MAL-ET fractal  肉とコーヒーとヘヴィメタル

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2023.08.21
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カテゴリ: コーヒー


​ORIGAMI COFFEE(折紙珈琲) ​​

岐阜県瑞穂市別府1170
open 10:00-16:00
土日祝10:00-17:00
close 第1水曜日 毎週木曜日
P10台




本巣縦貫道と21号線の交差点付近、DCM21瑞穂店のすぐそばにあるこちらのコーヒー専門店。
以前偶然通りかかった時からあまりに謎な看板のせいで気になっていたんだが(その時はパンダコーヒーに直行した)、 ちゃんとロースターだったのでめちゃくちゃ安心した ( ゚д゚)



なんと言ってもこの店、道路から見える場所には一切屋号が無く、ただ「 ​OPEN COFFEE​ 」と表示されているだけ(上の写真参照)。
店を見ようと思うと、一方通行道路から後ろを振り返らなければならない(1枚目の写真参照)という、極めてもどかしい立地なのである。
店には一切責任の無い話だが、これは車を運転しながらではなかなか気づかない。ここに気づいたのは本当に僥倖であった。

しかしこういったロースター&カフェにしてはかなり駐車場が広く、店舗内もかなり余裕のある構造になっているようで、外から見ただけでも広々としているのが分かる。

それでは中へ。

中に入ったらようやく屋号が分かった。
折紙珈琲 」というらしい。





ここでぱっと思いつくのは、 ここ最近コーヒー界で話題を独占している(は言い過ぎか) ORIGAMIドリッパー
この2年ぐらいでオープンしたカフェはどこもかしこもORIGAMIを使っているんだが、まさか屋号にこれを冠しているということは、 ORIGAMIさんの直営店なのか??
と勘ぐってしまうのは決して小生だけではないと思う。
しかし、ORIGAMIが本巣地区にアンテナショップを出しているなんて噂すら聞いたことないな・・・

と思ってさらに入ってみると、なるほどなるほど。

ORIGAMIとは一切関係無いぽいわ( ゚д゚)
だって HARIOのV60 が置いてある​ もん(´・ω・`)

とはいえ、実は内心ではけっこう安心している。
ORIGAMIドリッパーも試してみたが、濃厚に淹れて美味しい豆の時はやはりCONOかHARIOの方が良い。こればかりは好き好きやから仕方がない。
ただ、軽く淹れたい時やクリアな酸が欲しい時はやっぱりフレーム系、もしくはORIGAMIが良い。
だから、目的次第と言った方が正確なのかもしれん。
とはいえ、同じ円錐ドリッパーなら、実はそう大した違いは出ないがね。
これもまた淹れ方次第なんだが。一筋縄ではいかぬな。

さて、店に入って正面にはオープンキッチンスタイルの広々としたカウンター、しかしコロナへの配慮か、カウンターに座れる席は無し。
ドリップ場の正面に1席だけ椅子が置いてあるんだが、試しに訪ねてみたところ、やんわりと断られた。
どんな風に淹れるか観察したかったんだが、これもまぁ仕方がないね。


※店に入って右手側から撮影した図。空間的にはかなり贅沢な感じがする。
このカウンター、1枚板っぽいが、これをカウンター席で利用しないのは個人的には勿体ない感じがする。
とはいえ、感染への配慮なら致し方なしか・・・



カウンターは諦めて、入り口から見てすぐ右手の少人数用の席に。
落ち着いた雰囲気。
ゆったりとしたモダンジャズが適度な音量でしっとりと漂う店内の雰囲気は、むしろバーと言った方が似合うような気がする。
最近開拓したコーヒー屋が尽くロック系の若者向けカフェが多かったせいか、やっぱこれだよなぁと思ってしまう。これもまたイデオロギーなのかね。



メニューが3種類。
右上にはコーヒーおかわり150円とある。これは安いな( ゚д゚)
どれぐらいのグレードの豆を使っているのか分からんけど、美味しかったら2~3杯飲んでみたいところ。

また、やはりこちらのお店は喫茶店ではなく、あくまでロースターであり専門店であるということで、いわゆる東海地方お得意のモーニングサービスは無し。
その代わり面白い取り組みがあって、午前中のみ、シングルオリジンのコーヒーの中から2種類を選んで、好みのブレンドを出してくれるらしい。
これはコーヒー好きにとってはかなり刺激的な提案ではなかろうか。

でもちょっと待てよ、ということは、この店もしかしてブレンドが無いのかな????
個人的にはかなり好きなタイプやけど、今どきオリジナルブレンドが無いロースターというのも相当珍しい気がする。

