気がつくと、彼女の母国へ飛んでいた。「You are natural in English,and cute in Japanese.」とか何とか甘い言葉をささやきながら、キスをした。最初はおずおずと、けれど彼女がそれでは物足りないというものだから舌を入れて、たっぷり1分以上も唇で繋がっていただろうか。
また携帯が鳴る。彼女からだ。しかし出たのは彼女より年下の見知らぬ白人。言い忘れたが、携帯なのにテレビ電話になっている。画面の隅に彼女が居る。彼氏、ニヤニヤしながら何か忘れ物はないか、と聞いてくる。ない、と答えると次から次にいろいろなものを出す。どれも身に覚えのないものばかりだ。馬鹿らしい。本当に忘れ物をしたのなら、彼女が直接話せばすむ話だ。詐欺か何かか、と思うとしらけてきて、しまいには半分目が覚めながら、つまり、夢の中でこれは夢だぞと知っていながら、「Don't afraid about me.」といって電話を切ったところで本式に目が覚めた。『バースデイ・ガール』の影響もあったかもしれない。