つれづれなるままに―日本一学歴の高い掃除夫だった不具のブログ―

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2014.06.08
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カテゴリ: 邦画・アジア映画


木こりの達男は、自分を慕う青年・良太を連れ、漁師のトシオと付き合ったり、神の入江で泳いだり、榊で罠を作るなど、タブーをことごとく破る乱暴者だ。達男には妻と二人の子供がいるが、町に幼なじみの基視子が現われ交際がはじまる。

達男の奔放な生き方に町の人々は顔をしかめているとき、海に重油が撒かれ、養殖のハマチが死んだ。みんな達男がやったと思っている。基視子は姉のスナックを手伝うことになり、土地ブローカーの山川をはじめ、町の若い男たちが彼女に付きまといだし、年寄りたちは他所者の彼女を冷ややかに見ていた。

やがて基視子は山川から金をだまし取り、借金で人手に渡りかけていた新宮のスナックを取り戻した。達男、トシオ、良太たちは基視子の店に遊びに行く。

暫くして達男たちは山に入った。晴れていた空は急に雲り、やがて激しい嵐が襲ってきた。良太や仲間たちは下山するが、達男はひとり残った。雲の流れ、木々の揺れる音、川のせせらぎの音の中で、達男は何か超自然的なものを感じる。山の神の声を聞いたのかもしれない。山は晴れ、達男は下山する。

数日後、年に一度の“火まつり”が行なわれ、達男は暴れまくった。達男の家で、公園建設による土地問題について親族会議が開かれることになった。

火まつり以来、穏やかだった達男は、猟銃を用意すると、母、妻、姉、子供たちを次々と射ち殺し、自分の口に銃口を入れると、足で引き金を引いた。静寂な町に銃声が響きわたる。その夕方、二木島の入江はタ陽で金色に染められ、撒かれた重油の中にハマチが浮いていた。


正直言ってよくわからない映画だった。こうしてあらすじを読んでいる今も、まだよくわからない。脚本は中上健次だそうだ。彼の小説は暗くて土着的で凶悪で悪魔的な印象が強く、若い頃手にしたときも数頁と読み進めることが出来なかった。タイトルも忘れてしまったその本は、今も本棚のどこかに眠っている。

だが映画は途中で居眠りしない限り最後まで強制的につき合わされる。映像的には感心する場面もたくさんあったが、ストーリーにはついていけなかった。忘れがたいのはみかん二つと一本のバナナ。あれはどうみても男性器の象徴である。それに「火まつり」といいながらこれでもか、これでもかという雨。巷に雨の降るごとく、というところか。ただし豪雨が。人間はつくづく衝動的というか、虚無的というか、嘲笑的というか、悪魔的というか、…。











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Last updated  2014.06.08 22:57:48
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