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2006年06月04日
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テーマ: Jazz(1974)
カテゴリ: JAZZ(Far North )

食わず嫌いは、あきません!、損しますぅ、ってよくいいますが、今回が初体験だった私は、ちょっと、そんな気分でした。

で、Helge Lien、、ヘルゲ・リエン初体験なので、このアルバムがこの人のどんな位置なのかもわからないのですが、
透明感があるけど、、、う~ん、少し霧のかかってる感じが、何とも心地よく優しさにあふれてる感じがする。
静寂な空間使いの名手なのだけど、静けさの中に彼の「喜怒哀楽」を感じる。
演奏でいうなら、「起承転結」のような流れのようなものがあって、メロディアスとういう言葉だけでは表現できない動きが魅力的。。。。
哀愁や「ノルウェー時間」もたっぷり感じられる、ピアノ。
どうしても、っていわれたら、、キース系とでもいうんでしょうか。ライナーノーツよんだら、エヴァンス、マイルス、って、巨匠もキーワードのようです。

ピアノの曲の解釈が、センスがいいのも静かな流れが飽きない原因の一つなんだろうけど、ベースとドラムの動きもよく、インタープレイにしても3人でで作り上げてきたトリオであることがよくわかる。そういう意味でも、本当に現代のピアノトリオですよねぇ。
3人が一体となって、一つの世界を造り上げている。。3人の、技術的なことはもちろんですが、心が一つになった演奏とでもいうのですか。。
それぞれのインプロも素晴らしい。ドラムは、パーッカションも有効につかって、クリエイティヴな音づくりに一役かってるし、ベースも正確なピッチと早いパッセージもろともせず、、そして、魅力的なアルコを聴かせてくれる。。
レンボースタジオの、ピアノが鳴り響く。。


11曲すべて、カヴァー曲。ただし、スタンダード集、って、言うにはちょっと、、
ウェイン・ショーターのPenelope、カーラのIda Lupinoなんて、選曲されてますもの。また、Amapola、To The Little Radio等、ジャズナンバーでは無いものも取り上げてます。

1曲目、こういう選曲泣けますよねぇ。。エヴァンスのリリカルな演奏思い出しますよね。ヘルゲの優しさに満ちた演奏に、演奏3秒後ににっこりしてしまう。
マイナー部分との対比がなんとも、明るさを引き立てた素敵なしあがりです。
曲が終わる頃にはかなりのめり込んで自分にきづきます。相互に理解があって、とても、良いトリオ。。
続いてはじまったのは、涙がにじむような美しいバラード仕立。最後まで、ゆっくりとしたテンポで、静かに人生を賛美するように心のこもった演奏、、じっと、耳を傾けるとタイトルが意味するように曲の向こうに果てしなく広がる世界を感じる。幸せをかみしめるような、ピアノタッチ。
3曲目は、私の大好きなストレートホーンの浮遊間のあるバラードでChelsea Bridge。知らずに注文したといえ、、もう、私が望んでいたようなゆったりした揺らぎのある、演奏で、、スローで静寂さをキープしながらも、ジャージィなテイスト。今まで、John Hicksのヴァージョンが一番お気に入りでしたが、入れ替わりました。
少し趣をかえてビターな演奏。単調な左手のリズムが印象的なLittle Sunflowerはヘルゲの陰の部分が楽しめる。
5曲がショーターのPenelopeです。ベースの弓引きで幽玄な雰囲気の中、ヘルゲの繊細で緻密な世界が広がっていきます。アルコの音、とても素敵です。
つづく選曲もちょっと、びっくりですよね?カーラブレイのIDA LUPINO。懐かしい、、こうやって他人がカヴァーすることで、改めてかわいい曲だったんだな~、っておもったりしてますが。。なんか、選曲でおもわず買っちゃ人本当におおいのでないでしょうねぇ。。
7曲目は、もしかして、このアルバム唯一の真のスタンダード?深い哀愁に満ちたピアノ。
と、、これでもか?って選曲なんですが、、トニーウィリアムスのLove Song。押さえた感情を一瞬はき出すような、インプロ部分が、、また、面白い。
ドラムとパーカッションが混じったようなおもしろいアプローチが目立ちます。
このテーマって、ぐりっと、印象的ですよね?
9曲目は、Amapolaです。これ?ちょっと?流行??つうか、良い曲だものね。
ラテンフレーバーで、軽快に、楽しく、、でも、三者の絡みもばっちりで、思わず、、うまい!って、かんじですよね。。
で、Sonorですよ。。内省的な中、ベースの積極的なソロが私的にかなり高得点。
3人の会話の次元の高さを本当に思い知る感じ。ドラムもいいんだけど、ベースいいですよねぇ。。うまいですよね。。
最後は、タイトル曲、To The Little Radio。私、元の曲を知らないかな?って思ってましたが。。(^_^);
(追加 ハンス・アイスラーって人の曲ですが、スティングがタイトルを「The Secret Marriage」に変えてカヴァーしてました。オラシオさん情報ですm(__)m)
静寂な中に、深い思索を感じる、、このアルバムコンセプトをそのまま表した演奏で幕をとじたきがしました。。
聴き応えあった。。面白かった。。


心の中に、グレイの濃淡で描かれた不思議の国の風景が生まれること請け合いです。
怖そうな名前と、写真 でびびってた人、、他のアルバムはわかりませんがこれは凄く素敵なアルバムで~す。
全体にはヘルゲ流バラード集の趣ですが、いろいろ工夫され、安易な売り路線などまるで感じられず、3人の心地よい緊張感がとてもいい感じでした。

1. Grandfather's Waltz
2. Look For The Silver Lining
3. Chelsea Bridge
4. Little Sunflower
5. Penelope
6. Ida Lupino
7. So In Love
8. Love Song
9. Amapola
10. Sonor
11. To The Little Radio

Helge Lien (P)
Frode Berg (B)
Knut Aalefjaer(Ds,Perc)

去年、どこぞのサイトで、日本盤でスタンダードばかりで、まるでうらんかな、ってかんじ?みたいな情報だけ耳にしてて、、それも、ちょっと、ひけた一因けど、この選曲はリスナーを意識してたとしても、かっこよすぎる。つうか、えらく、、隠れ美メロの壺いりである。
マスメディア等でも絶賛しまくりなので、これもひける一因であった。。
ほんと、へそ曲がり。。な。。私。

追伸
2・3日前の、庭のベンチです。







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最終更新日  2006年06月07日 11時47分36秒
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