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「アフリカはいかにして黒人の世界になったか」
私
:この章の題名はあまり適切でないと思ったね。
むしろ、 早くから文明がスタートしたアフリカ
が 最初遅れていたヨーロッパ
の支配下になぜなったかという題名のほうが適切だと思うね。
アフリカの先住民
は 黒人
だと思いがちだが、 西暦1000年
頃には、 黒人
、 白人
、 アフリカ ピグミー族
、 コイサン族
、 アジア人
の 5つの人種
がすでに暮らしていた。
地理的には、 白人は北アフリカ
、 黒人はサハラ砂漠以南
に分布していた。
ピグミー族
は アフリカ中央
、 コイサン族
は 南端
に住んでいた。
インドネシア系のアジア人
は マダガスカル島
に住んでいた。
言語
など詳しい説明で分かりにくいが、 アフリカの黒人の中心
は バンツー族
のようだね。
これが 紀元前3000年
頃、 ピグミー族
や、 コイサン族
の住む南アフリカに拡大南下する。
彼らは 食料生産
もしていた。
A氏
:本来、 アフリカ大陸
は、 何百万年
もの間、 人類進化の唯一の揺籃の地
だね。
それを考えると、 ヨーロッパ人がアフリカに入植
するのでなく、 アフリカ人がヨーロッパに入植
するのが当然のように考えられるね。
それが後に逆になる。
私
: アフリカ
はヨーロッパに大きく先んじて 文明をスタート
している。
気候も生態系も人種も多様
である。
しかし、 15世紀
頃から ヨーロッパとアフリカと衝突
し、 ヨーロッパ人がアフリカへ入植
したのには、 ヨーロッパ人が 3つの点
で優位
であったことだ。
1つは
銃をはじめとする技術を発展
させていたこと。
2つには
、 字を読み書きする能力を広く普及
させていたこと。
3つには
、 探検や征服に要する莫大な資金を提供しつづけることのできる政治機構
をもっていたこと。
ヨーロッパ人はなぜ サハラ以南 の人びとよりも、この 3つの点で優位 であったのか。
著者は、 食料の生産の相違 をあげている。
A氏 : アフリカ でも 草地 はあるのではないの?
私
: 栽培可能な野生祖先種
があまりなかったことと、 食料の生産に適した土地
があまりなかったをあげている。
南北に長い大陸
であるために、 食料生産や発明が拡散
しにくかった。
アフリカ大陸の食料生産に適した土地の総面積
は ユーラシア大陸のおよそ半分
だね。
A氏 :しかし、 家畜にできる動物 は豊富だろう。
私:
ところが違うんだね。
アフリカ原産の大型動物
は 現在まで家畜化
されたものはない。
家畜
となるには、 従順で餌代
があまりかからず、 病気に強く、成長に時間がかからないという条件
が必要だ。
その点、 ユーラシア大陸
の 牛、羊、馬、豚
はそれに適している。
今日、 ユーラシア大陸
には 40億の人
が暮らしているが、 アフリカの総人口
は 7億人
に満たないという。
A氏 :「 人口ボーナス 」現象だね。
私
:著者は、ヨーロッパ人が アフリカ大陸を植民地化
できたのは、白人の人種主義者が考えるように、 ヨーロッパ人とアフリカ人に人種的な差があったからではない
という。
それは 地理的偶然と生態的偶然の賜物
に過ぎないという。
ユーラシア大陸とアフリカ大陸の広さの違い
東西に長いか南北に長いかの違い
そして、 栽培化や家畜化可能は野生祖先種の分布状態の違い
によるものだとしている。
A氏
: 土着の食い物や土地の環境
が長い間に、 人種の特徴
を決めてしまうんだね。
私
:明日の月曜日は ISOの日
だから、この本の続きは来週火曜日だね。
テーマはアメリカの問題で「 アメリカの先住民はなぜ旧世界を征服できなかったのか
」という謎に迫る。
章の題名は「 旧世界と新世界の遭遇
」だね。