つれづれなるままに―日本一学歴の高い掃除夫だった不具のブログ―

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2014.02.25
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カテゴリ: 「先生」日記
今日の午後は県下の図書主任の集会で出張に行った。往復100キロ超、県を横断するくらいの距離を公用車で走った。いろいろなことが議事になり、読書指導とライトノベルのことが話題のひとつに挙げられた。どこの学校でも、生徒が読みたい本と生徒に読ませたい本にギャップがある。それはそうだろう。教師というのは優等生のなれの果てだから、その彼らが教え子なるものに読ませたい本と、彼・彼女らが読みたい本にひらきがあるのは当然だ。

ある先生はライトノベルを入口に過ぎないという。だがライトノベルとは何か。コバルト文庫的なものを指すのか、ケータイ小説のことか、定義がはっきりしない。不具の定義では有川浩も立派なライトノベルである。しかし 『レインツリーの国』 が読書感想文コンクールで賞をとっている。もしこれが 『空の中』 『ラブコメ今昔』 だったらどうだったろう、と思うと、なんとなく優等生のなれの果ての偽善性を感じてしまうのである。

純文学だってライトノベルだって広い意味ではどちらも娯楽作品だ。なるほど質は違うかもしれない。だが村上春樹は百年後でも読めても、今しか読めない旬の作家の作品も多くあるのだ。東野圭吾も、宮部みゆきも、坂木司も森見登美彦も、みなそれぞれに面白い。文章に力がある。だからこそ多くの読者を引き付け、商業的に売れるのだ。出版社を見よ。新潮社、文藝春秋、講談社、集英社、角川書店、みな大手である。

勿論、もっとマイナーな書店から出ている文学作品が見劣りする、というのではない。大手出版社から出ている上記作家の作品よりも、文学的には価値のあるものかもしれない。それでも、 今日的読書 の特権を手放す読書人は決していないだろう。





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Last updated  2014.02.27 00:19:55
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