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私 : 人類が原発を利用し始めて約60年 。
東京電力福島第一原発事故の惨禍 を経て、 世界は大きく二つの流れ に分かれ、 中国、日本、フランスのように原発利用を推進し続ける国 がある一方、 ドイツ、スイス、台湾などは脱原発 に向かった。
その中国が世界一の原爆大国 をめざしていて、その規模には驚いたね。
5年前に15基だった原発の営業運転
は 現在37基
、 建設中19基
、 計画40基
、 構想179基で構想段階のものを含めると、将来は2705基を超える
という。
20年代半ば には 米国(現在99基)を抜き、世界一の原発大国になるとの予測 がある。
A 氏 : 中国国内では深刻な大気汚染対策 として 「脱石炭」の動き が進み、 地球温暖化対策の国際ルール「パリ協定 」の牽引役を担おうとする習近平指導部 が、 二酸化炭素の排出量削減の面で原発にかける期待は大きい ためだ。
総発電量に原発が占める割合は3%程度 で「 世界の平均水準の11%より低い 」と、 増設の余地は十分あるとの認識だ という。
習指導部が注力するシルクロード経済圏構想「一帯一路」 でも、 原発輸出 は戦略の柱 で、 習氏は15年にパキスタンや英国でトップセールスを展開し、アルゼンチンとも輸出で合意 。
私 :しかし、 中国では課題も多い。
政府が頭を痛めるのは、東京電力福島第一原発事故で、中国の人々は原発に強い恐れを抱き 、 計画地で相次ぐ抗議が出ていること と、 最終処分場 問題 。
中国南部に位置する防城港市 では、現在の原発から約20キロ離れた場所でも 08年に2基の建設計画が持ち上がったとき、14年5月、市の人民代表大会(市議会に相当)常務委員会が建設協議の中止を求める決議を採択 した。
国の重要政策に地方から反対意見が出るのは異例 。
市民は福島原発事故も記憶に生々しい のだろうという。
この2基の計画は滞り、いまも着工していない という。
A 氏 : 使用済み核燃料再処理施設のほうも課題が多く 、 江蘇省連雲港市では昨年8月、再処理施設の建設に抗議する数千人の群衆が市庁舎に押し寄せた 。
市当局はデモを断固取り締まると強い態度 に出たが収まらず、 市政府は建設地選定の中断に追い込まれた。
私: これに対し、 政府は、来年1月、「原子力安全法」を施行させ、原発の建設や運転などを巡る規則違反に厳しい罰則を科し、施設を建設する際には地元自治体の意見を聞くことも明記。
厳格な基準を採り入れることをアピールし、市民の信頼を取りつけようと必死 だ。
しかし、 特に後処理の遅れは否めず、1990年代から稼働する広東省や江蘇省の原発では「使用済み核燃料プールはすでに満杯」との報道 があり、一方、 人材育成が追いついていないとの指摘 もある。
10年で3万~4万人の管理者が必要 になるとの見通しだが、 大学などで専攻する学生は1万人 に上るが、 育成に5年以上を要する ため、 限られた技術者が各地を飛び回って業務をこなしているのが現状。
A 氏 : 中国 が「 核のごみ 」の 処分場建設の難題に直面 していることが明らか。
原発は多くのリスクを抱えた存在 で、 事故の危険だけではなく、とりわけ「核のごみ」の処分は世代を超え、原発利用国に共通する世界的な課題。
私 : 福島の事故後 、 原発の建設費は安全強化のために高騰。最新型の原発の建設費は、1基1兆円をゆうに超える とされる。
それでも利用するのであれば、 原発が抱えるさまざまなリスクに真摯に向き合うことが責務 で、 対応を誤れば、惨禍を繰り返しかねない 。
黄砂が飛来する国 から 大量の放射能物質が飛んでくることを想像すると他人事ではない ね。