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私
: PISA
で 世界一
を維持しているフ ィンランド
。
その フィンランド教育知的街道
は「 平等社会 フィンランドが育む未来型学力
」、 フ
ィンランドの子、なぜ優秀
、「 競争やめたら学力世界一・フィンランド教育の成功
」 1
、 2
、「 受けてみたフィンランドの教育
」 1
、 2
と続いてきたね。
この本の著者・ 増田ユリヤ氏
は、高校教師経験もあり、国際教育ジャーナリストとして活躍している。
フィンランド
は、PISAで有名になってから、世界の国々から視察にくるようになったが、 その半分は日本人
だという。
A氏 :その結果かもしれないが、日本では従来の「 ゆとり教育 」を見直し、学力低下を防止しようという動きになっているね。
私:
この本が従来のフィンランド教育をレポートした本と違うのは、 フィンランドの国家戦略と教育方法の一体化
だね。
その教育方法から、当然、 教師の質の高さ、地位の高さが要求
される。
著者が 2005年
にフィンランドに取材を始めた当初、校長たちに「 フィンランドがPISA調査で学力世界一となった秘訣はなんですか?
」と聞いたら、どの校長からも「 教師、教師、教師!
」という言葉が返って来たという。
A氏 : 1990年 に ソ連崩壊 によって、それまで 経済的に ソ連に依存してきたフィンランド は、失業率20パーセントに達し、深刻な不況 になるね。
私
:そこでもともと 資源に乏しいフィンランド
では「 人
」 という資源に投資する国家戦略
を立てた。
それも「 自分で考える人
」の 育成
を考えた。
「 大胆な教育改革」
として「 すべての子どもに平等の教育
」「 教育現場への信頼
」「 質の高い教員の養成
」を柱とする。
A氏
: 大学まで教育費は国庫負担
だね。
だから、塾もないから、「 すべての子どもに平等の教育
」だね。
私
:その根底には、 教育効果を点数で評価しないという考え方
があるね。
教育の目的
は、点数を多くとり、競争に勝つ子ども育てるのでなく、 自分で考える子ども育てることに徹底
しているね。
だから、 詰め込みの塾
は要らない。
「 教育現場を信頼する
」から、 現場の
教師の教育方法の裁量は広い。
教科書も教師1人ひとりに採用権がある。
日本の文部省のような現場に口出すシステム
がない。
A氏 :それだけに、 教師の質の高さがカギを握る のだね。
私
: 習熟度別クラス
による教育も、点数で評価して、点数の低い子を特に教育するという 日本的な発想でなく
、 他の教育方法を考えてやるので別にするためだという
。
生徒の個性、動きに合わせて、教育方法を考えるから、 教師の教え方のアイデアは無限
だね。
A氏 :教師というのは、 アイデアマン でなくてはならないということだね。
私
:著者は、 優秀な教師を育成する教育実習
をかなり詳しく取材しているね。
俺は専門家でないので、詳しいことは興味がないが、 無限の教え方のアイデアが必要
だと思ったね。
A氏: 教師は日本のように多忙なのかね。
私
:そうではないようだね。
先生への信頼があるので、日本のように先生が一々、 上に報告書を書くという無駄な時間
がないのではないのかね。
A氏
:日本の教育界は、この十年、 市場原理主義化
をすすめてきているね。
「 教育は買うものであり、選択するものであり、教育はサービスであり、顧客満足を最大化しなくてはならない
」
私 :しかし、 フィンランド教育は、逆だね。
「 教育は教師が子どもや地域社会と一緒につくるもの 」だね。
フィンランドはそれをきちんとやっていたら、 自然にPISA第一位
になった感じだね。
韓国のようにPISAの高い点数獲得を目的とした教育
ではないね。
目的と手段
が全く違うようだね。
そのフィンランドで昨年、 まさかと思う高校生の銃乱射事件があった。
明日は、それについて話そう。