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GrahamはFrankfaterの夢を見るか？その13

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2018.01.27

シリーズ完結編。石板（英語ではタブレット）が錆びてきた！　みんなの動きがおかしくなってきた！　いったいなぜ？　どうしたらいい？　というお話。いつものメンバーに加えて、懐かしの警備員トリオが端役で登場。さらに、今回の新キャラは前回のナポレオンやイワン雷帝やアル・カポネやカスター将軍よりも「濃い」。何せ行き先が大英博物館ときたもんだ。

まずは伝説の騎士ランスロット。トリケラトプスの骨格に襲われた一行を助けるなど、男気のある人物だが、石板の扱いを巡って対立。これを『靴職人と魔法のミシン』のダン・スティーブンスが好演。

ラーと恋に落ちるテイリ―はレベル・ウィルソン。日本で言えば渡辺直美のような立ち位置で、実際に吹替では彼女が声優をやっている。野暮なつっこみだけど、生身の人間と展示物との愛は悲劇に終わるよ。自分は年々歳を取るのに、相手はちっとも変わらないんだから。

主人公の「息子」ラー。先史時代の人類の標本で、館長が主人公そっくりの貌に造らせた。当然一人二役だが、アメリカ映画らしい「父と子」の問題を比喩的に表すのにいいポジションのキャラである。

新キャラではないが、息子と言えば主人公の息子ニック。前回までのかわいらしい少年が、ニキビ面の高校生に変貌、ついでに役者も、『アメイジング・スパイダーマン』に出演したスカイラー・ギソンドに交代。家族の配役が変わったので見はじめはちょっと違和感があったが、難しい年頃の青少年の心理がよく出ている。

今回の特徴は、第１作、第２作の時のような「悪役」がいないこと。しいて言えばランスロットだが、彼は別に悪人ではない。小者ではガルーダがいるが、ランスロットと主人公の敵ではなかった。ちなみにガルーダの声役は、ロビン・ウィリアムスである。

ロビン・ウィリアムスと言えば、知らなかったが、この映画のあとで亡くなられ、これが遺作となったそうだ。道理で、エンディングに「ロビン・ウィリアムスに捧ぐ」と献辞がでたわけである。合掌。