることだ。墜ちると死ぬフリーソロをシンプルで純粋なクライミングとして孤高のうちに究める姿がすごい。常人ではない。ユーチューブで彼がヨセミテの壁をフリーソロしている動画を見たが、何の悲壮感もなく普通のクライミングをしているようにしか見えなかった。  
           ロープなしで垂直の壁を昇るアレックス
またヒマラヤのメルー中央峰「シャークス・フィン」を昇ったコンラッド・アンカーとそれを描いた映画「メルー」で監督兼カメラマンでクライマーのジミー・チェン(この人のクライミング写真は凄い!!)が彼の大切で親しい友人として登場してきているのも親近感が増した。やはり一流の人は一流同士で繋がっているんだ。同じクライミングでもフリーソロなどという自分とは別世界の話の中に知人がいたような感じで関連を持ててよかった。





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Last updated  2017年10月06日 19時52分48秒
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