オオバコとヘラオオバコ
人里近くでは、最近めっきり見られなくなった雑草
オオバコ(大葉子)
私の散歩道の小さな公園で
群生して生えているのに出会い
何かしら懐かしい気持ちになって、写真におさめた、
オオバコ(大葉子)
(学名:Plantago asiatica オオバコ科の多年草。
オオバコ属は世界に260種分布し、そのうち日本には5種が自生。
7種が帰化している。漢方では、植物全体を乾かしたものを車前草、種子を車前子
といい、利尿や去痰に使われる)
幼いころ、
花穂(花径)を二つに折って
相手の花径と組み合って、草相撲をして遊んだ
オオバコ
先に切れた方が負け。
けっこう力いっぱい引っ張りあっても
なかなか切れなかった。
この小公園は、近所の小学生たちの
朝の登校のための集合場所。
子供たちは、オオバコには目もくれず
大声だして、元気よく、オオバコの群生を踏みつけて
ひととき遊んでから、集団登校して行く。
(種子は黒褐色で、1果内に4~8個ある。
2mmほどの種子は、湿ると水を吸って1cm以上に膨れ、
種子の表面は粘液状になり、人や動物などに付着して伝播する。)
代表的な人里植物で、
日本では有史前の帰化植物と言われている。
人によって、踏み固められた場所に生え、
人に踏まれないと自然に消滅してしまうという。
中国では、道路上に生えるので
車前草(しゃぜんそう)の名がある。
種子の車前子は、
すでに唐代の「神農本草経」(しんのうほんぞうきょう)に、
利尿剤としての記録がある。
オオバコ属は世界に250種も分布し、
腫れ物の吸出し、切り傷の治療に効果ある民間薬として、
世界各地で使われている。
オオバコの花はこんな小さな地味な花。
( 季節の花300
より」)
(オオバコの花。花径は高さ10~50cm。この部分を草相撲に使った。
長い花穂に白又は薄紫色の小さい花を下方から上方へと順次開く)
踏まれて、踏まれて、固められた大地にしか、
たくましく生育しない草
オオバコ
( 子供たちに踏み固められた小学校のグランドに生育していたオオバコ。
乾いてひび割れた校庭の隅っこに、病虫害に侵されながらも頑張っています。)
最近では、
はびこることも許されず、
埃にまみれ、病害に葉をむしばまれ、
元気ないオオバコたち。
踏みつける地面は舗装され
道端の側溝は、コンクリートで塗り固められて
生育場所は、日毎に減少している。
私の散歩道で、見かけるもう一つのオオバコ、
ヘラオオバコ
(学名:Plantago lanceolate オオバコ科多年草。
葉は根生でヘラ形。高さ20~70cmの花径を直立させ、花穂をつける。
ヨーロッパ原産の帰化植物。北アメリカ、カナダ、中国にも帰化している。
私の散歩道では、オオバコよりこのヘラオオバコのほうを多く見かける、)
ヨーロッパ原産で、日本には、
江戸時代の末に渡来。
葉がヘラ形であるため、この名がある。
日本のオオバコほど、ヘラオオバコは
踏まれることに強くなく、
丘陵地の草地などに多くみられる。
ヘラオオバコの花穂は、
初めは、円錐形で
ほら、こんなに上品で、可愛らしい。
( Photo by toshi)
(花期は、4月~8月。多数の白い花を順次下から開く。
オシベは花冠から長く突き出している。
雌しべがオシベより先に熟すので雌性先熟という。)
のちに、円柱形となり、
白い花をいっぱいつけている
( 花の穂を取り巻くオシベはリング状に見える、
下から順次上へと開いた花は一番上に達したところ。
花径には、葉がつかない。)
目立たない色、小さな花、
雑草にまぎれて、今は、人々に振り向かれること
ほとんどないけれど
数千年という永きを、生き続けてきた
たくましい雑草
人々の暮らしのなかで、
薬草として、
古今東西の人々に
恵みをもたらしてきた、
オオバコたち。
タケニグサ(竹似草)
私の散歩道、山ごとぶっ潰して、造成し、建売宅地にした広大な地域。
そのような崩壊した斜面にいち早く、いり込んで繁茂する
先駆植物(パイオニア)
タケニグサ(竹似草)
(タケニグサ属(Macleaya cordata) 多年草。分布本州~九州、中国。
道端、草地、空き地などに侵入して生育。草丈1~2m。花期7~8月。
この道端に侵入して、すでに3年。
毎年、毎年、根こそぎに何度も刈り取られ、
今年も春からすでに1回は刈り取られたはずであった。
だが、それにもめげず、
一層、勢いを増して、
朝の陽光に、みごとに照り映えて、
はっとする美しい花を咲かせている。
(果実に特徴あり、朔果。美しいオレンジ色の果実が出来始めている。
(写真では不鮮明にしか写せていないが)
繊細な糸のような白い花、つぼみ、
オレンジ色の小さな実さえついて
道行く散歩者のこころを魅了する。
自然の造形の妙、神秘さ。
茎や葉を折ると出てくるオレンジ色の汁は、
アルカロイドを含み有毒。薬用植物でもある。
和名・タケニグサは、茎が中空で竹に似ているから。
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