とりあえずメニューの方を見てみるか。



これは豆売り用のリストなんやけど、ドリンクとして出しているものとメニューとしては同じ。
なるほど、この6種類がレギュラーラインナップとしてあるわけね。
シングルオリジンだけにしては随分絞ったメニュー構成。

ただ、南米、中米、アフリカ、南アジアと、およそ世界の特徴的なコーヒーを網羅している。
コーヒー好きが来て、飲みたいコーヒーが無いという事態には陥らないね。



まずは南米から ブラジル
ブラジルといえば、香ばしさ・甘み・苦味といった、日本人が想像する典型的なコーヒーの良さをシンプルに味わえる厚みのあるコーヒーが多い。
特に東海地方は長らく深煎り文化がドミナントなので、迷ったらこれを飲めという店の指摘は間違いないだろうね。
でも今回はやめとこうかな。


ルワンダといえばすっきりとした酸が特徴であることが多い印象。
店のカッピングノートの方もそうした感じだね。
左下のパラメータを見ると、どの数値も低めなので美味しくないのではないかと錯覚しそうだが、これはクセがなくクリーンな香味であることの証明でもあるので、早とちりしてはいけない。
その証拠に、なんとこのコーヒー、 SCAA (アメリカスペシャルティコーヒー協会)の基準で85点と高得点​ を叩き出していることが分かる。SCAAの基準が絶対ではないけどね。
精製方法もウォッシュト(湿式)なので、客観的な品質として非常に優れているであろうことが予想される。
っていうかSCAAで85点ということは、れっきとしたスペシャルティコーヒーやがね( ゚д゚)

最初にあったブラジルは「プレミアム」と書いてあるので、てっきりプレミアムコーヒーまでしか取り扱わないかと思ったが、豆にもお金かけてますね。しかもこれ200gで1500円以下とは、お値打ちやな・・・・。



コロンビア はウィラの豆か。
これもしっかりとスペシャルティ。
コロンビアは、中米系に共通した柑橘系のすっきりとした酸と、ブラジル的な香ばしさや甘さを持ちつつも全体的に柔らかな香味のものが多いんだが、店によればバランスの取れた味わいとのこと。
ただ、今回はもうすこし特徴的な豆で飲んでみたいんよね。
これは次回にしよう。


グァテマラ でナチュラルか( ゚д゚)

コスタリカやグアテマラだとパルプトナチュラル(ハニー精製)のイメージなんやけど、ナチュラルもあったんかいな。ちょっと驚いてる。
綺麗さには欠けるかもしれないが、これはけっこう特徴ありそう。
かなり気になるね。
これは2杯目用だな。



マンデリン あったあった。これにしよう。
ちょっと迷いはしたが、これも評価84点のスペシャルティ。
雨上がりの土臭さという表現が良いじゃない。綺麗さよりも、こういう特徴のあるコーヒーの方が好きなんだよなぁ。
ノートコーヒーさんのマンデリンはもう1つ特徴に欠ける感じだったんで、期待したい。
最近アーシーなコーヒーで面白いコーヒーに出会ってないんだよな。
とりあえず、1杯目はこれで。



よく紅茶に喩えられる エチオピア
供給量からいって、実質的に モカ として扱われるエチオピアやけど、実はモカはイエメンのコーヒーのことなんよね。近年はトレサビリティにうるさいので、エチオピアがモカ扱いされることはだいぶ少なくなった気がするが、モカブレンドと言ったらたいていイルガチェフェの安い豆を使ってる。

この豆だけはどうやらハイローストみたい。
ウォッシュトでハイローストでエチオピアやと、ちょっと軽すぎかな・・・気になるけど、これも次回以降かな。
朝サービスの2種類ブレンドで香ばしい系のコーヒーと割ってみるのも面白いかもしれない。


さて、とりあえずのマンデリンをオーダーして、しばらく店内を観察。

店内撮影の許可をとるために店主に話しかけたところ、いかにも真摯で静かそうな雰囲気で、快く許していただけた。
誠実そうな人だ。




入り口際の席の隣に焙煎機。
それほど大きくはないタイプかな。



入り口から左手の方にあるこちらのテーブルスペースは、南面にあるからか、明るく広々とした感じ。
4人がけテーブルもあるので、大所帯の時はこちらやね。
ただ、基本的にシングルオリジンのコーヒーだけのこの店に大所帯がわざわざ来るかどうかは微妙なところ。好事家たちにとっては関係無いけどね。
いちおう甘味メニューもそれなりにあったが、店のコンセプトはあくまでロースターだと思うんだよな。ずいぶん拘りを感じる。



​1杯目 インドネシア ミトラG1マンデリン ​​




ドリップの様子を見る限りでは、一気に注ぎ&蒸らしから始める典型的なドリップだったのだが、出てきたコーヒーの色合いとテクスチャの感じからして、ずいぶん濃く淹れたように見える。これはけっこう不思議。

まずは一口。

!!!???????????

