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Ryu-chan6708

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2008.04.27
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カテゴリ: 歴史


A氏 :元の題名はなんていうの?

:「 私の父からの夢 Dreams from My Father 」だから、正確に言うと オバマ氏のドリーム(夢)ではないね 。  
  副題として「 ある人種と継承の物語 A Story of Race and Inheritance 」とあるね。
 だから 、「夢を語る」という明るい本では、全くない。
深い人種差別と貧困に悩む青年の姿を描いた本だね。

 和訳の本は 540頁からなる大著 だが、大きく、3つに分かれている。

第1部 は、 ハワイ で生まれ育ち、ついで 6歳から10歳 までは母親の再婚先である インドネシア に暮らし、ついで オキシデンタル・カレッジからコロンビア大学までの大学生活の生活記 だね。

第2部 は、大学卒業後、 シカゴのNPOで活動する内容 が中心だね。

第3部 は、 父が生まれ育ったケニア に「 ルーツ」を求めて旅 する 紀行 だね。

A氏 ウィキペディア によると オバマの父は黒人 だが、 母親は白人 だね。

:混血だが、肌の色は黒いから、いわゆる アフリカ系アメリカ人 だね。
アフリカ系アメリカ人が肌の色 から、 自分のアイデンティティ に悩み出すのは、物心がつく4、5歳くらいだね。  
  オバマもその年くらいになって、肌の色が意味するものを次第に知るようになるね。
  この本を読んで、 アフリカ系アメリカ人が人種差別で悩むことの深さが、これほど、深い とは知らなかったね。
  日本の題名からくる明るいイメージとは違い、アフリカ系アメリカ人の深い悩みが、繰り返し登場する。
  貧困問題が解決しないで放置され、深刻化していることも悩んでいる。

A氏:アフリカ系アメリカ人 の不幸を嘆いても仕方がないが、簡単に救いも見えないという深刻さがあるね。

:この厚い本では、その 解決の結論 は出ていない。
  それほど、深い問題だね。
  一応、 大統領選挙運動 では、彼は、アメリカは白人対黒人の国家でなく、 アメリカはアメリカで一つだ と言っているが、まだ、解決をしていない深い問題であることも、同時に知っているのだろうね。

A氏 :日本人は、日本にいる限り、そういう 皮膚の色による 深い人種差別体験 はないが、「 私小説・from left to right 」で著者の 水村美苗 12歳で渡米 し、 日本人という黄色人種がいかにアメリカの白人社会で差別されるかを体験する話 が出てくるね。
  日本人社会のぬるま湯で育った 少女 にとっては ショック だろうね。

アフリカ系アメリカ人 のほうのショックはもっと深いね。
第3部 で、 オバマ ははじめて父親が生まれ、そして死んだ ケニアを旅行 するが、あるレストランで、 ケニア人ののウエイターやウエイトレス が、 白人にはサービスがよく、食事もどんどん出してくるのに 黒人である彼には注文を聞きにこないし、料理の出も遅いという体験 をする。
  ケニア人がすでに、同じ黒人を差別しているわけだね。
同じ民族という感覚がすでに欠落 している。

A氏 :そういう差別は日本人にはないかもしれないね。

イラク戦争にも最初から反対 し、 レーンガンの市場経済主義にも批判的な彼 が、もし、大統領になったなら、どういう政策を推進するのだろうか。  
  彼が大学を出て、 シカゴでNPO をしていたとき、 シカゴ市長は始めての黒人市長の ハロルド・ワシントン だね。
  しかし、その彼が 急死 して、いろいろな改革も中途半端で終わるね。
  それはやはり、 バックするコミュニティ がなかったためかもしれないね。
  今年、 48歳を迎えるオバマ氏 は、その点をよく見ているだろうね。

A氏 格差社会のモデルとして、日本の先を進んでいるアメリカ がどう変わるのか、アメリカ人の多くもオバマ氏に期待しているのではないかね。

:しかし、 クリントン女史 との戦いで、 共和党の マケイン に負けるかもしれないね。  
  目を離せないね。






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Last updated  2008.04.27 07:15:09
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