♪ ★ ♪ ★ クー's History ♪ ★ ♪ ★ |
---|
2001.春 クーがうちの庭に現れるようになった頃。 引っ越して来て、1年も経たない内に、猫を3匹も飼う事になり、嬉しかったけど、 さすがに、もう当分は増やせないなと思っていた頃でもあった。 庭先に遊びに来る猫は、数匹で行動していた。 野良猫の仔猫達が仲間とつるんでいる様な感じだった。 私達が近寄ると、逃げていってしまうので、飼う気も無いなら、ご飯はあげない方が 良いかなと思い、姿を眺めるだけにしていた。 そんな日が何日か過ぎ、ご飯をあげなければ、うちにも来なくなるだろうと思っていたのだが、 相変わらず、仔猫達はやって来た。 しかし、近付けば、やっぱり、逃げてしまう。 『こうなったら、ご飯をあげて慣れてくれたら、病院に連れて行って、去勢手術をしよう! 飼うか飼わないかは、その後、決めれば良い!』 主人の提案に私は、大きく頷いた。 実は、二人ともご飯をあげたくてウズウズしていたのだ。 そう思わせる原因は、仔猫達の中の黒猫の行動からだった。 他の猫は、人の気配がすると一目散に逃げてしまったんだけど、 その黒猫は、逃げても必ず、振り返って様子を伺っていた。 野良猫なのに、トゲトゲしさが無く、どこかボ~ッとした感じのする猫で、 私達はその愛くるしい表情に、かなりの情が湧いていた。 数日後・・・ ご飯をあげ始めて、微妙に猫達の関係が変わってきた。 数匹で行動していたのが、1匹づつ行動し始めていた。 同じ野良猫でも、人間の手を借りたくないという猫と 長い物には巻かれろ的な猫とに分かれるものなのか? 真意の程は分からないが、私達の目を付けていた黒猫はやっぱり、後者だった。 黒猫も大分、慣れて来た様だったので、試しに玄関先にダンボールで作った寝床を置いてみた。 ご飯をあげるのは朝と夕方の2回だったので、ご飯を食べた後、ダンボールで寝てくれるかもと 淡い期待を込めつつ、ご飯もダンボールの側に置いてみた。 翌朝・・・ ご飯をあげようと外へ出てみると、ちゃんとダンボールから黒猫が出て来てくれた! 『ヤッタァ~!ダンボール、使ってくれたよ(*^。^*)』 急いで、主人に報告し、そろそろうちの子にするかどうかを考える事にした。 何と言っても、ネックはベリー。 ベリーが嫌だと言えば、黒猫もネネとタムと一緒に部屋飼いにするしかない! でも、野良猫だった猫が簡単に家猫になってくれるとは思えない。 出来れば、ベリーと一緒に外の出入りを自由にさせてやりたい所だが… こればかりは、悩んでいても仕方が無い! あぁでも無い、こうでも無いと、2人で話をしていた時、ふと、外を見ると… ナ、ナント!!! ベリーと黒猫が寝床用に用意したダンボールの上で2人並んで座っていた!!! これには、私も主人もビックリ!!! 今まで、どんな猫にもシャーシャーッ、威嚇していたベリーが黒猫と一緒に並んで座っているなんて!!! 天変地異でも起きちゃうんじゃないかと思うぐらいに、衝撃的だった。 この勢いで、ネネとタムとも和解してくれないかと思ったけど、そこまで上手くはいかない様だ。 とりあえず、黒猫を認めてくれただけでも、奇跡と思う事にしよう! ベリーのお蔭で、うちの子になれる資格を得た黒猫は、どんどん人懐こくなっていった。 野良猫だったとは思えないくらいに、スリスリ甘える様になり、とうとう膝の上に乗る様にまでなっていった。 こうなったら、うちの子として、受け入れない理由も無いし、既に手放せない状態だった。 こうして、庭先で見かけた黒猫は『クー』と名付け、去勢手術も済ませ、無事、うちの子となった。 今では、お外にも出られないけど、ベリーに認められた唯一の猫なので、 お家の中はどこでも自由に出入り出来るから、一番、恵まれているかも!? |