まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2024.02.10
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カテゴリ: ドラマレビュー!
セクシー田中さん問題。
いろいろと議論が進展しています。

まずはプレジデントオンライン。
西山守の記事です。
~芦原さんを苦しめたのは「原作改編」と「SNS炎上」のどちらか~
これまでの関係者の発信を読み解くと、ドラマは最終的に全て芦原さんの監修が入っていた。「原作が尊重されなかった」と主張しているのは第三者だけではないか。
https://news.yahoo.co.jp/articles/00423158fe0253207d329fbb4b63232794eb7741

つまり、
ドラマ版「セクシー田中さん」は、
双方に想定以上の労力を強いたとはいえ、
たえず原作者による修正が加えられたことで、
結果的には「原作に忠実」な形で放送されてる…って話。

たしかに、この事実は重要です。

一部の漫画ヲタクは、
「改変されまくりのドラマ版はつまらなかった!!」
などと言ってるようですが、
それは事実上、芦原妃名子の仕事を否定してることになる。



最終的に、
ドラマが「原作に忠実」な形で放送されたなら、
プロデューサーは当初の約束を守ったことになります。


…もちろん、
いくつかの未解明な部分についての説明責任は残ってますが。

それは大きく以下の7点です。

1.なぜドラマ化は許諾されたのか。


そもそもドラマ化に消極的だった芦原妃名子は、
なぜ日テレによるドラマ化を許諾したのでしょうか?

いちどは矢島弘一の脚本によるドラマ化を断り、
まだ連載も途上だったのに、
なぜ三上絵里子プロデュースのドラマ化には応じたのか?
その時点で相沢友子の脚本起用は決まっていたのか?

これについては、日テレよりも、
許諾側の代理人たる小学館が説明すべきだと思います。

2.なぜ木南晴夏は5月からダンスレッスンを始めたのか。


原作者がドラマ化を許諾する1か月前から、
木南晴夏はダンスレッスンを始めていたらしい。

これについては日テレから説明するほうが早いでしょう。

小学館と口裏を合わせていた可能性もありますが、
たんに日テレやホリプロの勇み足だった可能性もあるし、
これもまた業界の慣例だったかもしれません。

3.プロデューサーは脚本家に何を伝えて何を伝えなかったのか。


相沢友子は「初めて聞く事ばかり」とコメントしましたが、
具体的に何を指してそう言ってるのかはハッキリしません。

さすがに「原作に忠実に」という条件すら知らなかった、
…とは考えにくいです。
もし、そうなら、
第1~8話も修正どころでは済まなかったはずだから。

逆に「原作に忠実に」という条件が共有されていたなら、
第1~8話の修正は想定内の作業だったといえます。
実際、相沢友子も、
第1~8話については「自分が書いた」と言ってるだけで、
原作者による修正についてはとくに言及していません。

一方、
終盤の脚本を原作者に交代する可能性については、
あらかじめ脚本家に伝えられていたのでしょうか?

原作者側から、
その可能性を通告されていたにもかかわらず、
実際にそんな事態になるとは予想せずに、
プロデューサーが相沢友子に伝えてなかった、
…ってことも考えられる。

その場合、
相沢友子にとって脚本交代は青天の霹靂で、
大きなショックになったろうと想像されます。

そのあたりの事情は三上絵里子が説明したほうがいい。

4.相沢友子のインスタ発信は妥当だったのか。


相沢友子が、
脚本交代の顛末をインスタで明かしたことが、
騒動の発端になってしまったわけですが、

わたしは、昨日の記事にも書いたとおり、
暴露したその行為自体が悪いとは思いません。

その種の「不満のぶちまけ」は、
ほかの作家や脚本家もやってることだし、
あくまで個人の表現行為の範疇であって、
べつに日テレ側が制止すべきことでもないはずです。

まあ、それについても、
三上絵里子なりの見解を示せばいいと思いますが。

5.なぜ脚本交代の経緯を小学館から説明しなかったのか。


終盤の脚本交代に至るまでの経緯をくわしく説明したのは、
小学館ではなく原作者自身だったわけですが、
それは何故だったのか。

日テレとの窓口は小学館だったのに、
なぜか世間の矢面に立ったのは原作者自身だった。
その理由については、代理人たる小学館が説明すればいい。

6.なぜ芦原妃名子はSNSの文章を削除したのか。


脚本交代に至る経緯について説明した文章を、
芦原妃名子は亡くなる前に削除したのですが、
これは本人の独断だったのか。
それとも第三者による何らかの関与があったのか。

それについて事情を知る人がいるなら説明すべきでしょうね。

7.なぜ連載は休止になったのか。


小学館によれば、
今回の事態が起きる前から休載は決まっていたとのこと。

これについても、
自殺の動機を知る手掛かりの一つかもしれないし、
代理人たる小学館が説明すればよいと思う。



…ってことで、
じつは三上絵里子が説明すべきことは、さほど多くありません。

実際のところ、
日テレのプロデューサー陣には、
これといった契約違反もないし、
目立った過失も義務違反もないのかもしれません。



次に、Yahooの猿渡由紀の記事です。
~原作ものの映像化と改変、最近のハリウッドの例を見る~
小説やノンフィクション本、コミックが映像化されることは過去にも今にも数えきれないほどあるハリウッドでは、傑作の中にも、駄作の中にも、原作に沿ったものもあれば、大きく改変されたものもある。実際のところ、ある程度改変されることのほうが多い。
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/4f16e5b6d5bcb5bd82c97339e4057e5e105b08f9

ハリウッドの優れた映画が、
かならずしも原作に忠実なわけじゃない…という話です。

まあ、常識的に考えて、
オスカーにせよ、カンヌにせよ、
原作をそのままトレースしただけの映画が高評価を得るわけがない。
漫画ヲタクを喜ばせる映画と、映画ファンを唸らせる映画は、
かならずしも同じではない、ってこと。



次に、Yahooの徳力基彦の記事です。
~「セクシー田中さん」と芦原先生の悲劇を繰り返さないために~
おそらく重要な分岐点は、12月27日に一部メディアが、相沢氏のコメントを引用し「最終回で消化不良を起こした視聴者が続出」という内容の記事を掲載したことです。この記事は残念ながら、ライブドアなどのポータルサイトにも転載されており、それなりの人数に届いてしまったようです。
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/3ed6b751c16a1baee29f72a36e2de6bc79653899

じつはSNSでの怒りの連鎖に着火したのは、
ひとつのネット記事だったのではないか?…という話です。

この問題については、
明日以降に言及できれば、と思います。

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最終更新日  2024.02.11 13:09:57


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