まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2024.02.09
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カテゴリ: ドラマレビュー!
セクシー田中さん問題。

まるで示し合わせたように、
各所からコメントが出ましたね。
おおむね全体の「すり合わせ」が終わった感じ?

小学館編集部が「伝えた」と言い、
脚本家が「聞いてない」と言ってるところを見ると、
おそらく日テレがすべての責を負う形になるでしょう。

まあ、
実際のところは全体の共犯だったとしても、
脚本家に仕事を依頼したのは日テレなのだし、
小学館にドラマ化をもちかけたのも日テレだろうから、

小学館や脚本家になすりつけるのではなく、
やはり日テレが全責任を負うのが筋なのだろうし、
そういう決着で、とくに異論もありません。


1.原作者の軽視

相沢友子の「聞いてない」という話が、
ホントかウソかはもちろん分かりません。

実際には聞いていながら、
それを無視するのが業界のルーティンだった可能性もあるし、

おおむね原作者の意向は把握していて、
それなりに「忠実」に書く努力はしたものの、
芦原妃名子の要求する「忠実」が予想以上だったために、
最後までその齟齬を埋められなかった可能性もある。

小学館のほうだって、
日テレと共犯だった可能性は十分にあるけれど、
とりあえず原作者に近しかった編集部にコメントさせることで、
なんとか漫画ヲタ勢の信頼をつなぎとめた形でしょうか。

わたし自身はひねくれ者なので、
あの情緒的な文章がやや気持ち悪く思えましたが、
あれで漫画ヲタ勢を感動させることが出来たなら、
小学館としては御の字じゃないでしょうか。

きっと不買運動にもならずに済むでしょう。



なお、
相沢友子が最初にインスタでトラブルを暴露したことは、
芦原妃名子の死の 《遠因》 になったとも言えるのだから、
そのことを後悔する気持ちは理解できるけど、

わたし自身は、
トラブルを暴露したこと自体が悪いとは思いません。

それと同じことは、
佐藤秀峰なども原作者の立場からやってるわけだし、
他の作家たちも同様のことはやっています。

一方の「暴露」が賞賛されるのに、
他方の「暴露」が断罪されるというのは、
たんに結果から見たジャッジに過ぎず、
公平性を欠いています。

実際のところ、
暴露しなければ分からないこともあるのだし、
組織の隠蔽体質を助長することにもなりかねない。
そう考えれば暴露することが一概に悪いとは言えない。


2.自殺の原因

重要なことは、
ドラマ制作部が原作者の意向を軽視したことにせよ、
相沢友子がインスタでトラブルを暴露したことにせよ、
それらは原作者の死の 《遠因》 ではあるけれど、
けっして 《直接的なトリガー》 ではないということ。

結果から物事を見ようとする人間は、
死の責任までも安易に背負わせようとするけれど、
それを事前に予測するのは不可能です。

自分が同じ立場だったら、
それを予測できるのかどうかを想像すればいい。
結果の側から原因を想像することもできない人間が、
原因の側から結果を想像することなどできるはずもありませんが。



原作者を軽視してきた構造上の問題と、
原作者が自殺してしまった個別の問題とは、
別々に切り離して考えるべき話です。

むしろ自殺の 《直接的なトリガー》 は、
原作者を軽視したことでもなければ、、
インスタでトラブルを暴露したことでもなく、

おそらく、
1.SNSで相沢友子へのバッシングが加熱したこと
2.芦原妃名子のSNSの文章を削除させる圧力が働いたこと

…のどちらかである可能性のほうが高い。

もちろん、
そのどちらかであるにせよ、
芦原妃名子の死までを予測することはできないし、
その行為者に責任を負わせることは不可能です。

とはいえ、
相沢友子が後悔を表明しているように、
SNSでバッシングを加熱させた人たちも、
その行為について後悔はあってしかるべきでしょう。

後悔することもなく、
なおもバッシングをやめないとすれば、
それはもう人間としてどうかしている。



たしかに、
ドラマ制作部の二枚舌に気づけなかった段階なら、
相沢友子の側から芦原妃名子の存在が「悪者」に見えたり、
芦原妃名子の側から相沢友子の存在が「悪者」に見えたりしても、
ある程度は仕方ないことと言えます。

しかし、現在ではもう状況が違っている。

さまざまなファクターが介在しただろうことが、
一般の人たちにも推測できる状況に変わっています。

それにもかかわらず、
この期におよんで、相沢友子のことを、
まるで「人殺し」であるかのようにバッシングするのは、
いまや不法行為としての《名誉毀損》の度合いが強い、
…と言わなければなりません。

そもそも、
書き直しを迫られるような脚本を、
わざわざ好きこのんで書く人間などいるはずがないし、
その労力をあらかじめ予測しながらも、
あえて悪意をもって原作を改変するなどありえない話です。


3.SNSのバッシング

逆にいえば、
「相沢友子は悪意をもって原作を改変したのだ」
みたいな解釈を拡散させている人たちのほうに、
今となっては強い悪意を指摘せざるをえない。

しかも、その中には、
相沢友子の書いた文面を意図的に書き換え、
曲解に曲解を重ねながら印象操作をおこない、
それを拡散させている人間がいるのです。

わたしの確認できる範囲では、
ヤフコメに以下のようなデマが書かれている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/029c2791d0b1ff4f91c9c066cae82ba1f4b42f31/comments
https://news.yahoo.co.jp/articles/dc2d3ddc1815f33d770df8a190ac0d1dc0f12b05/comments

相沢友子の実際の文面は以下のとおり。
最後は脚本も書きたいという原作者たっての要望があり、過去に経験したことのない事態で困惑しましたが、残念ながら急きょ協力という形で携わることとなりました。
私が脚本を書いたのは1~8話で、最終的に9・10話を書いたのは原作者です。

まったく違う文面が、
まるで相沢友子の投稿/コメントであるかのように書かれ、
そのデマに1万人前後の人々が「共感」する形で拡散し、
いまだ訂正も削除もされていません。

たとえリテラシーの欠如が背景にあるにせよ、
かなり悪質と言わなければなりません。

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最終更新日  2024.02.10 15:44:18


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