読書の部屋からこんにちは!

読書の部屋からこんにちは!

2007.06.09
XML
カテゴリ: 小説
私は専業主婦だけど、いくつかの団体に所属し、それぞれに知り合いがいっぱいいます。
まず、パン教室での仲間。ウォーキングや山歩きのサークルの仲間。ボランティア団体にも入っているので、その仲間。
知り合いはたくさんいるし、その場では仲良くおしゃべりするけれど、いっしょにショッピングに出かけたり家に招待しあうような友達はあまりいません。基本的に買い物や映画鑑賞などは一人が好き。気をつかいながらのおしゃべりで時間をつぶすくらいなら、家で一人で本を読んだほうがいいです。

先日もウォーキングの会(中高年の男女20人くらいです)で外出したんですけど、ぞろぞろ歩く列の中にも必ず世話好きさんがいて、私が一人で黙って歩いていると声をかけてくるんです。「一人でいないでおしゃべりしながら歩こうよ。」って。私は自分のペースで歩くのが楽だから一人で歩いているのに、彼女はかわいそうだと思うらしい。
私がさりげなく離れていくと、わざわざ探してくれる。「ぱぐらさん、どこに行ったのかと思って探したのよー!一緒に歩きましょうよ。」
別にどこにも行きゃしません。列の前の方にいるか後ろの方にいるかの違いだけ。
彼女は誰にでも親切でいい人です。それは認める。だから、少々うっとおしいのは我慢して、彼女たちといっしょにおしゃべりしながら歩くはめになるのです。

そんなに嫌なら、団体行動しないで一人でウォーキングしたらいいじゃない、って思うでしょ。
でもそれが自分でもおかしいんだけど、一人ぼっちは寂しいんです。みんなと一緒だから、行こうっていう気にもなれるんです。景色のいいところでは、「きれいだね」「気持ちいいね」って言い合いたいんです。
人間同士のつきあいって不思議だなあと思うのは、こんなところです。


若い頃や子どもが小さかった頃は、仲のいい友達がいっぱいいました。お茶やランチに、自宅によんだりよばれたり、密につきあってた。いつから私って、こんなヘンクツワガママになったんだろう。他人とのちょうどいい距離の許容範囲が、年とともにだんだん狭まってくるように思います。



この本は、人との距離のとり方がわからなくて、つきあい下手な主婦小夜子と、彼女がパートに出た先の女社長、葵の二人が主人公です。葵は明るくて元気で気さくだけど、実は小夜子と同じ、人との付き合い方が下手。この二人には意外な接点があったことが分かり、やっと本当の付き合い方をみつけて再出発を誓う。というようなお話でした。
女二人の出会いとしてはかなり風変わりだけど、なんだかさわやかな終わり方です。
人と人との付き合い方って、その立場や年齢によっても変化していくんですね。そして、自分だけに合った距離というものを見つけていくのかな。
というのが私の感想です。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007.06.09 07:55:48
コメント(16) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: