山への情熱 音楽への愛

山への情熱 音楽への愛

2019年09月20日
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「17歳で両足指をすべて失った青年は再び山をめざし、トップclimberとして知られるようになった。日本人として初めてマッターホルン北壁登攀に成功した芳野満彦は、登山のかたわらで山への憧憬や登攀の印象を詩画に表し、幅広い登山者の共感を得てきた。初版から6度版を重ね、60年に渡って読み継がれてきた名作の完全版」と紹介されているこの本、私も何版かは知らないがかって二度ほど読んだことがあった。この完本はツブカル山登山の主宰社アルパインツアーからもらったものである。9月になってやっと日々読み継いできた。

今回読んでもやはり「青春の日」の記録から「八ヶ岳遭難」が最も印象深かった。若い日の遭難が鮮烈に描かれていて何度読んでも心に残る。とても高校生の文とは思えない。芳野さんは高2の時、八ヶ岳で遭難し、凍傷で両足指を切断、かかとから先まで12センチしかない!!。以後、五文足の山男と言われる。次は「徳沢の生活」で初めて読んだ時と同じである。詩・散文詩に絵もたくさん載っていて芳野さんが単にガムシャラな登攀者だっただけでなく感性豊かな詩人であったことがよくわかる。絵はモノクロの粗目のタッチで素直な表現で味がある。
最後のページの藤木高嶺さんの解説並びに布川欣一さんの「芳野満彦 登山と表現の青春」の文も素晴らしく、改めて芳野満彦の実像を知り、この山に生きた超人の生涯に畏敬の念を新たにした。





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Last updated  2019年09月21日 10時40分38秒
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