全2件 (2件中 1-2件目)
1
鑑賞日:2019年2月24(日)14:00開演入場料:2,916円(D席4階4列)【主催】新国立劇場2018/2019シーズン新国立劇場創作委嘱作品・世界初演歌劇「紫苑物語」西村 朗 作曲全2幕(日本語上演/日本語・英語字幕付)会場:新国立劇場オペラパレス原 作 :石川 淳作 曲 :西村 朗台 本 :佐々木幹郎指 揮 :大野和士演 出 :笈田ヨシ美 術 :トム・シェンク衣 裳 :リチャード・ハドソン照 明 :ルッツ・デッペ振 付 :前田清実監 修 :長木誠司舞台監督:髙橋尚史合唱指揮:三澤洋史合 唱 :新国立劇場合唱団管弦楽 :東京都交響楽団出演:宗 頼 :髙田智宏平 太 :大沼 徹うつろ姫:清水華澄千 草 :臼木あい藤 内 :村上敏明弓麻呂 :河野克典父 :小山陽二郎感想: 大野マエストロが音楽監督なって初めての新作演目であり、自らタクトを振るとのことで、花粉が飛び始めた空の下、初台まで出掛けた。 客席は、満席で、いつもより年齢層が若く、外国人も多く見られる。新作、大野マエストロ、笈田ヨシ演出等の影響でしょう。 まず驚かされたのは音楽。これまで日本オペラを幾つか聴いて来たが、日本語のセリフにどうにかメロディーを付けているため、その言葉を聞き取る方に注意が行き、音楽全体を楽しむのが難しいことが多かった。 今回は短い言葉の頭や終わりを伸ばしてメロディーに乗せたり、同じ言葉を繰り返したり、「とうとうたらり」のような言葉を語尾に付けたりすることで、観客取って言葉の理解が容易く、音楽全体を楽しむことに注力できる。 日本語オペラはヴェルカント発声に乗りにくい、日本語のアクセントとメロディーが合っていない等のため、何を歌っているのか解り辛い作品が多かった。本作品は、そのような日本語の弱点を始めから把握した上で、まずはセリフの少ない短編作品を選び、さらに演奏場面を厳選したことで、言葉数を減らし、音楽表現に自由度を与えた所が画期的。 音楽自身は調を持たない現代音楽の範ちゅうだが、日本古来の音楽に縛られず、色々な音楽を取り入れており、合唱のケチャ、2幕始めの千草役のコロラトゥーラは「魔笛」の夜の女王のアリアを思い起こさせる。情事の場面での男女の2重唱や、2幕での空間と時間を超えた、宗頼、千草とうつろ姫、藤内の4重唱は、圧巻。 次に演出は海外含め多くのオペラ、演劇を演出している笈田ヨシだが、美術、衣装、照明は外国人に依頼しており、外国人から観た日本になっている。 原作は平安から鎌倉時代付近となっているものの神々や妖怪を扱っており、衣装は着物風だが、色々な装飾や西洋風の色使いで面白い。 舞台装置は、左右に壁の前に階段が設置された装置が置かれ、それを動かすことに瞬時に場面転換となる。裏が全面鏡となっており、場面毎に角度を変えることで、奥行きを持たせる。 2幕位途中、舞台中央に鏡面に置かれ、歌手と後ろ姿、オケピットに指揮者、更には観客席が映し出され、プロンターの顔が見えたのも驚き。 1幕最後に藤内が千草の妖力で強風で飛ばされる場面では、黒子のハンディカメラで藤内のアップを写し、それを舞台奥に拡大して映写するのも斬新で解りやすい。 歌手では、うつろ姫役の清水華澄はいつもの素晴らしい声量だけでなく、その怪しく妖艶な役を歌声と演技で表現しており、流石です。主役の宗頼役の髙田智宏は、ほとんど出ずっぱりにも関わらず、安定した歌声と表現で素晴らしい。藤内役の村上敏明も、歌だけでなく、少々三枚目の悪役の演技が大変良かった。その他、皆さん、歌、演技とも良かったです。また合唱も多くの動き、演技がある中でしっかりとした歌声が聞こえてきたのは流石でした。 これまでの日本オペラと異なり、日本に縛られない音楽、演出、構成であるが、作品の根本には神々、妖怪、仏教等の日本文化をはっきりと感じられた。 プログラムにあるように、2年間に渡り、西村朗氏、佐々木幹郎氏、大野和士氏、笈田ヨシ氏が議論を重ね作り上げたことで、画期的な作品になっている。 近い将来、海外含めた再演があるのでは期待出来、早々にNHK-BSで3/25放送予定とのことで、録画して観なければ。End
2019.02.24
コメント(0)
鑑賞日:2019年2月3日(日)16:30開演入場料:Service Area:¥12,500 Duoシート:¥3,240【主催】ビルボードライブ東京ボビー・コールドウェル ライブBobby Caldwell Live演奏:ボーカル、キーボード:ボビ-・コールドウェルキーボード:マーク・マクミレンアルト・サックス:アンドリュー・ニューギター:カーライル・バリトウベース:ロベルト・バリードラム:トニー・ムーア曲目All of LoveStay with meWordsLoving YouHeart of MineCan't Say GoodbyeJamaicaWhat You Want do for LoveAll of Nothing at all他感想学生時代からよく聞いたボビー・コールドウェルのコンサートがビルボードライブ東京であるとのことで山の神と六本木・東京ミッドタウンまで出掛けた。ビルボードライブは初めてだったが、事前にネットで情報収集し、チケット確保、食事を事前予約したこともあり、特に混乱なくDuoシートへ。ホールは満席で年齢層は高い。開演1時間前、開場と同時に席に案内され、コース料理を頂く。ワインもよく冷えており、食事も美味しい。メインディッシュを食べ終えた所で、5分押しで場内暗転となり、ボビー他メンバー登場。オープニングの"All of Love"から、気分は一変に80年代へ。ボビーも既に67歳でさすが高音は出なくなっているが、豊富な経験でメロディーラインを変えて熱唱。バックメンバーもドラム以外は皆さんコーラスで参加し、カバーしていた。バックメンバーは皆さん上手く、特にアルトサックスは、ホール内を歩き回り盛り上げていた。70分強、途中インスト曲も挟み、80年代のAORを10曲演奏。今回聞いたのは1部でこの後18:30開場の2部があるため、予想通りアンコールは無し。山の神は演奏は少々物足りなさそうだったが、食事、飲み物には満足。通常のコンサートに比べ料金的には割高感はあるが、食事しながら、ゆったりとしたソファー席で音楽を楽しむことが出来た。このようなクラブ形式はアメリカでは一般的で、ボビーもこのようなクラブで歌っているとのこと。また良いミュージシャンが来れば出掛けたい。End
2019.02.03
コメント(0)
全2件 (2件中 1-2件目)
1