読書の部屋からこんにちは!

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2009.11.22
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カテゴリ: 小説
私が勝手に名づけたジェットコースター作家、奥田英朗さんの話題の本です。
なにしろ、図書館に予約してから数ヶ月。予約してたってことをすっかり忘れてました。
それがひょっこり私の順番が来たのはいいんですが、ちょうど他のことで大忙しの真っ最中。
困ったなあ…2週間で読めるかなあ…ものすごく分厚いよ。
私の後にも予約している人がいるので延長はできないし、どうしてこんなときに来るのよっ!
とかなんとか言いながら、結局いつものようにジェットコースターに乗せられて、なんとたった二日で読了でした。


奥田さんの小説は、「最悪」みたいな最悪な展開の小説でも、どこか突き放したユーモアがあって笑わせられるんですが(その味付け加減が絶妙!)そこが好きな人も多いと思うけれど、今回は、そのユーモアも置き忘れてきたかのような暗~い設定の小説でした。
名前はゆめの市だけど、夢も希望もない東北の小都市が舞台。
季節は冬で、灰色の厚い雲がたれこめて雪のやむ気配もありません。
そこに暮らす人たちも、悲惨というほどではないけれど、暖かな平和というものが感じられない、希望のない人々です。
接点のまったくなかった5人の住人たちは、それぞれにどんどん悪いほうへ転がっていき、最後に思いがけない場所で全員が集結します。物語はちっとも終わってないのに、小説は終わってしまう。読み手としては後は想像するしかない終わり方で、ちょっと欲求不満かな。


この本で、私は地方が抱える生活保護の現状をはじめて知りました。
そうだったんだ~。こういうふうにして受給者が決まるんだねえ。ひどい話だねえ。
お役所っていいかげんなところなんだな・・・







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Last updated  2009.11.22 16:45:41
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