久々に超絶驚いた。
何が驚くかって、 超絶ヌルい( ゚д゚)!!!

これは悪い意味ではなくて、めちゃくちゃ良い意味でヌルいんよ。

これ、東海地方の喫茶店では特に顕著なんやけど、長らくここいらでは「熱々チンチン」のコーヒーこそが正義であって、支配的な価値観なんよね。
これはコーヒーの質を落としてモーニングを充実させた結果として、香味のごまかしのためにこうした熱々文化がドミナントになったのだと思うが、しかしまぁ最初っからこれだけヌルいカップが出てきたのは人生初。マジで感動してる。

・コーヒーは冷めてからが美味い
・冷める過程こそが美味い
・冷めても美味しいコーヒーこそ良い豆

こういったことは、高品質なコーヒーを扱うプロにとって常識中の常識ではあるものの、実際に千差万別な客に一杯を提供する上では、ある程度熱々でサーブせざるを得ないというのが現実だったはず。
だから、店側もヌルい方が美味しいと分かっていながらも渋々ながら熱々で提供し、ゆっくり飲んでください(冷ましながら)というのがせめてもの妥協だった。

ところがこの店は初っ端から全力でヌルい。
これは既に70℃以下じゃないかな。
実は一昨日の晩に唇を噛んでしまったせいで、飯もろくに食えやしないんだが、そんな小生でもするっと飲めるということは、提供温度が相当低いことの証拠。
これは感動。本当に感動。なかなかここまで低温で出す店は無いよ。
香ばしさよりも味を、という人は、この店に足を運んだ方が良いわ。


ずいぶん興奮してしまったが、では香味の方はどうかというと、非常にマンデリンらしいアーシーでスパイシーな香り、上品で分厚い甘さで、文句無し。
抽出温度もかなり下げているようなので、マンデリンとは思えないほど柔らかな香味なんやけど、とろっとした舌触りがあって飲みごたえもかなりしっかりとしている。
あの高速ドリップからは全く想像もつかんけれども、このマンデリンはわざわざ飲む価値があるわ。
LCFマンデリンほどのインパクトとエレガンスは無いけれども、良い意味で土臭さは十二分に味わえるので、満足感のある一杯やね。
これは素晴らしい。コーヒーの選択肢が1つ増えたわ。
これはぜひパンダの倉橋さんにも教えてあげたい。



​2杯目 グアテマラ オリエンテ ナチュラル ​​


めっちゃくちゃどうでも良いんやけど、このお店、なぜか手が左の状態でサーブされるんだが( ゚д゚)
左利き用?
もしかしてこの出し方が正しいのか??知らんけど


グアテマラのナチュラルは小生にとってはかなり珍しいんだが、果たしてどんな感じかな。
そしてカップを持った瞬間の安心感。そう、これも例に漏れずちゃんとヌルい( ゚д゚)
最高やん。

そして一口、の前に、すでに非常に特徴的なアロマが漂ってる。
能書きの通り、もうストロベリーチョコレートなんよね、何なんだこれ( ゚д゚)

パルプトナチュラルを超える発酵感、熟成香。
いかにもカカオという感じ。

一口すすってみると、これまた充実した舌触りに、優しいミルクチョコレートの味、しっかりと日を浴びた完熟フルーツの香り。
いや~なるほど、これはいかにもナチュラル精製って感じやね。
ここまで特徴的なフレーバーだと、ナチュラル精製ではなくてアナエロビックあたりを疑ってしまうほど。これは面白いね。

この温度帯での抽出だからこそって感じがするな。これは掛け値なしで特徴的な香味だわ。
非常に美味い。

個人的な趣向とはやや違うけれども、わざわざ新店開拓しに来た甲斐がありました。

そして迷わず豆も購入。
家で淹れたらどんな味になるかね。これは楽しみが増えたなあ。

しかもこちらのお店、ちゃーんと焙煎日まで記入するマメさに感心。
落ち着いた雰囲気で客の出入りもそれほど無いので回転率はどうなのかなと思っていたが、買った豆の焙煎日はいずれも本日。ありがてえ・・・・

3日後ぐらいに冷凍かな。
それまでに経時変化を記録したいね。それぐらい魅力的だったわ。
抽出温度と挽き目を変えてあれこれ試したい~~~~
これは豆に音、パンダコーヒー以来のテンションかも・・・。
ちょっと舞い上がりすぎかな。


​​​​​​​​絶対また来ますわ。
ごちそうさまでした。





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最終更新日  2024.02.08 17:44:51
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