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ランちゃん3549

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2008.12.10
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9日の日経新聞夕刊に微量元素不足に関する記事がでていた。

●「国民病」と警鐘
 80代の女性、桂貞子(仮名)は数年前に食欲不振からやせ細り、歩くことも不自由になった。家族が病院に連れて行くと、血液中の亜鉛が少なかった。処方された亜鉛の服用を数ヶ月間続けたところ、食欲が戻り、顔色もよくなった。3年後には一人で歩けるようになった。
治療にあたった東京慈恵会医科大学の柳沢裕之教授は「桂さんの場合、亜鉛が不足し味覚障害が起き、食べ物がおいしくなくなり食欲不振になった」と説明する。亜鉛は舌が味を感じる機能にかかわっているとされ、足りなくなると味が分からなくなる。亜鉛の働きは味覚を助けるだけではない。「体のすべての細胞に含まれていて、約300種類の酵素の働きを活性化する役割を担っている(柳沢教授)。例えば、亜鉛不足で、血中の糖濃度の高まりに対応する「耐糖能」に異常が生じる。その結果、糖尿病を引き起こしたりする可能性がある。
 最近の研究で老化にかかわっていることも明らかになってきた。亜鉛は細胞分裂や細胞内の核酸の代謝などと関係しているからだ。
 2003年に長野県で1000人以上を対象に血液中の亜鉛量を調べた研究では、約3割が目安となる基準値を下回っていた。柳沢教授は「長野県だけが特殊とは考えられない。亜鉛不足は知られざる国民病だ」と警鐘を鳴らす。
 若い女性を中心に深刻なのが、鉄不足だ。鉄は血液中で酸素の運び役となるヘモグロビンの主成分で足りなくなると貧血などの症状が出る。国内では月経がある女性の七割は慢性的な貧血との報告もある。

 ●摂取基準を研究
 亜鉛や鉄と比べて意外に知られていないのがクロム。クロムは亜鉛と同様に耐糖能に関係し、不足するとインスリンの働きが悪くなるといわれている。
 また、セレンは活性酸素の増加を抑える酵素に不可欠な元素で、老化と関係している。中国や米国の特定地域で欠乏症がみられるが、日本では詳しい実態はまだよくわかっていない。
 毎日摂取すべき微量元素の量は厚生労働省が定めた「日本人の食事摂取基準」を見ればわかる。例えば、亜鉛は男性一日9mg、女性一日7mgといった具合だ。
 国立健康・栄養研究所の西牟田守・上級研究員は、鉄や亜鉛について食事で摂取する量と便で排出される量が釣り合う「平衡地」を調べる研究を進めている。「 微量元素についてよく分かっていないことが多く、現在の摂取基準値は根拠が薄い」と考えるからだ。
 微量元素不足に陥らないためには、日頃の食生活で何に気をつければよいのだろうか。
 西牟田上級研究員は「まずは毎日、三十種類の食品を食べるよう心がける。好き嫌いがある人は、嫌いな食品に含まれる微量元素をほかの食で補うなど工夫をしてほしい」とアドバイスする。

●感想
 「三十種類の食品を食べるように心がける」と言うのは簡単だし、「好き嫌いがある人は、嫌いな食品に含まれる微量元素をほかの食で補うなど工夫をしてほしい」というのも簡単である。
 微量元素に関する重要性は、すでに丸元淑生氏が昭和61年に発行したその著書「図解 豊かさの栄養学」で記してあり、その著のまえがきにはこう記してある。
 中略
 『よく食は文化といわれるが、すぐれた料理書を読むと、まさにそのとおりだと思う。一つ一つのレシピ(料理法)が蓄積された知恵の結晶で、しかも現代の栄養学に照らして理に適っているという料理書に出会うと深い感動を覚える。たしかに食は文化であって、民族の持ついくつかの完成されたレシピのなかに存在しているものなのだ。私はそこに一国の文化を見るし、すぐれた料理本が正当な評価を得て版を重ねていることで、その国の水準を知らされる。ところが、残念ながらわが国にはそういう料理本がない。そのことについて私なりに考察もしたし私見もあるにはあるが、ここでは考えられる理由の一つを挙げてみたい。
 一つは栄養学の軽視ないしは無視の風潮で、ほとんどの人が栄養学の正しい知識をもっていないことである。カロリー計算をするのが栄養学のように思っている人も少なくない。栄養学の恰好の入門書がないせいもあろう。
 一方、新聞や雑誌から断片的な知識は受け取っていて、それがまた諸説紛々であるため、甚だ混乱しているというのが現状のようである。』

 新聞に書かれている「微量元素についてよく分かっていないことが多く、現在の摂取基準値は根拠が薄い」という研究員のコメントは、基準値がどうやって決定付けられているのかという部分で注目に値する。
 現在設定されているビタミンなどの摂取基準値は栄養学先進国と日本ではかなりの違いがあるからだ。
 国民に健康維持・増進を呼びかけているものの、正当な基準値の設定はもとより、学校教育において丸元氏が記してる「豊かな現代に見合った栄養学に基づいた調理法」の教育を実践していくことの重要性を感じて止まないのは私だけでないはずだ。





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Last updated  2008.12.11 10:29:31
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Re:国民病  9日の日経新聞夕刊を読んで(12/10)  
lameteo  さん
栄養をしっかり摂れと言われても、今の野菜で微量元素を取れるかと思うと定かじゃないです。
せめてヌカヅケにするだけでビタミンやミネラルがかなりあがりますが、それでも足りないと思います。
私はマルチ&ミネラルと南極オキアミを補助食として摂っていますが、これらを摂らない生活だと食事に大変な労力を費やしたり栄養分を摂らないといけないので気が遠くなりますね。 (2008.12.11 08:59:04)

Re[1]:国民病  9日の日経新聞夕刊を読んで(12/10)  
lameteoさん
>栄養をしっかり摂れと言われても、今の野菜で微量元素を取れるかと思うと定かじゃないです。
>せめてヌカヅケにするだけでビタミンやミネラルがかなりあがりますが、それでも足りないと思います。
>私はマルチ&ミネラルと南極オキアミを補助食として摂っていますが、これらを摂らない生活だと食事に大変な労力を費やしたり栄養分を摂らないといけないので気が遠くなりますね。
-----
なぜか同じ傾向のサプリメントを摂取しているようですね。耕地で栽培している野菜自体の栄養素が減少しているわけですから、不足するのを前提に対策を考えた方が賢明と考えてのことです。
そこで、良質のサプリメントなら、不足しがちな微量栄養素を補助するのに適していると考えて、いろいろ調べた結果、国際的にも信頼できる製品を選んで摂取するようにしています。
おかげさまで、摂取し始めてからここ7年間風邪で寝込むこともなくなり、フルマラソンも疲れを残さずに完走できるなど、栄養補助の重要性を認識したしだいです。 (2008.12.11 10:22:16)

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