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Ryu-chan6708

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2017.09.20
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カテゴリ: カテゴリ未分類

24日にドイツの総選挙がある が、 メルケル首相の与党が優勢

ジャーナリストで作家の ラルフ・ボルマン 氏は、 20世紀前半にナチのような大きなカオスを経験したドイツ人にとって、「安定」こそが何よりも重要な価値観 だという。

A 歴代の首相 をみても、 戦後初代 アデナウアーが14年 東西ドイツ の統一 を成し遂げた コールが16年 メルケル首相もすでに就任以来12年

金融危機のような混乱 にあって、欧 米諸国や旧西独出身の政治家たちは「世界の経済システムが崩壊する」とパニックになった が、 メルケルは「世界の終わりではない」と言わんばかりに、あわてて財政拡大に解決策を見いださず、長期的に何が良いのか、答えが出るまでじっくりと待った

メルケル首相いつも冷静で、国民を安心させる という。

それは、 東西ドイツ統一の経験が大きかった という。

A 世界は自分の思い通りにはならない、環境に適応していかなければならない という現実主義 かね。

自由と民主主義をとても大切に考えている が、 その社会では、すべての価値観は相対化され、すべての理念は、トライ&エラーのシステムによって検証され続けなければならないという考え方。

脱原発や同性婚 の合法化をめぐる態度の変化も、彼女なりの検証の結果 なのだろうという。

確かに メルケル首相 には、 コールに見られたような壮大な「ビジョン」はない が、今の時代には 危機をマネジメントすることによって存在感を増していったという意味 で、 1970年代の首相シュミットに似ている という。

 近年、 世界をポピュリズムが席巻 し、 民主主義の危機 が叫ばれているというが、 世界が破滅的な状況になるのを防ぐ危機管理能力こそが求められている気がする ボルマン 氏はいう。

A 成蹊大学教授の板橋拓己 氏は やや厳しい目 で見ているね。

ドイツでメルケル首相が支持されるのは、周りの国々への不安からきているのではないか という。

「自国第一」を公言するのをはばかるのもこの国の特徴 だが、そのせいか、 経済的にはEUで指導的地位にあるのに、EUに関する議論が選挙戦で驚くほど少ない という。

英国はEU離脱を選び、フランスでは5月の大統領選で勝ったマクロン氏がユーロ圏の共通予算を提案 しているのに、 ドイツはどうするのか、その答えが論じられていない という。

EUレベルでメルケル政権がギリシャやスペインで見せた態度 は、「 怠け者の他国のためにドイツのお金を使いたくない 」という、 まさに自国中心主義 だったという。

外国人には優しく」と考える人が多い割 には、 自国の行使している権力に無自覚なところがあるようにも見える 板橋教授は指摘 する。

A 父がドイツ人、母が日本人で、10歳でドイツから日本移住した タレントの サッシャ 氏は、その 子どものときの経験 から、 ドイツ人と日本人はどちらも勤勉でルールは守るという似ているところが多い だけに、 違うところがはっきり見える という。

「違い」の基本 は、 ドイツも会議が多くて長いが、鶴の一声で決まるようなことはない

究極に「 空気を読まない人」たち で、 納得できなければ理由を求めて延々と議論するが、

ただ、決まれば従う

だから、 できあがったモノやシステムには安定感がある という。

ドイツ語のwarumとwieso は、 どちらも「なぜ」「どうして」という意味だが、ドイツ人が一番好きな単語 じゃないかと サッシャ 氏はいう。

サッシャ氏は 小学3年までドイツにいて、あらゆる場面で「なぜ」を問われる環境に慣れた という。

理由を求めて、理解して、だからどうすると言えないとダメ で、 日本人からすると理屈っぽいが、「なぜ」をあいまいにすると責任がはっきりしないし、進歩しない という。

A 最近の森友学園、加計学園問題で出た官僚の「文書がない」「記憶にない」という「説明責任」の欠如や「忖度」はドイツでは考えられない ようだね。

サッシャ 氏は メルケル首相が支持されるのは、政策の「なぜ」が分かりやすいからでは という。

東日本大震災後の 脱原発 やシリア難民の大量受け入れ は、感情に動かされたのかもしれないが、 戦後の歴史を踏まえて、人道的な正しさを尊重するのがドイツの常識で、メルケル首相の感情的決断の「なぜ」は理解できる という。

メルケル首相は「お母さん」と呼ばれている が、 決断に愛情や人間味があり、長く政権が続くのは、私利私欲とか党利党略とかではない「なぜ」 を、 彼女には見つけられるからだ と思うと サッシャ 氏はいう。
 「 なぜ 」が明らかだということは、「 説明責任」が確立 しているからだろうね。
日本 では 年金支給漏れで大臣 が謝っていて、 今後はしかりやりますと頭を下げていた が「 なぜ」支給漏れがあったかの説明がなかった。
 これが サッシャ氏のいう 日本とドイツの違いか ね。

24日の選挙結果 が待たれるね。






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Last updated  2017.09.20 23:42:53
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