知的漫遊紀行

知的漫遊紀行

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

Ryu-chan6708

Ryu-chan6708

Calendar

Favorite Blog

まだ登録されていません

Freepage List

2010.01.03
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類


:かなり前に、ある書評でこの本を知って、 図書館に予約 しておいた。
  かなり待って、 俺の順番 になったね。
  題名からしてあまり興味がわかなかった。
  読み出してみてあまり興味がわかなかったら、そのまま、図書館に返却しようと思っていた。
  ところが、最初の「 はしがき 」の冒頭に 養老孟司 氏の「 20世紀後半の日本を『技術者の時代』と呼んでいる 」として引用しているのにひかれた。
戦後の焼野原 から立ち上がり、世界から「 ジャパン・アズ・ナンバーワン 」と畏怖される 経済大国 を築いたのは、 技術者たち だったという意味だね。

A氏 :それは君の持論だね。スマイル

:これらの 技術屋 ノンフィクション作家の 山根一真 が「 メタルカラー 」と呼んでいるね。
 しかし、この本のテーマは、 まったくこれと異なり 白川浩 という研究者の研究の跡を追った物語だね。

A氏 :技術的な話しかね。

:そういう堅苦しさはなく、分かりやすい語り口で書いた本なので、思わず引き込まれて、 一挙に読了 したよ。
東工大 でも、 1999年 金融工学の研究センター が「 理財工学研究センター 」として登場するんだね。
  その基礎を著者 今泉浩 氏が築く。
氏の弟子 でもあった 白川教授 は、その中心となるが、 2002年3月16日に肝臓ガンにより42歳で亡くなる。 
この人は若い頃から、 年間3500時間以上 、研究などで働いたという。
  この本は、その 白川氏の研究者としての生涯を描いた本 だね。

A氏 :しかし、 金融工学 は、 2008年に起きた リーマンショック 主な原因 の一つといわれているね。

:著者は、その誤解を解く本をいつか書きたいとしているね。
  しかし、この本は、 一流の学者たちの生活や勉強ぶりとその体育会系的な人間関係 などを、実名をあげて語っていて興味深いね。

  昨年の「 事業仕分け 」で問題になった 科学振興の補助金問題 も、こういう裏話を知るとなるほどねと思うことがあるね。

  ところで、この本の「 はしがき 」にあるが、 20世紀後半 日本は世界に冠たる技術王国 を築く。
  一敗地にまみれたアメリカは、 日本弱体化の戦略を練って、ターゲットを「日本人技術者の働き過ぎ」に置いた という。 
  しかし、 アメリカのMITやスタンフォードの技術者 も年 3000時間 は働いているという。
  しかし、この話は、 同時代の俺の体験 では、あまりピンと来なかったね。
  俺がまだ、若い頃、社長がアメリカから帰ってきて「 アメリカ人は皆、定時できちんと帰るというが、それはライン労働者のことで、技術者などのオフィスのビルは夜遅くまで電気がついていた 」と言っていたね。

A氏 :日本の技術が高かったのは、 大学の研究 よりも メタルカラー のような 現場技術者 の存在だろうね。

:かっては 10万人と言われたこの層 が今、次第に薄くなっているようだね。
 多くの生産現場が海外に移ったことが影響しているようだね。
毎日の生産活動の現場から生まれる現場技術 も海外に行ってしまったようだね。
空洞化は技術者の問題 でもあるんだろうね。
  これが心配だね。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2010.01.03 08:16:18
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: