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私:稲田防衛大臣の1年間 で、 日報問題 に象徴されたように、 文民統制がおかしくなった 。
北沢 氏は、 問題の本質は稲田氏が自分の身を守ることを優先し、自衛隊を「私事」のために利用したことだ という。
例えば、 終戦記念日 に ジブチに視察 に行き、 全国戦没者追悼式に出席しない言い訳にしたことが隊員の不信感を生んだ という。
「 この大臣は責任回避せず、すべてを背負ってくれる」という信頼を隊員から得て初めて、大臣が実力組織を統制 できる。
正反対の行動をとった稲田 氏が、 組織を統制できなくなったのは当然の帰結 だと、 北沢氏は厳しく指摘 する。
A 氏 : 自衛隊トップの河野克俊統合幕僚長 が、 憲法に自衛隊が明記されれば「ありがたい」と発言 したが、 憲法順守義務を負う自衛隊のトップ が、 憲法 を変えてほしいと受け取れる発言をすることは、極めて問題 。
バランスが良い彼は 以前だったらそうした発言はしなかったが 、 政治家の緊張感が緩めば、統制される側の組織も緩む。
この問題発言を安倍政権 は許してしまったが、これは政権全体の文民統制 の欠如 だと 北沢 氏はいう。
東京都議選の最中 に、 稲田 氏が「 防衛相、自衛隊、防衛大臣 としてもお願いしたい」と発言 したのも、 実力組織を統制する緊張感が欠けているからだ という。
私 : 文民統制の根本が欠けた政権 が、 自衛隊を 憲法 に位置づける改憲を軽々に口にすることに恐ろしさを感じる と北沢氏はいう。
守屋 氏は、 南スーダンPKOの日報問題の根幹 は、 防衛相の中央組織である文官中心の内局と自衛官中心の陸上幕僚監部のトップ がともに、 日報という現場からの重要なメッセージへの対応を誤り、大臣に明確に伝えなかった点にある と 守屋 氏はいう。
それが文民統制 を揺るがす事態につながった という。
A 氏 : 自衛隊の活動記録としての日報 は、 遠隔地にいる部隊長が中央に伝える大切な報告 で、 今回の日報は現地で激しい戦闘が発生して非常に危険だ、という内容 だった。
つまり現地が「赤信号」を出したのだが、知りうる限りでは、陸上幕僚長や事務次官が撤収に向けてイニシアチブを発揮した形跡がなく、大きな疑問が残る と 守屋 氏はいう。
さらに 陸幕 だけでなく、 陸幕から報告を受けた背広組 の内局 までもが、 隊員の安全をいかに守るかという視点が非常に希薄だった ように見えるという。
私 :今回は 陸自も内局も、日報の中身の重大性を大臣に報告せず、隠す方向 で足並みをそろえてしまい、 そして情報公開請求に対しては陸自内で開示対象から外し、日誌自体を廃棄しようともした 。
その隠蔽が表面化すると今度は幹部内の対立に発展 した。
そもそも、 現場部隊からの「赤信号」を受けた際に、陸幕長らが、毅然として内局や大臣にありのままを説明しなかったことが一番の問題 で、 現場からのリークはその動きの鈍さに危機感をもった現場がついに声を上げたのだ と 守屋 氏はいう。
A 氏 :今回は、 現場の隊員と防衛相の中央機関の温度差 だけでなく、 中央機関の中の制服組と背広組のギャップ があらわになった。
守屋 氏は特に、 制服組と背広組の間の亀裂 に 危機感を覚える という。
私 : 日報問題で表面化したこうした対立関係を修復 するには、 まずは内局の背広組がもっと制服組のことを知ることが大事 で、 実際の部隊や訓練を見に行くなど一層の交流を重ね、信頼関係を築く。
そのうえで 相互チェックし、必要なときはおそれずに異論を言う という、 文民統制の基礎になるこうした仕組みを再構築することが肝要 だと 守屋 氏は助言している。
緊迫した北朝鮮問題をかかえた現在 、 小野寺新大臣 で 制服組と背広組の間の亀裂を埋め、崩れかかった文民統制を早急に再構築 することを望みたいね。