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2009.02.15
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竹内海南江『お姫さまと山男 旅する私のおかしな恋愛』
~集英社be文庫、2006年~

 「世界ふしぎ発見」のメインレポーターとして活躍しておられる、竹内海南江さんの書き下ろしエッセイです。同文庫既刊の『おしりのしっぽ』に続く、第二作ということになります。

 さて、竹内さんは恋愛が苦手とのことですが、本書はまさに恋愛がテーマ。して内容はといいますと…。
 大きなテーマがいくつかありますが、なぜ自分は恋愛が苦手か、というのが一つ。というか、このことについていろんな方向からアプローチしているわけですが、あえていえば、愛情にはいろんな種類があるよ、というのも、もう一つのテーマでしょうか。

 本書では、竹内さんの意外な面がいろいろと見えてきます。小学校、中学校でのイジメの件は悲しいですが、悲しいようには書いていません。むしろ、それを通して早くから大人になった(状況を客観的に見たり)、ということや、足が速くなったなどなど、プラスの側面も強調しておられます。男の子からのいじめには徹底的に戦った、というあたり、かっこいいなぁと思いながら読みました。

 さて、まずちょっと重たいところを紹介しましたが(でも、エッセイ自体は重たいようには書かれていません)、その他に意外なことといえば、すごいこだわり、でしょうか。チャーシューを食べるのが苦手なのに、チャーシューはダシだからツユが美味しくなると思って、チャーシュー麺を注文する、とか、保育園に行きたがらなかった、とか。保育園の件、特にお母さんにバイクで連れて行ってもらう、そのお母さんと過ごす一時だけが楽しかったというあたりは、なんだかすとんと納得できました。

 それから、上にも少し書きましたが、愛情にはいろんな種類がある、ということ。家族愛、友人愛、恋愛と、竹内さんは大きく三つを挙げて、竹内さんご自身は家族愛と友人愛が強くて、恋愛が弱いのでは、と書かれています。逆に、恋愛が弱くても、多くの方から愛情を受けている、と。…あとはまぁ、他人からの恋愛感情に気付かない、ということも書かれておられます。

 おまけ(?)として、いくつかレシピが紹介されているのも嬉しいです。いつか試してみたいです。
 竹内さんの撮り下ろし写真や、竹内さんによるイラストもあります。
 というんで、竹内さんのファンには嬉しい一冊です。

(2009/02/07読了)





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Last updated  2009.02.15 09:34:09
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のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 久々の再…
シモン@ Re:石田かおり『化粧せずには生きられない人間の歴史』(12/23) 年の瀬に、興味深い新書のご紹介有難うご…
のぽねこ @ corpusさんへ ご丁寧にコメントありがとうございました…

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